下松市花岡の名刹閼伽井坊へ参拝して来ました。
周南八十八ヶ所霊場の18番政所大師堂の恩山寺の3月13日落慶法要を終え、18日には春彼岸の
巡拝の接待も済んだので、主宰の閼伽井坊様にご挨拶に伺ったのです。落慶法要時の記念写真
には協力してくださった地元の皆さんが写っており、パネルにして奉納する目的もありまし
た。花岡の閼伽井坊は前の住職三池孝尚氏がテレビ出演するようになって人気が出ましたが、
創建は709年の昔に溯る名刹であります。花岡八幡宮の社坊は九ヶ寺あったそうですが、
現在、閼伽井坊のみが残っている状態です。此処にある閼伽井坊多宝塔は、国の重要文化財で
杮葺き高さ13米、八幡宮日本十六塔の一つで、必見です。
また、此処の桜は見事で昨年投稿しましたが、今回は、本堂をご覧ください。
《2017.3.27 周南市 東郭》
山門の梅がきれいでした。
山門の扁額には華岳山と書いてあります。
鐘楼
立木観音
周南七福神
閼伽井坊本殿
縁 起
する唯一の寺です。山号を華岳山、寺名を閼伽井坊といい真言宗御室派に属しています。
閼伽とは、仏様に供える清浄な水のことで、古くは八幡宮や上下行の殿様の御用水とされた
り、また、この水を加持してもらえば万病に効くと伝えられ、今も魔耶窟の入り口に湧き出て
います。《出典:閼伽井坊HP》
寺名 華岳山 閼伽井坊
宗派 真言宗御室派
本尊 虚空蔵菩薩
創建年 和同2年(709年)
住所 山口県下松市花岡戎町398
真言 ノーボウ、アキャシャキャラバヤ、オンアリ、キャマリボリ、ソワカ
伝持の八祖
真言宗の教えが日本に伝わるまでの歴史に関わった8人の祖師。付法の八祖のうち、大日如来、
金剛薩埵は実在しない人物なので除き、2人の祖師を加えた。八祖大師(はっそだいし)とも称
される。
手に印を結んだり仏具などを持っているが、これは悟りの本質をあらわしている。
龍猛菩薩 : 大日如来の直弟子金剛薩埵から密教経典を授かって、世に伝えたといわれている(三鈷杵(さんこしょ)を右手に持っている)。
龍智菩薩 : 龍猛から密教を授かった(経文を右手に持っている)。
金剛智三蔵 : インドで龍智から密教を学んだのち唐へ渡り、「金剛頂経」を伝える(数珠を右手に持っている)。
不空三蔵 : 西域生まれ。貿易商の叔父に連れられて唐へ行き、長安で金剛智に入門。「金剛頂経」を漢語に翻訳し、灌頂道場を開いた(外縛印(げばくいん)を結んでいる)。
善無畏三蔵(ぜんむいさんぞう : インド生まれ。大乗仏教を学び、さらに密教を受け継ぐ。80歳になって唐に渡り「大日経」を伝える(右手の人さし指を立てている) 。
一行禅師(いちぎょうぜんじ): 中国生まれ。禅や天台教学、天文学、数学を学ぶ。長安で善無畏に入門し、善無畏の口述をもとに「大日経疏(だいにちきょうしょ)」を完成させた(法衣のなかで印を結んでいる)。
恵果阿闍梨 : 中国生まれ。金剛界・胎蔵界両部の密教を受け継いだ(椅子に座り、横に童子を待らせている)。
弘法大師 : 恵果阿闍梨から金剛・胎蔵界両部を授けられ、日本に伝えて真言密教を開いた。空海(五鈷杵(ごこしょ)を右手に持ち、左手には念珠を持っている)。
周南八十八ヶ所の閼伽井坊文書(明治35年)
周南88ヶ所参拝案内図