● 【認知科学】不安をなくすには?不安の正体と対処法・脱フュージョンの技術
プロ歴15年、
最新の認知科学に基づく気功とコーチング、
そして“10年後も使える”ビジネス実務とアカデミアを、
超具体的なステップでマスターする「なかだ塾」主宰の中田です。
心配のメールAZMS!(ありがとうございますの略)
僕は山の上の方だったので、被害はほぼなしでしたが、最寄り駅近くは冠水でニュースになっていたり、近所の道路でも車が10台以上水没してレッカー待ちになっていたり、床下浸水している知り合いがいたり、結構凄かったです。
当日、ヤバそうだな、、、と外に出ていた早めに予定を変更したのが功を奏した感じでした。ニュースになっていた場所を通っていた可能性が普通になりましたので。危なかった。
574.2mmの雨量となりました。過去の気候では、この規模の大雨が起こる確率は0.001%ほどで、頻度にすると1万年を大きく超える規模に相当します。統計上、ほぼ起こり得ないレベルの大雨だったとみられます。このほか、付近でも、80年から150年に1度程度に相当する大雨が確認されました。千葉県で500mm超の記録的大雨 「過去ならほぼ起こり得ない規模」の発生確率が温暖化で2倍以上に - ウェザーニュース
8人が亡くなり、そのうち1人のタクシーに取り残された女性は、後部座席のため水没したタクシーでは、ドアも開かず、運転席の方の窓から逃げればいいじゃないかと思うかもしれませんが、運転手を守るためのカバーがあって逃げられなかったようです。
このカバー・・・。普段の運転手の安全を守るか。80年~150年に1度の大雨のための準備をするか。トレードオフの問題なので難しいところですよねー。
さすがに、80年~150年に1度相当の大雨が来るとは誰も予想できずに、現状維持バイアスで、私は大丈夫だろうと、大変な目に合うのはよくあるあるです。
どれだけゴールに対する予定を変更したり、柔軟な対応ができたかが求められたと思います。
ゴールを観るというのは、登山でいえば山頂を目指して歩いていくということです。
一方、大事なのは、登山では、天候の変化や下山なのです。(天候の変化や下山で毎年たくさんの死人が出ます。)
ゴール設定の問題点は、昔から科学の世界では指摘されていますが、ゴールだけを見てしまうために、環境の変化への対処が疎かになることです。
我々は、ゴールだけでなく、環境もみていきましょう!
認知科学コーチングでは、アサンプションアップデートといって入ってはいますし、なかだ塾では普段から訓練させていますが、割と、疎かになりがちなので。
命を守ってくれた認知科学コーチングさまさまだとも思いますネ!!
感謝!
さて、そういえば、先日のなかだ塾マスタークラスセッションで、
『よく考えれば「不安」に関する相談ってめちゃ多いなー』
と思いました^^
プロの整体師・鍼灸師のヒーラーさんですが、クライアントさんとセッションをしていて、
「ああすればよかったなー」
「こうすればよかったなー」
と「不安」になってしまうそうでした。
約2年前の相談内容も「不安」でした。
・2023年より
ヨーロッパの電車の中で財布を盗まれてしまってから、「不安」でたまらないという相談からスタートしたことが懐かしいです。
なかだ塾マスタークラス3に参加されている方も、家から出て仕事に行くときに、
「火の元を消し忘れていないか?」
などと何度も確認してしまうといった、「不安」に関する相談を何度もされてきました。
過去のイジメの経験から、人間関係全般で「不安」が出てしまうという、トラウマに関連するような相談もありました。
この場合は、不安からさらに強い恐怖のレベルまで進んでしまっていますね。
ということで、今日は「不安」との向き合い方を、認知科学式・なかだ式で書いていきます。
感情の使い方を制す人は、人生を制すとまで言われます。
マインドの使い方を、どこの誰よりも上手になっていきましょう。
■ 認知科学的に考える「不安」の正体とは?
まず、認知科学的に不安の正体を探っていきます。
不安とは、
「将来、恐怖を感じさせる出来事が起こるかもしれない」
と予測したときに生じる感情です。
悲しみや怒りは過去や現在の出来事をきっかけとして生じることがありますが、不安はまだ起きていない未来を予測・想像することによっても生じます。
人間は前頭前野を含む高度な認知機能によって、まだ起きていない未来について複雑にシミュレーションすることができます。
僕は飼い猫がいるので、
「猫ちゃんは今この瞬間を生きているなー」
と思うことがよくあります。
もちろん動物にも不安や警戒に相当する反応はありますが、人間のように、
「来月こうなったらどうしよう」
「5年後にこうなったらどうしよう」
と、言語を使って遠い未来について延々とシミュレーションするのは、人間の大きな特徴でしょう。
つまり、
未来を考えることができるからこそ、未来について不安になることもできる
わけです。
■ 不安には「ブリーフシステム」が関わっている
そして、不安には「ブリーフシステム」が関わってきます。
何らかの情報が入ってくると、脳はそれを自分のブリーフシステム、つまり自分が持っている信念・価値観・過去の経験などと照らし合わせて、認識・連想・評価・判断を下します。
その結果、
「将来の自分にとって、Aが起きればBが起きる」
という因果関係のパターンに照らして、
「このままいくと、このような恐怖体験が起きる可能性がある」
という推論が導き出されると、脳は不安を感じるようになっていくのです。
簡単にいえば、
「未来に嫌なことが起きるかもしれない」と脳が予測するから、不安になる
ということです。
■ 「感じてもいい不安」と「対処できる不安」を分ける
僕は、不安には、
「感じてもいい不安」と、
「対処することで小さくできる不安」
があると考えています。
感じてもいい不安の代表は、「老い」や「死」に対する不安です。
「老い」や「死」は、人間である以上、完全にコントロールすることはできません。
「人間はいつか死ぬ」
「年齢を重ねれば老いていく」
という、自分の力だけではどうすることもできない問題です。
そうした根源的な不安と向き合うために、人類は長い歴史の中で哲学や宗教を発展させてきたとも考えられます。
生きている限り完全には避けられないものですから、不安を抱いている自分を認め、無理になくそうとせずに、
「人間だから、こういう不安もあるよね」
くらいに、その感情そのものを味わってみてもいいでしょう。
■ 仕事やお金の不安は「具体化」すると小さくなる
では、対処することで小さくできる不安は、どうしたらいいでしょうか。
たとえば、
「仕事でトラブルが起きたらどうしよう」
「納期に間に合わなかったらどうしよう」
といった仕事上の不安があります。
人がこうした不安を抱いてしまう理由の一つは、
未来を十分に予測できていない、あるいは予測したリスクに対する対処ができていないから
です。
予測できる出来事やリスクに対して何もせずにいれば、不安はなかなか解消されません。
自分が置かれている状況や、将来起こりうる出来事、発生しうるリスクなどを把握して、適切に対処していけば、「漠然と不安を感じる」ことは少なくなります。
たとえば、ビジネスでありがちな「お金の不安」でいえば、
・毎月いくら入ってくるのか
・毎月いくら出ていくのか
・現在いくら資産があるのか
・何か月売上がなくても耐えられるのか
・将来の収入を増やすために何をするのか
といったことを明確にする。
つまり、
お金の入と出をコントロールし、資産形成と将来の収入を上げる施策を含めた「ファイナンスのゴール」をしっかり持っているか
とも言えるでしょう。
■ 「生成AIに仕事を奪われるかも」という不安も同じ
生成AIに仕事を奪われる問題で不安になっている方も、同じです。
漠然と、
「AIに仕事を奪われたらどうしよう……」
と不安を感じ続けるのではなく、
自分が置かれている状況や、
将来起こりうる出来事、
発生しうるリスクなどを把握して、
「では、次の一手は何なのか?」
を考えていく必要があります。
生成AI問題については、僕は2017年頃から警鐘を鳴らし続けていまして、なかだ塾マスタークラス3でもメインテーマの一つになる予定です。
自分が置かれている状況や、将来起こりうる出来事、発生しうるリスクなどを把握して、次の一手をしっかりと取る。
だからこそ、漠然と不安を感じることが減るのです。
■ 「誤ったブリーフシステム」が不安を作っていることもある
次に、誤ったブリーフシステムに基づく不安もあります。
例えば、
「プロの現代気功師や認知科学気功師、ヒーラー、コーチ、副業では食っていけない」
と親や会社の同僚に言われて、不安になってしまった人は少なくないのではないでしょうか。
実際には、これらの仕事で十分な収入を得ている人もいるにもかかわらず、親や会社の同僚の言葉、あるいは漠然としたイメージによって、
「プロの現代気功師や認知科学気功師、ヒーラー、コーチ、副業では食っていけない」
というブリーフシステムが出来上がり、脳がそれに基づいて不安を作り出してしまいます。
こうした不安を解消するためには、ブリーフシステムそのものを見直していく必要があります。
正確な情報を集め、
「本当にプロの現代気功師や認知科学気功師、ヒーラー、コーチ、副業では食っていけないのか?」
「実際に食べていけている人はいるのか?」
「食べていくためには、具体的に何をすればいいのか?」
を前頭前野を働かせて徹底的に考えます。
そして、現実に即してブリーフシステムが書き換わっていけば、それによって生じていた不安も小さくなっていきます。
■ 不安が強くなりすぎると、冷静に考えることが難しくなる
一方で、あまりにも不安が強すぎると、恐怖に近い状態へと変わってしまうことがあります。
「将来、恐怖を感じさせる出来事が起こるかもしれない」
という予測が、まるで今、目の前で起きているかのような臨場感を持ってしまう。
そうすると、脳は脅威に対処するモードに入り、冷静な思考や論理的な判断が難しくなることがあります。
この状態になると、
「論理的に考えてブリーフシステムを変えればいい」
と言われても、それ自体が難しくなります。
■ 数千万円の借金が突然発覚してパニックになった事例
なかだ塾のメンバーさんでも、80代の親の会社の経営状況が悪いということは聞いていたけれど、
「自分の会社ではないから」
と、詳しい状況までは把握していなかった方がいました。
あるとき、毎月お金を振り込むように言われ、
「何かおかしい」
と思って詳しく話を聞いてみると、さまざまなところから借金をしているという事実が明るみに出ました。
しかも、その方は親だからと連帯保証人になっていました。
そのため、親族などから、
「金を返せ!」
と言われたり、数千万円規模の借金問題に巻き込まれたりして、パニック状態になり、最終的には1か月ほど入院することになったメンバーさんがいました。
(もちろん、本人が借金を作ったわけではなく、親だからと連帯保証人になっていただけです。)
当時は、
「ここまでパニックになっていて、親族から『金を返せ!』と言われたりしてカオスになっているなら、弁護士をつけて整理していったほうがいい」
とアドバイスをしました。
そして実際に、弁護士をつけて対処していきました。
■ 強い不安や恐怖の中では「臨場感空間」から抜け出す
このように強い恐怖の中にいるときは、とにかく一度、その「臨場感」から距離を取ることが重要です。
もちろん現実的な問題への対処は必要ですが、四六時中その問題だけを考え続ける必要はありません。
可能であれば環境を変えてみる。
海外に行くのもいいですし、そこまで時間がなければ、1泊2日で温泉旅行に行ってもいいでしょう。
一度、問題に飲み込まれている臨場感空間から距離を取ることで、強くなっていた恐怖反応が落ち着き、再び冷静に考えられる余地が生まれます。
それによって、
「こうすればいいのでは?」
「この人に相談すればいいのでは?」
「この制度が使えるのでは?」
と、新たな解決策や相談先が見つかることがあります。
しかし、
「何かしなければ……」
「どうしよう……」
「どうしよう……」
と同じ臨場感空間に居続けると、恐怖ばかりがどんどん増幅されてしまうことがあります。
■ 不安や恐怖が強いと、人は判断を誤りやすくなる
強い不安や恐怖にさらされていると、脅威への反応が優先され、複雑な思考や冷静な判断がしにくくなることがあります。
つまり、不安や恐怖をうまく扱えない状態では、
人は普段よりも決断を誤りやすくなる
ということです。
しかも、その状態に完全に入り込んでいると、
「自分はいま冷静に判断できていない」
ということ自体に気づけない場合があります。
日頃から瞑想やマインドフルネスなどによって、自分の思考や感情を客観的に観察するトレーニングをしている人であれば、そこから一歩引いて見ることが比較的しやすくなります。
しかし、強い恐怖の渦中で、それを一人だけで行うのは簡単ではありません。
■ 強い不安の中では「第三者の視点」を借りる
そんなときは、プロの現代気功師や認知科学気功師、ヒーラー、コーチ、あるいはその問題について適切な知識を持つ専門家や、利害関係の少ない第三者にアドバイスを求めるのも一つの方法です。
何が本当に問題なのか。
何が事実なのか。
何が自分の予測や解釈なのか。
今すぐ対処すべきことは何なのか。
それらを一緒に整理することで、再び冷静に考える手助けをしてもらえます。
一方で、肉親など非常に近しい人への相談では、お互いが同じ不安や恐怖の臨場感に巻き込まれてしまうこともあります。
もちろんケースバイケースですが、
自分と一緒にパニックになる人ではなく、冷静に状況を整理できる人に相談する
というのがポイントです。
■ 「頭に浮かんだ思考=現実」ではない
臨場感空間といえば、なかだ塾マスタークラスでは、なかだ式認知心理行動療法として「コグニティブ・ディフュージョン」の技術を伝授しました。
日本語では、
「認知的脱フュージョン」
などと呼ばれます。
人間は、頭に浮かんだ思考を、あたかも現実そのものであるかのように受け取ってしまうことがあります。
たとえば、
「失敗するかもしれない」
と思っただけなのに、
頭に浮かんだ思考=現実
になってしまう。
しかし、実際には、
頭に浮かんだ思考=頭の中で起きている出来事
です。
この2つを切り分けていくのが、脱フュージョンです。
先日のマスタークラスセッションでも、
「具体的にどうやってリフレーミングすればいいんですか?」「リフレーミングについて詳しく知りたい」
と聞かれたので、最後に一つ簡単な方法を紹介しましょう。
マスタークラス第6回目なかだ式認知心理行動療法のテーマでしたね。
■ 脱フュージョンの技術「〜と考えている」と付け加える
最も簡単な方法の一つです。
たとえば、「自分はダメだ。」と思ったとします。
そこで、「自分はダメだ、と考えている。」
と言い換えます。
さらに距離を取りたいなら、『「自分はダメだ」という考えが浮かんでいる。』
としてもいいでしょう。
【実践例】
「失敗する」
↓
「失敗する、と考えている」
↓
「『失敗する』という考えが浮かんでいる」
たったこれだけです。
しかし、言葉を少し変えることで、
「これは現実ではなく、思考なんだ」
と認識しやすくなります。
たとえば、
「この仕事は絶対に失敗する」
ではなく、
「『この仕事は絶対に失敗する』と、今の自分は考えている」。
「自分は嫌われている」
ではなく、
「『自分は嫌われている』という考えが、今の自分の頭の中に浮かんでいる」。
このように言い換えていきます。
すると、
思考の中に入り込んでいる自分から、思考を観察している自分へ
少しずつポジションを移すことができます。
不安をゼロにする必要はありません。
不安があっても、
「これは未来について脳が作っている予測だ」
と一歩引いて見ることができればいいのです。
そのうえで、
「では、実際に起きている事実は何なのか?」
「本当にその未来が起きる確率はどのくらいなのか?」
「今の自分にできることは何なのか?」
と考えていく。
不安に支配された状態から、再び自分で考え、選択し、行動できる状態へ戻っていく。
これが、認知科学的に不安と向き合っていくうえで、とても重要なポイントなのです。
まとめ
- 不安は、「未来に嫌なことが起きるかもしれない」という予測から生まれる。
- 不安には、老いや死のように受け入れるしかない不安と、仕事・お金などの対処によって小さくできる不安がある。
- 対処できる不安は、状況・リスク・次の一手を具体化することで、漠然とした不安を減らせる。
- 不安の原因が誤った思い込みやブリーフシステムなら、正確な情報を集めて認識を書き換えることが大切。
- 強い不安や恐怖の中では冷静な判断が難しくなるため、環境を変えたり、第三者の視点を借りたりして臨場感から距離を取る。
- そして重要なのが脱フュージョン。
「頭に浮かんだ思考=現実」ではなく、「頭の中で起きている出来事」と捉える。 - 「失敗する」ではなく、
「『失敗する』という考えが浮かんでいる」
と言い換えることで、思考と距離を取れる。
つまり、
不安を無理になくすのではなく、事実・予測・思考を切り分け、必要な対処をしたうえで、不安に支配されずに行動できる状態を作ることです^^
特に、感じる必要のない不安のパターンでは、自分が置かれている状況や、将来起こりうる出来事、発生しうるリスクなどを把握して、適切に対処しくことが大事です。
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