よく晴れた土曜日
リッチモンドパークまでドライブしました。
 
 
特にアミューズメントがあるわけではなく
ただただ広い公園を
散歩したり、白鳥にえさをあげたりして過ごすことに
喜びを感じる人々。
 
イギリス人は、心底豊かな国民であると思う。
こう書くと、また長く住んでる理屈やさんが
そんなことはない、たとえば・・・云々と
自分が経験した様々な愚痴を連ねることは想像がつく。

けれど、私だって北の果ての名もない村にまで
旅し、日本にいる時と同じ程度の嫌な目には遭ってきた。
その上で、あえて比較から得た客観性で言うのだけれど
イギリスは、やはり格別であると思う。

この国で文句たらたら言ってる人は
一度、他へ住んでみたら、より厳しい現実に驚き
ほうほうの体で逃げ帰ってくるんじゃないかしら。

私に限らず、ツーリストが世界各地でランダムに受けた印象にこそ
その国の国民性が凝縮されてるように思うのです。

たとえば、東京に住んでる私が
一日に接する範囲の日本人は限られており
それゆえに私には、日本人の国民性がジャッジできない部分が
あるように。

ロンドン・パリ・ローマという
いまどき珍しいベタな三都市ツアーの最終地がロンドンだったりすると

道路で道を譲り合う車をバスの車窓から見たお客様
「すごいわ。イギリスって。紳士の国だわ」と
珍しいものでも見たかのように感激なさる。

それまでのローマ・パリ、
割り込んだり、嫌がらせしたり
罵り合ったりの車を数日間見てきたお客様は
かなり感覚がおかしくなってしまってるのだ。

「スーツケース持ってくれた!」と叫んだ方もいらっしゃったが
イギリスでは普通だってば。

知人の犬をお散歩させてもらいました。
嬉しい

 
 パブランチです。
ラガー(左)とエール(右)二杯飲んじゃいました。
プディング(シュー生地のようなパイ)とビーフ。
初めて留学でこの国へ来て英国料理を見た時は
「何これ?と思ったよね 」と笑いあう。

それが今や美味しく感じられるのだから
つくづく味覚は慣れの問題なのだと思う。

この国以外でも
お客様方、スパゲティはアルデンテ(昔は硬いと言われた)を望まれ
サラダには「ワインビネガーちょうだい」とおっしゃる。
この順応性が日本を経済大国にした?
私も、今や肉には甘いソース
鴨ならオレンジ、ビーフならベリー系を欲するように
なってしまったけど。(和牛のレアだけはわさび

話戻るが
なぜこんなに移民が多いのか?と初めて来られた方は
一様に驚かれるようですが
それは、私達アジアも含めてアラブ、アフリカあらゆる人種が
普通に定職について居心地良く暮らしていける国だからなのでしょう。

風呂敷広げて物を売って
警察が来たからと逃げなくてすむ国だから。

ロンドン大学で研究してる知人のドクターから聞きました。
同じ実力なら、旧植民地からの人を優先的に採用する決まりがあると。
それについて(内心思っていたとしても)
「逆差別じゃないか」などと騒ぐ人もいない。

日本が、旧植民地韓国籍の人を大手企業に
優先的に採用するとは考えにくい。
現実は、多分その逆でしょう。

ロンドンでは、今日一日を見ても
郵便局に行けば、ターバンを巻いた公務員
バスの運転手などの安定した職業にも黒人が多い。
一流店の店員にも銀行にも見るからに多国籍があふれてる。

イギリスは、やはり 偉大な国だと思う。
これからも何があっても
この国は大丈夫なんだろうなと

自分が大人になればなるほど
かつての不満を凌駕する敬意の対象に出会う国です。