(「長江の水(中国人の面子) 」からの続き)
昨日の宴会場だったレストランで御粥を食べて、鉱山へ向け出発です。鉱山でも何さんは日傘を差し、ウキウキです。
今回、「なんか違うなぁ」と思ったら、前回、私に着いて来たギアラリー(村人が)いません(「人気者」参照)。それもそのはず、私のギャラリーは皆、何さんに着いています。「くっそ~」。
孫さんが、何さんに囁くと、何さん後ろを振り返り、ニッコニコの上機嫌です。映画の大女優がロケ現場に向かって歩いている様な気分でしょう。私はちょっと嫉妬を覚えつつ、鉱山に急ぎました。
「ほら、これこれ」。
国営企業の李さんと、対外貿易局の担当者を呼んで、「皆の者、控え~い、この御機械様が眼に入らぬか~、恐れ多くも発電機におわすぞ~、頭が高い、控えおろ~」(うっせぇ~な)。ごめんなさい。
「李さん、帰るまでに簡単な設計図描くから、お宅の機械部門で調べて貰って、御二人で相談して下さい」、「OK、OK」、「頼のみましたよ」。
さて次は、生産量の拡大です。バールの先が尖った様な鉄の棒で、突っ突いて突き崩しているのが現状です。勿論全て人力です。これでは生産効率が悪いに決まっています。「何とかせねば」。
対外貿易局の担当者によると、近々湖北省の建設大隊が、重機で表土を取り除く事になっていると、得意そうに言うので、「それで生産量が3倍になるのですか」と聞くと、「・・・」。
「発破の使用は出来ませんか」、「ダイナマイトは高価で使えません」、「ア○ホなら安価でしょ」、「ア・・・、何ですか」、「安価な爆薬の名前です、鉱山で主に使われる爆薬です」。
私は大学で「爆破工学」を学びました。「公安さん、決してテロに加担などしませんので、安心して下さい、本当ですからね」。
「簡単ですから作り方教えましょうか、それよりも建設大隊に聞いてみてたら如何ですか、安くてもダイナマイトと同等の破壊力がありますよ」、「解りました、早速調べてみます」。
中国の人は、自分が解らないと何でも出来ないと言い切りますから困ります。面倒なので調べようとしないんですね。これでは発展性がありません。改革開放が始まったばかりですから、仕方ないのかも知れませんが。
逆にその方が日本にとっては都合が良いのかも知れません。中国人がやる気を出したら、人口が多いですから、日本なんてあっと言う間に置いて行かれるでしょう。近年の発展ぶりは脅威と言わざるを得ません。
取りあえず言いたい事は言いましたので、後の事はKさんにお願いして、私は鉱山の写真撮影に専念です。会社の馬鹿どもは、内容を理解しようとはしませんので、写真を貼り付ければ喜ぶのです。
暫し写真撮影をしていると、突然私の身体にアクシデントが・・・。
次回、緊急事態を如何乗り越えるのか、危うし危うし・・・。
(つづく)
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