(引用開始)p14、p241 ケガレ意識と部落差別を考える 辻本正教
差別する側も、される側も、なぜこんな差別をするのか、されるのかということがわからない。もっと広げて言うと、穢多や長使とは何なのか、その発生のメカニズムも何も、今に至るまでわからないまま差別してるってことです。
(中略)
「差別される」っていうのは、自己に付随している何かに原因があってそうなるのでは決してなく、他者が「そうだ」と思い込みさえすれば、それだけで差別のダーゲットになっちまうって性質のものであるとともに、それが代々にわたって引き継がれていくってことなんです。
(中略)
鵺なんてモナー、あんたの頭が作り出した幻想で、その幻想のタネなんてーのも、あんたがたのそのちっぽけな脳髄が自己防衛のために作り出した、異臭粉々の毒気なんだってことが・・・。
(引用終了)
1人1人の頭(脳と心)の中に現代の鵺がいます。現代の鵺とは、あなたの脳と心にある概念すべてです。
例えば、お金はあればあるほどよい、絶対にこうでなければならない、謂れのない恐怖や不安、幸せ、見た目が若くなければならない、はたらきたくない、はたらきたい、人生のミッション(人生の意味)、年だから、不景気だから、この仕事では稼げるわけがない(年収)、私はこういう人間だから、気功にもつイメージ、学歴、資格、・・・など。
何故差別するのか、されるのかわからないまま差別し、他者が思い込み、引き継がれていく・・・。これって『思考停止』であり、教育ではなく洗脳(第3者の利益になる)そのものです。
もちろん、支配者としては『思考停止』してくれる方がラクです。あなたの脳もラクです。だから、『思考停止』が蔓延していきます。
僕は自分で選びなさいと言いますけれど。
何故それをするのか?何故それを買うのか?何故その講座に出るのか?何故その服が好きなのか?何故はたらくのか?それはあなたが心から望んだものでしょうか?
『それはあなたが選んだものでしょうか?選んだ理由を言えますでしょうか?』
出来る限り、意識に上げましょう。
そうすれば、変えることができます。
1人1人の頭(脳と心)の中に現代の鵺がいて、結局概念の更新は自分でしていくしかないのです。もちろん、それは僕も同じなんです。
現代の鵺の討伐についてはもう少し具体的に書いた方が良い気もするので、時間が確保できましたら、少しずつ書き綴っていきます。
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