おもしろホテル ホノルル編 | 添乗員のひとりごと

添乗員のひとりごと

添乗員として海外・国内の旅行で出会ったあれこれをお話しします。

それは、少人数のちょっと特別なグループのお供で、ハワイを訪れた時のこと。


お客さんには、ワイキキの中心部にある『プリンセス・カイウラニ・ホテル』通称“PK”にお泊まりいただいた。


 

 

ちなみにこのホテル、シェラトン系列の高級リゾートで、クラス的には“上の中”か“上の下”だけど、なんせワイキキのど真ん中、新装なった『インターナショナル・マーケットプレイス』隣、各種オプショナルツアーの集合場所もすぐ目の前だし、ワイキキのどこへ行くにも、とっても便利なのが最大の魅力。


でも、ワイキキのリゾートホテルって、値段が結構高くて、この時みたいに少人数のグループだと、添乗員がお客さんと同じホテルに泊まると、一人で部屋を利用することにもなって、かなりの負担になってしまう。


そこで経費節約の為に、添乗員はできるだけ近くで、できるだけ安い宿を探すことになった。


そして見つけたのがここ、『クヒオ・バニヤン・クラブ』。





お客さんのチェックイン、滞在中の案内などを済ませた後、スーツケースを転がして徒歩でホテルへ。


ホテルはPKからならホンのすぐの場所で、クヒオ通り沿いの『丸亀製麺』の裏手、『ワイキキ・マーケット・プレイス』という小さな広場に面している。


エントランスや建物の佇まいを見ると、うん、なかなか私好みのチープ感だ。


小さなフロントデスクで、チェックイン、気さくな兄ちゃんから鍵を受け取って、早速部屋へ。


さて、お部屋はとドアを開けてみれば、おお、思っていたよりも広いじゃないか。





ソファセットも立派だし、キッチンも付いてて、これなら食費も節約できそうだ。

 

 

後で『フード・パントリー』に朝ご飯の材料の買い出しに行こう、なんて考えていたのだけど、ん?ちょっと待てよ?なんか変だぞ・・・。


違和感の正体、それは部屋にベッドが無いってことだった。


実は他に寝室が・・・無いよな、それじゃソファがベッドに変身・・・しないよね。


まあ、あれだ、ベッドの件は後でフロントの兄ちゃんにでも尋ねてみるとして、とりあえずこのやたらと立派なクローゼットに洋服とかスーツケースを仕舞っておこう。

 

 




クローゼットの扉をパカッ。


しかしなんとそこは、クローゼットなどでは無く、収納されたベッドがドーン!





さらにデーン!





で、ベッドの完成。

 

 

ってか、本当は事前の情報で知ってたんだけどね、こういう部屋だってのは。

 

 

でも実際に目の当たりにすると、思ってたよりも衝撃的な光景だったわ。


しかしベッド出してしまうと、部屋の中の余分なスペースほぼねーな。

 

 

けど、気に入った!


この空間有効利用の思い切りの良さ、そして何よりコスパの良さがすっかり気に入ってしまった。

 

 

部屋が狭いって言っても、ゆったりしたベッド、くつろげるソファ以外に特に要らないし、ベッドを片せばかなり広いスペースが生まれるんで、ちょっとしたエクササイズも可能だよ、やらんけど。

 


まぁ、バルコニーが無いとか、冷房の効きがイマイチ良くないとか、料理をした後の臭いが籠もるとか、悪いところを挙げればキリが無いけど、それらマイナス面を差し引いても「今度来る時もここでいいな。」って思っってしまった。


だって、大好きなハワイ、高級ホテルの部屋でゴロゴロなんて、私、つまんないっす。


昼間は市バスの一日券買って、Google を頼りにあちこち出向いて、時間が余ればワイキキビーチ辺りを散歩して、それでも時間が余ればアラワイ運河沿いをジョギングとかしてたら、あーた、ホテルの部屋に居る時間なんて僅かなもんですよ。





高級ホテルでスローで贅沢なリゾートライフってのも憧れないワケじゃないけど、そっちの方はまあ、いずれ宝くじでも当たったら考えてみるってことで。


現状、ハワイのホテルやお店もかなり深刻な状況にあるし、閉館・閉店を余儀なくされた施設も多いと聞くけど、何とか頑張って欲しいと思う。


再来年には3度目のホノルルマラソン挑戦も目論んでるんだから、それまでにはなんとか立ち直っていてくれることを心から祈ってます。