ラインノベルっていうのがあるんですってね。
こんばんは、渋谷です。
ラインノベルっていうのが始まったってツイッターに書いてたのよ。宮部みゆきさんの作品がタダで読めるとか。なんか既存の小説サイトとはちょっと違う感じが漂ってくる。大人向けと言うか。あんまり異世界に転生しなさそうな感じと言うか。
まだちゃんと調べてみてるわけじゃないからどういうコンテンツなのか理解しきってるわけじゃないんですけど、ちょっと興味深い。私はもともとエブリスタにいたんですが、なんか最近サイトのリニューアルをして、それが改悪だという話が漏れ聞こえてくるんですよね。あまり新しい公募もないみたいだし……次に足を踏み入れてみるとしたらラインノベルかしらね。まあ、しばらくは文芸誌の公募を中心にしていこうとは思っているんですが。
情報のアンテナは伸ばしておいた方がいいんだろうな。と思ってちゃんと調べてみる。うん。という話でした。で、今日も今日とてミステリー。
ミステリー傑作選の「Symphony 漆黒の交響曲」です。収録作家さんが
若竹七海
有栖川有栖
貴志雄介
七河迦南
宮内悠介
柚月裕子
となっております。
ああ、やっと登場の貴志雄介さん。「ゆるやかな自殺」。「防犯探偵・榎本シリーズ」からの一編です。嵐の大野君主演でドラマ化もされたんだって。知らなんだ。ドラマ見んのよねえ。昨日あれは見たよ。「私定時で帰ります」。ありゃざわつくドラマやなー。原作の朱野帰子さんのインタビュー読んで面白そうだと思って。でもドラマで見るとなんかいまいちでした。やっぱり本で読んだ方がいいのかも知れないね。私映像作品ってやっぱりあんまり好きじゃない。だって声や音楽がうるさいんだもの。
耳がとても弱くて、大きな音とかが苦手なんです。だから映画館とか本当に無理。好きな音楽はどれだけうるさくてもいいんですが、気に入らない音が鳴ってるのがすごいストレスなのよ。だからテレビは基本的に見ない。ドラマ見ても、せっかくの中身が伝わってこないんだよなあ。あ、話が逸れました。
「ゆるやかな自殺」。これは面白かったよー!想像のつかないトリックでした。
舞台はヤクザの組事務所。幹部の野々崎は組の掟を破ってしまったことがバレ、若頭にケジメ取らされそうになります。出世していくには邪魔な若頭。野々崎は若頭のチャカを使い、若頭の眉間を撃っちゃいます。その日事務所にいたのは若頭と野々崎と舎弟のミツオ。ミツオは元ボクサーですが、パンチドランカーな上にアル中で精神薄弱な状態です。だから自殺に見せかけることができると思っていたのに。
ミツオは野々崎を疑っています。こりゃいかん。ミツオも殺さねば。でも今度こそ完璧に自殺を装わなきゃならない。野々崎は一計を案じます。結果、密室の中で自分の口元に向けて銃を向け引き金を引いたミツオ。どう見ても自殺です。でもそこで呼ばれたカギ屋、「防犯探偵・榎本」によって真実は明かされるのです。
野々崎は拳銃型の水鉄砲にウイスキーを仕込み、普段から自分でちゅーっとやってたんですね。口に向けて。ミツオはアル中なので臭いを嗅ぎつけちゃうわけです。なんか妙な描写ですが、隠れて酒を飲むには最適な容器なのかも知れません。なんせそこはヤクザの事務所ですし。
そうやって野々崎は禁酒中のミツオに自分がウイスキーを味わう様を見せた。そしてあとは、水鉄砲に見えるように細工した本物の拳銃をいつもの場所に置いて、事務所の玄関に鍵をかけるようミツオに伝え自分は立ち去るだけ。ウイスキーが飲みたいミツオは、自分の口に拳銃を向け、引き金を引くことになるのです……!
うーん、なるほど。こりゃドラマ向き。絵になる短編です。面白かった。しかもこの理論、タネを変えれば応用が利きそうです。
毒を薬だと思い込ませる、みたいなところよね。使えそう。覚えとこう。使い古されてたって構わない。それをどう味付けするか、に作家の個性が現れるのでしょうから。
あとは若竹七海さんの「暗い越流」も面白かった。複雑なので詳細は書けませんが。毒親による子殺し、それを暴いた探偵役が、自分にも殺したい相手がいることを思い浮かべ、「いいこと聞いちゃった……」と終わるラスト。「越流」、洪水のせいにしちゃえばうちの毒親も殺せるじゃん!えええ、探偵役なのに善人じゃないの⁉
いやー、あちこちに毒親っているんですね。今日ネット記事でもそんなん読んだんだよな。自分は毒親にならないように気を付けよう。意外なラストに驚愕しました。読後感、色んな後味があるものなのねえ。
というわけで、明日は小学校の参観日。はよ寝な。おんな酒場放浪記を見ている。あー外で飲みたい。
何を言ってるんでしょう。ちょっと最近妙なテンション。ママモードに戻らねば。というわけで、寝ます。
おやすみなさいー!