望遠鏡の記事で、ハッブル宇宙望遠鏡の話をしましたが、その名前の由来は「ハッブルの法則」で知られるアメリカの天文学者であるエドウィン・ハッブルです。
ハッブルはスポーツマンで、高校では陸上競技で好成績を収め、大学ではボクシングでプロにスカウトされる程の実力の持ち主でした。文武両道とはこの事ですね。
シカゴ大学で、天文学と数学を修めた後、イギリスのオックスホード大学初代ローズ奨学生に選ばれ、法学で修士号を得ています。
アメリカに戻り、法律事務所、高校教師をへて、母校シカゴ大学のヤーキス天文台で天文学の研究をして博士号を得ます。まぁ~、忙しいことですね。
その後、ウィルソン天文台で重大な発見をするのです。それがハッブルの法則です。
難しいことは置いといて、宇宙に数多く存在する銀河同士が互いに遠ざかっている事を発見したのです。これは、銀河の赤方偏移を観測し分かったことです。
ドップラー効果って聞いた事があるでしょうか。例えば、救急車のサイレンが、近づく時は高く、遠ざかる時は低く聞こえるというあれです。
近づく時は周波数が高く、遠ざかる時は低くなります。この場合は、光ですので、周波数が高くなる場合は青方変異、低くなる場合は赤方偏移と言うのです。
青い光は周波数が高く、赤い光は周波数が低いので、青い方にずれるとか赤い方にずれるとかいう感じなのでしょう。
銀河が遠くなればなるほど赤方偏移の度合いが高くなる事が分かり、結果的に宇宙はどんどん膨張しているというのが定説となりました。
と言う事は・・・、過去に遡れば宇宙は小さな点であり、ある時点で爆発的に膨張に転じたと言う事になる訳です。今から約150億年前と言う事が分かっています。
宇宙の誕生はビックバーンからと言われています。太陽の誕生が約50億年前と言われてますので、その3倍前と言えますね。
ハップル望遠鏡や電波望遠鏡などでより遠くの銀河が観測され、130億光年先まで分かっています。ビックバーンから20億年経過した時点の宇宙を観測してると言う事でもあります。
ところで、このまま宇宙は膨張し続けるのか、はたまた収縮に転じるのか・・・。現在の時点では膨張し続けると言われています。
収縮するためには全宇宙の物質及びエネルギーの量が今観測されている以上に見つからないと成立しません。我々には観測できないダークマターの存在がカギとなるでしょう。
個人的には収縮して欲しいのですけどね。なぜかって・・・。
収縮すると言う事は膨張へと進む時間軸が反転すると言う事です。それが何を意味しているか分かりますか。過去に時間が戻ると言う事です。起承転結 ⇒ 結転承起となるのです。
分かりにくいですか。人間は母から生まれ、墓場で終わるわけですが、墓から生まれ、どんどん若返り、母の胎内へと消えていくと言う事ですね。
歩行は後ろ向き、車はバック走行、川は遡上し、雨は地面から雲へと消えて行くわけです。ビデオを逆戻しした世界となるのです。これを繰り返すのかもしれませんね。
収縮するとしても、まだまだ先の事でしょうから心配することはありません。
ところで、ハッブルの助手をしていた、ミルトン・ラセル・ヒューメイソンと言う人がいます。
高校に行かず、ウィルソン山のホテルに雇われ、ウィルソン天文台建設時に資材運搬用のラバ使いをしていました。そのまま天文台の雑用係となります。
興味があったのか、天文台の技術者の娘と結婚したからか分かりませんが、観測技術者となり、ハッブルの助手となったのです。実際の観測は彼がしたのでしょう。
後年、スウェーデンのルンド大学から名誉博士号を授与されました。人間何が起こるか分かったものではありませんね。まさか大発見に関わる事になるとは思ってなかったでしょう。
ハッブルと言えば、1953年のノーベル賞受賞が決定していたにもかかわらず、その前に他界してしまったため、受賞を逃してしまったそうです。残念な事です。
私が就職して最初に放り込まれたのが人工鉱物の研究所でした。所謂ファインセラミックスの研究です。ムライトと言う素材を主に捏ね繰り回していたのです。
私は、ほぼ言われた事を多少アレンジして研究に没頭した甲斐あって、良いものが出来たのです(嘘つけ、試験用のエタノールにジュース入れて飲んでたろ)。内緒、内緒。
そいで以て、論文を書くことになって、私の名前も加えてくれたんですが、アメリカの学会から招待状が届いたのです。Dr.・・・・・と宛名が書かれてました。
上司には届いてないし、会社に言う訳に行かないので無視してしまいましたが、もしや名誉博士号を頂戴できたかも・・・(何かの間違いじゃ)。
仮に行ったとしても、英語が苦手でしたから、どうにもならなかったでしょうね。何だったんだろうか。今からでも何か貰えるかな・・・(時効じゃ)。
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