【2ヶ月待ち!】対面セッションで頂いたご質問をシェアしたいと思います。
一言で言えば、「仮観」って何ですか?という趣旨の質問を頂きました。
「なかだ」自身僧籍の身ではないですし、深遠な教えの1つですから恐れ多いのですが、仏教徒でなくとも学ぶことは多いと思いますからあえて回答したいと思います。
仮観とは天台宗の三観の教えの1つですね。
空観、仮観、中観と言われています。

天台智顗の詳解摩訶止観を読んでザックリと語ると、空を理解したあとに衆生を救うのが仮なんだよと書いてありますが、今回は空の分析哲学定義もバッチリ理解している大前提でいきたいと思います。
もし空の理に住するなら衆生は永久にその利益あずかることはないであろう。志を利他におくのが仮に入る意に他ならないのである。詳解摩訶止観 人巻p387
空の瞑想ばかりしていて宇宙が寂しいことを悟って「仮」に移行する人やLSDやマリファナを吸ってトリップして世界の果てに行って宇宙が寂しいことを悟って・・・など色々いるのかもしれませんが、
「空」を理解しないで「仮」に入ると、音楽とは、音楽のオリコンランキングがすべてだ!の人みたいになってしまうよ、とセッションではお伝えしました。オリコンランキングをアプリオリにしてしまうわけです。これを「仮」ではなく、「実」といいます。
オリコンは売れたか、売れていないかの評価のモノサシなわけですが、本来音楽に明確な評価基準はありません。音楽理論的に進みすぎると前衛芸術の世界になってしまって、我々一般人は理解できないと思いますが、あの音楽が楽典では素晴らしいとされるものなのです。
@ドリームシアターのA change Of Seasons
変拍子がクセになりますが、我々の直感とは反しますよね。
くどくどと詳解摩訶止観を読んでいっても、衆生を助けることばかりが書いてあり、現代で当てはまる「仮」の解釈はなかなか得られないので、「なかだ」は一重に「機能を果たす」ということでいいと考えています。
300年代の中国の当時は菩薩として病気や薬の処方が機能を果たすことで彼らの機能の1つだったのでしょう。
ですから、現代的に言えば徹底的に目の前の「機能を果たす」ことです。
仕事でしたら成果を上げることが機能を果たすことですし、ヒーラーでしたらブログを書くことやクライアントをヒーリングすることが機能を果たすことになります。
また、この機能を果たすことについては自分自身で決めることもできます。人生は歩くために歩き、生きるために生きると釈迦は言っていたそうですが、また、カーネマンも経験の自己と同じ意味のことを言っていましたが、人類には今この瞬間しかないけれど、機能を自分で決めることはできる、と。
ゲームが好きな人は壁という機能かもしれませんし、娯楽という機能を持たせているのかもしれません。
「なかだ」の場のメンバーは本気でヒーラーという「機能を果たして」くださいね。中途半端はいけないので。
本気という言葉が最近「なかだ」の場ではブームですが、機能を果たしていればそれが本気ということです。
例えば、お金を稼ぐことは機能の一部でしかありませんが、機能を選び、選択した機能を果たすことです。「空」を理解した人は「仮」に移行していきましょう。機能を果たすことができるのは今しかないのだから。
詳解摩訶止観 (人巻)/池田 魯参

¥16,200
Amazon.co.jp
「生」と「死」の取り扱い説明書/ベストセラーズ

¥1,404
Amazon.co.jp