イエモーン!
こんにちは、渋谷です。
イエモンの19年ぶりのアルバム「9999」が発売になりましたよっ!皆さんもう聴きましたかっ?ちっくしょーあのおっさんらちょーかっこいー‼
私はイエモン愛の雄たけびがライブDVDに収録されたことがあるほどの(もう手元にないので証拠はない。パントドランカーツアーでロビンのMCの後に「大好き―‼」って叫んでるのが私です。多分収録されてると思うんだ……持ってる人は見直してみてください)イエモン好きなので、むふむふしながら聴いてますよ。まあアルバム買ってないんですけど。Spotifyで聴いてるだけなんですけど。
ツアーもやるそうですが四国は徳島にしか来ないんだってさ。なんで徳島やねん。明石海峡大橋渡って本州から来る人を見込んでいるのか。四国で一番人口多いのは松山ですよー!せめて高知か高松ならまだ行きようがあるのに、徳島って松山から死ぬほど遠いんじゃ!夫も子供もいる身では徳島になど行けん!しかも平日だし!
あー松山来てよー。真鍋かおりの実家があるじゃんよ。あれは西条だけど。てかなんで真鍋かおりやねん。ぶつぶつ……なんでやねん。ぶつぶつ……。
と、まあぶつぶつ言いながら、今日も今日とて例のシリーズです。ミステリー傑作選 「BORDER 善と悪の境界」です。
収録作家さんが
安藤能明
道尾秀介
結城充孝
石持浅海
長岡弘樹
曽根圭介
鳥飼否宇
永瀬隼介
となっております。
さてここまで来てやっぱり面白いのは曽根圭介さんです。曽根さん単体の短編集も借りてきたのよ。後々読みたいと思います。今回の曽根さんの収録策は「老友」。
なんか郷愁を感じる題名ですがとんでもない。さすが曽根さん、切れてるわー。語り部は65歳の過疎の村の男性医師です。子供は娘が一人いましたが、小さい時に自身が運転する車が巻き込まれた事故で亡くしており、妻はいますが認知症でもう前後不覚な状態です。
医師には幼馴染の友人がいますが、この友人はかなり偏屈で村では爪はじき者です。またその息子は素行が悪く、かつて強姦や窃盗で何度も服役している暴れ者。この暴れ者の息子が医師のもとに「警察に追われてる。もし先生のところに来たら、昨日は俺と一緒にいたって証言してくれ」なんて言ってくるところからお話は始まります。
古い友人の不肖の息子。だからかばってるのかな、と最初は思ったんです。この息子はほんまもんのワルなんですがね。最近村で起こっている空き巣もどうやらこいつの仕業らしい。医師が経営する診療所の待合室で、そんな噂をする老人たち。そんな時、近隣で女子中学生が家出人捜索願を出されたという話も回ってくる。この女子中学生はもともと素行が悪く、行方が分からなくなってからだいぶ日数が経っての捜索願だったようです。
この女の子をかどわかしたのもあいつじゃね?と噂する村の老人たち。息子のダメさ加減に辟易していた医師の「老友」は息子を殺し、医師に「警察署まで送ってくれ」と言います。警察にうその証言までして不肖の息子を守ろうとしてくれた医師へ筋を通した格好ですが、さて、どうして医師は警察にうその証言をしなければならなかったのか、そしていなくなった女子中学生はいったいどこにいるのか……。
うー、これはもう「さすが!」の一言しかなかったです。なんて面白い話を書く人なんでしょう曽根圭介さん。このシリーズ読み続けてみて、そりゃどの話もそれなりに面白いしどれもこれも完成度は劇的に高いんですが、曽根圭介さんは私の琴線にびんびん触れるんだよなあ。なんか人間を神聖視してない感じ、とでもいいましょうか。「いい人間ばっかだと思ったら大間違いですよ」みたいなのを鮮やかに描きだしてくれるんだ。好きだわー。好き。曽根圭介好き好き。面白かったです。
あとはやっぱり安定の道尾秀介さんかな。「夏の光」です。「月と蟹」を彷彿とさせる少年が主人公の青春ミステリー。夏と花火と貧しい少年と郷愁。トリックなんて大げさなものがあるわけではないのですが、小さな謎でこれだけの読ませる短編が書けるのはさすがです。その昔カメラ屋で写真プリントしてた私には懐かしいお話でした。謎を解くカギが「ISO」とかなのよ。まあ全然からくりは分かんなかったんだけど笑
そんなわけでまた次もこのシリーズ。だって短編書いてるんだもん。もう楽しくて楽しくてしょうがない。読むのもだけど、書くのが。私意外にミステリー書くの好きなのかもしれない。思ったよりいい具合に進んでます。まだ序盤戦ですが。100枚に収まりそうな目途も見えてきた。
というわけでイエモン聴きながら読んで書きますよ。ではまたー!