安藤美姫さんのケースで考える、女性のキャリアの一方通行を打破するには? | 白河桃子オフィシャルブログPowered by Ameba

安藤美姫さんのケースで考える、女性のキャリアの一方通行を打破するには?

安藤美姫さん、ご出産おめでとうございます。
そしてソチに向かって頑張るあなたを応援します。

安藤さんのような有名な女性が、シングルでの出産、そして
出産後のキャリアへの挑戦を表明することは、
今、結婚や出産、仕事で悩む多くの女性に勇気を与えると思います。

安藤美姫だから、できることだよねーと言わず、普通の女性のキャリアに
あてはめて考えてみましょう。

出産後に女性はいきいきと活躍できるのか、ということです。

彼女は25歳。10代から活躍してきのですからキャリアとしては十分ですが、出産適齢期としては20代で理想的です。そして時期のオリンピックへと応援してくれる人たちがいて、期待されている。さぞや、キャリアか、出産かで迷ったことと思います。

普通の会社の女性が30歳で昇進試験か、出産かを迷う姿に重なります。
日本の会社の人材育成スケジュールは、男性のみに合わせてあるので
ちょうど出産適齢期が今後も一線で活躍していくか、それとも・・・という
境目に当たってしまうのです。

今女性の道は一方通行で戻り路はなしと思われています。

あるアラフォー女性は転職したばかりの30代前半で妊娠。しかし転職したばかりで
は・・・と出産をあきらめ、30代後半になってから子どもがほしいとがんばっていますが
未だできていません。

一方ある女性は27歳で妊娠。そもそもフロアには同じ仕事をする女性がいず、
際限ない残業時間を考えると復帰は無理と判断。
部署替えなども打診してみたのですが、「特別扱いできない」と言われ、退職しました。

また会社にいることはできても、「マミートラック」と呼ばれる、ママ専用部署に入れられ、
子どもがある程度大きくなって、キャリアを追求したいと思っても、
一度はずれたもとの部署に戻ることができません。

会社にはいることができても、第一線には戻れない。
やはり出産か活躍かをどこかで選択しなくてはいけないという現状です。

LEAN INを書いたFace BookのCEO,サンドバーグは女性のキャリアを
「梯子」ではなく「ジャングルジム」に例えました。

男性のように一直線ではなく、出産や子育てなどのライフイベントを
組み合わせ、時には一直線ではなく横道にそれ、それでも登っていくという
イメージが浮かびました。

今キャリアは男性用の一直線の梯子しかないのが日本の現状です。
一直線の梯子は登るのを休んだらもう終わりです。

しかし安藤さんは出産で一時期休み、またオリンピックという
高みを目指して登り始める決意をしました。

そんな彼女の姿は多くの女性たちに勇気を与えてくれると思います。

また「女性に子どもを産み、なおかつ活躍してほしい」と日本の政府が
言っているのですから、政府こそ、彼女を応援するべきでしょう。

日本で子どもを産みにくいのは
若いうちに結婚できない、仕事と子育ての両立ができにくいという
ハードルがあるせいです。

このハードルが越えられないうちに、年齢による不妊になってしまう人も多く
6組にひと組が不妊で悩む不妊大国になっています。

結婚にこだわらず、仕事もあきらめない・・・安藤さんは、こういう方法で2つの
ハードルを軽やかにクリアしました。

この悪循環を断つには、出産という女性にとっては自然な行為が
人生の中で、いつ起こっても、応援してもらえる社会であってほしい。

一方の道を選んだら、二度ともう一つの道を選べないのではなく
復帰可能、リベンジ可能な社会であってほしい。

安藤さんの姿が、悩める日本の女性の姿に重なります。
勇気をもって前に進む彼女を応援します。