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報告:第三回 超党派女性議員によるクオータ制実現に向けての勉強会

昨日は長野智子さんにお声がけいただき、第三回「超党派女性議員による「クオータ制実現に向けての勉強会」に陪席させていただきました。

 

この勉強会はジャーナリストの田原総一郎さんがメンバーで、長野智子さんが自ら事務局を務めています。

 

女性の政治参加、議員の数を増やすには、何がハードルなのかを超党派で議論する会で、今回はまだ興奮冷めやらぬ都議選の話から。

印象的だったのは「初めて202030を達成したのが都議会」と言う指摘です。今回の選挙で都議会女性比率が32%となり、初めて安倍政権が掲げた202030を達成しました。3割はクリティカルマスと呼ばれる「決定に影響する数字」です。

国会議員の皆さんから、都議選の応援や結果から「女性の政治家が求められている手応え」について報告がありました。

「1議席をめぐって最後まで争ったのが女性候補二人、男性の前職は圏外」

「男性候補の応援演説に行っても、あなた(女性議員)なら入れるのにと言われた」

「長年地元で弱者や女性、子どもの日のあたらいない問題に取り組んできた候補が勝った」

「痴漢ゼロを公約にした。痴漢ゼロが政策になる時代になった」

女性議員が増えることで、優先順位が下の方にあった「日の当たらない問題」が政策として議会に出てくる、解決されると、有権者も実感しているのだと思いました。

コロナで生活苦に陥る人、健康不安や子供の教育、様々な課題が浮き彫りになりました。政治は「命」に直結するのだと誰もが実感している今、この選挙結果は秋の衆院選にも大きな影響があるのではないでしょうか?

 

そして第一回「選挙制度」第二回「リモート(出産などとの両立)」と各党の課題や取り組みが共有され、今回は「ハラスメント」です。

女性議員からの「ハラスメント」経験のシェアは生々しく、有権者や同僚からもハラスメントがあります。女性ならではのセクハラも深刻です。

田原さんも「そのような課題は知られていないのでは」と驚くほど。また地方議会の女性議員ほど「守られていない」環境なので、「地方議会の女性候補や議員」をどう守るかも課題でした。先日の法改正で「政党や国、自治体などに対し、セクハラや、いわゆるマタハラの防止に努めること」が法律に入りました。

「選挙ポスターに落書きしたら罰則があるのに、ハラスメントに罰則がないのはおかしいのでは?」と運用に対する議論や、調査などで議員へのハラスメントの実態を明らかにしていこうと今後に向けての課題も設定されました。

私がみた地方議員3万人以上に向けた調査(NHKスペシャル取材班2019年調査)によれば、地方議員でハラスメントにあった経験者は「別の議員からのセクハラパワハラ」は15%で、有権者の10%より多く、さらに男女別にすると女性議員に対する「別の議員からのセクハラパワハラ」は30%となっていました。

 

党派を超えて積極的に意見交換でき、各党の取り組みの共有もある貴重な場です。今後の議員クオータ制に向けて、さらに活発な議論が期待されます。

 

出席者:

自民党    野田聖子議員

立憲民主党  辻元清美議員

公明党    古屋範子議員

日本維新の会 梅村みずほ議員

日本共産党  田村智子議員

国民民主党  矢田わか子議員

社会民主党  福島みずほ議員     

ジャーナリスト 田原総一朗氏

クオータ制勉強会・事務局長 長野智子