今回はミラノ以外にトスカーナ地方のアレッツォなど

魅惑の小さな町を訪れる旅でした。
アレッツォは、名作「ライフ イズ ビューティフル」の舞台になったところです。
一時は映画に感銘を受けた人々がひきもきらず訪れたそうですが、
今はすっかり落ち着きを取り戻し、平和なたたずまいを見せてくれます。
この映画を自らの体験をもとに製作したベッリーニ監督は
イタリア人が選んだ誇りナンバー1に選ばれたこともある人。
私がイタリア人なら、やはり一票を投じたことでしょう。
有名な広場でカフェに入り、美味しくて、しかも手ごろなランチを頂きました。
いろいろと納得いかないことに出くわすことも多いイタリアだけど、
観光地以外の小さな町に暮らす人々の日常生活を垣間見る時、
やはり「好き・・・」と思ってしまいます。
最終地は一年ぶりのトリノでした。
食べてよし、買ってよし、人間よし。
ブラヴォ!ピエモンテ!
しかしミシュラン一つ星「ヴィンテージ」のトリュフスパゲティはいただけませんね。
1グラム5ユーロで写真のように(すみません。アップし忘れ!)

目の前で近郊アルバ産の白トリュフをおろしてくれるのですが、
紙のように味が薄いこの一皿が7000円とは。
食べなれてなければ「こんなものか」ですんだことでしょう。
しかし三大珍味、特にフォアグラとトリュフにうるさい私をなめたらアカン。
オーナーを呼んで問い詰めました。
答えは今年は温かいためトリュフの出来が悪いという言い訳。
それなら何故客に提供するのでしょう?
一つとはいえ星付きレストランのプライドを見せてほしいですね。
彼の方も、日本人の、しかも蚊のなくような声(私の声は小さい)の

女性にクレームつけられてびっくりしてるようでした。
普段、私は飲食店においてよほどのことがない限り

このような行為に出ることはありません。
今回は、その「よほど」に該当することでしたが、出来れば飲食店でえらそうに振舞う
バブル紳士(クレーマーは大抵はコンプレックスの塊です!)は

見習いたくないものです。
今回のお客様とは17回目のツアー同行を数えます。
朝は日頃のお疲れをとるべく思いっきりお寝坊、
日中はウインドウのイタリアンコレクションに目を輝かせ、
夕べに美味しいものを「これ以上無理ーっ」と降参するまで舌鼓、
劇場の調べは優しく幕間のシャンパンはキーンと冷たいカクテルグラス
夜は星空を眺める部屋でワインを飲みながら女同士の尽きる事ないおしゃべり音譜
そして翌日は又、車窓からの風景に郷愁を重ねる。
この方達の旅のスタイルからは毎回、人生の究極の快楽主義が感じられます。
ふさわしいツアータイトルは「ライフ イズ ビューティフル」
そのものでした。