飛行機に乗って | 添乗員のひとりごと

添乗員のひとりごと

添乗員として海外・国内の旅行で出会ったあれこれをお話しします。

 実は自分、かなりの航空機マニアっす。

 

 

 まあ、自他共に認めるとまではいかないけど、少なくとも自称程度のマニアではある。

 

 

 本当はパイロットや整備士になりたいぐらいだったのだが、生憎、理系の能力がほぼ皆無だったので、文系で何度も飛行機に乗ることのできるこの職を選んだとかそうでないとか…。

 

 

 そんな話はどうでも良くって、今回はコロナ禍による外出自粛要請も解除され、6月19日にはいよいよ都道府県間の移動も解禁される見込となった今、今一度、感染防止という面から飛行機の安全性について考えてみたい。

 

 

 まず、今最も注視されている機内の換気についてだが、実は旅客機ほど機内の換気状況の良い乗り物は少ないと言えるのだ。

 

 

 ジェット機の場合、機外の空気を取り入れながら天井から床下に向かって常に機内を循環させているので、どんなに大きな旅客機でも、機内の空気は約2~3分間ですべて入れ替わるように造られているのだ。

 

 

 まあ、この仕組みについては、ジェットエンジンやAPUと呼ばれる補助動力装置の構造からじっくりと話したいところなのだが、面倒くさがられて、ただでさえレアなアクセス数をさらに減らすことになりそうなので、ここでは諦めることにしよう。

 

 

 しかもジェット機が飛行する高度8,000~10,000メートル上空の空気なんて、そりゃもうキレイもキレイ、花粉もPM2.5もここまでは上がってこない。

 

 

 おまけにJAL、ANAの日系航空会社2社をはじめ、多くの航空会社の使用する航空機では、病院の手術室の空調設備にも使用されている高性能フィルターでろ過された空気が客室内に供給されているので、換気に関してはほぼ完璧であるとも言えるだろう。

 

 

 しかも現状では客室乗務員さんも全員がマスク着用で機内のサービスを行っているので、彼女らの麗しいご尊顔を拝見できないのは寂しい限りではあるが、感染防止という面から言えば医療現場レベルと言えるだろう。

 

 

 一応補足として付け加えておくならば、機内の空気はクリーンではあるが非常に乾燥している。その点からも、そしてもちろん感染予防の面からも、機内でのマスク着用は必須と考えた方が良いだろう。

 

 

 さて機内が安全という事になると、次に心配なのは空港での搭乗手続などでの「密」なのだが、これもやりようによって回避することができる。

 

 

 搭乗手続について、国内線について言えば予約の際に座席の指定まで済ませておけば、QRコードが入った航空券を印刷することができ、これがあれば、空港での搭乗手続が不要で、保安検査場に直行することができるのだ。

 

 

 保安検査場での『密』については、別の安全面の問題から、ある程度は人が滞るのは仕方が無い。

 

 

 しかし、少しでも検査場での滞在時間を少なくする為には、検査をできるだけスムーズに済ませるという方法もある。

 

 

 例えば、①金属製のもの(ベルト、小銭入れ、キーホルダーなど)や携帯電話・スマホは、別のトレーに入れておく、②ラップトップPCやタブレットなどはバッグから出して別のトレーに入れておく、③QRコードの印刷された航空券を手元に用意しておく。

 

 

 この程度で検査はかなりスムーズに済ませることができるはずである。

 

 

 また、飛行機に手荷物を預ける場合は、どうしてもカウンターに並ぶ必要があるのだが、これも、できる限り手荷物を機内持ち込みのできる範囲内に収めることで、回避することが可能だ。

 

 

 さて、ここまで来れば、飛行機での移動はそこそこ安全であると言えるのでは無いだろうか?

 

 

 何?家から空港までの移動が心配?

 

 

 それぞれ人によって、家から空港までの距離も違うだろうし、マイカーで行く、タクシーを使う、できるだけ混み合う時間帯を避けて公共交通機関を使うなど、自宅の場所やお財布の都合によって工夫してみてはどうだろうか。

 

 

 まあ、私個人的には「そこまで気にしだしたら、お家から一歩も外へ出れませんやね。」という気がするのではある。

 

 

 国際線については、日本人の入国に対しては、ほとんどの国が制限をもうけている状況で、海外旅行の復活はまだまだ先になりそうだが、国内線については都道府県間の移動制限の解除に合わせて、現在減便されている区間も徐々に再開されて行くだろうし、外国人観光客が居ない間に人気の観光地を訪れるというのも良いのでは無いだろうか…って、最後にビシッと我田引水。