サラマンドラは
十代の頃 NHKの「みんなの歌」で唄っていた歌


この歌はとても好きだった
そして
とても怖かった
とても辛かった
でも
忘れられないほど好きだった


40数年の間にいつの間にか忘れてしまって
今日ふっとその歌を思い出して
ネットで探した


早速YouTubeで聴いてみる


体に真っ直ぐキーンとした痛みがはしって
涙が出る……ううん…たぶん涙が出ればもう少しは楽なのに
という感情


ギターの響き
たぶんの笛の響き
メロディー
尾藤イサオさんの声と歌

そして

よく……こんなに怖いほど辛い歌詞を書けるなぁってほどの歌詞

 

みんな哀しくて淋しい


でも

なんて美しいのだろう

 

 


お昼に聴いてから
ずっとこの歌詞を思う


私は「最後の一人」となるのが怖かった
物心ついてから家族の中で自分が一番若いと気がつき
そして「また最後の一人になってしまう」と怖れた
「また…?」
いつかの前世で「最後の一人」になったことがあるのかしらね


「孤高」に憧れながら
「最後の一人」を怖れる矛盾
でも きっと
人間は誰も本来「孤高」なのだと思う


いろんな思いが流れていく

 

 

 

 

お夕飯を作ろうと
ガスコンロに火をつけた


そして火に話しかけた


「こんにちは サラマンドラ。ずっとそこに居たのね」


その瞬間に
こんなに辛い歌詞の意味がわかった気がした