SLやまぐち号を島根県の津和野へ行って撮って来ました。
前回の続きですが、今回はSL山口号がターンテーブルを回って、再び新山口駅方向へ
向い客車を接続した時からです。
新山口駅から津和野駅迄は、62.9km、20駅あります。そのうち、SLやまぐち号停車駅は
新山口・湯田温泉・山口・仁保・篠目、長門峡・地福・鍋倉・徳佐・津和野の各駅です。
所用時間は、約2時間10分程度です。
運行は、一日一往復で、乗車賃は¥1,660となっています。また、運行日は、土日と祭日で
すが、今の運行カレンダーではC57とC56の重連運行が7月23・24・30・31・8月1日と
予定されています。
SL山口号は津和野駅に12:58′に到着して、帰りの出発時刻は15:45′ですので、2時間弱は
整備時間になっているのでしょう、その間の写真は存分に撮ることが出来て、とても楽しい
時間です。
《2016.6.8 周南市 東郭》

機関車と客車の接合をする機関士さん

C57形蒸気機関車資料
基本情報
動力方式 蒸気
製造所 川崎車輛、汽車製造、三菱重工業、日立製作所
製造日 1937年 - 1953年
総製造数 215両

エアーコンプレッサー

C571は、新山口駅⇔津和野駅往復(62.9km)で約2.0㌧の石炭を消費するそうです。
水の消費量は、25.0㌧だそうですが、テンダー(炭水車)の大きさは17.0㌧なので
津和野駅で給水します。C57の炭水車型式は12-17型で数字は石炭・水の積みこみ重量
を示しています。

キハ40-2045が待機していました。

主要諸元
軸配置(ホワイト式) 4-6-2
軸配置(アメリカ式) パシフィック
軸配置(日本式) 2C1
軌間 1,067 mm
全長 20,280 mm
全高 3,945 mm
最大軸重 13.96 t(第3動輪)
総重量 67.50 t
含炭水車重量 115.50 t
燃料種別 石炭
ボイラ 過熱式
ボイラ圧力 16.0 kg/cm²
火格子面積 2.53 m²
大煙管寸法本数 140 mm×5,500 mm×18本
小煙管寸法本数 57 mm×5,500 mm×84本
煙管伝熱面積 115.0 m²
火室伝熱面積 11.4 m²
全蒸発伝熱面積 168.8 m²
過熱器形式 シュミット式
過熱伝熱面積 41.4 m²
シリンダ数 単式2気筒
シリンダ寸法 500 mm×600 mm
弁装置 ワルシャート式
最高運転速度 100 Km/h
出力 1,290 PS
定格出力 1,040 PS
引張力 12,820 kg
粘着係数 10,330 kg
単独ブレーキ 空気ブレーキ
列車ブレーキ 自動空気ブレーキ

山口線津和野駅のSLやまぐち号 C571 ”貴婦人” です。

トレインマークは、山口県周南市八代盆地に飛来する特別天然記念物のナベヅルをデザイン
しています。また、黄色地は、山口県特産の夏ミカンからなのでしょう。

経歴
運用者 鉄道省→日本国有鉄道
形式 C57形
同一形式両数 201両
車両番号 C57 1 - C57 201
愛称 シゴナナ、貴婦人
運用地域 四国以外の全国
保存 32両。うち動態2両

砂撒き装置
京都鉄道博物館で500系を見たとき、この砂撒き装置が改良されて使用されはじめたそうで
す。現在では、増粘着材噴射装置といゝ、砂の替わりにセラミック粒子を噴射します。
空転や滑走に大きな効果があり、鉄道安全機器と言ってもいいでしょう。

一人の機関士さんが集まった鉄道ファンと交流していました。

機関士さんは、3名でしたがターンテーブルの処でもファンの質問に答えたりして
交流がありました。機関士さんたちもジョークが上手いのか爆笑あり拍手ありの
和やかな雰囲気です。花束の贈呈を受けていました。

大勢のファンに囲まれて、この方は ”涙が出そうだ!” とも仰っていました。
上の機関室からは、同僚から暖かいヤジも発せられて、又、笑いに包まれていました。

私も記念に一枚頂戴致しました。ここからは、推測ですがどうやらこれが最後の運転と
なるようです。恐らくSLやまぐち号ファンもそれを知って駆けつけたのでしょう。
或いは、皆んな乗客かも知れません。昔のSLの機関士は大変なノウハウを持っている
一流の職人でした。それが、SL廃止になり他の機関士などに転属になり、その技術は
廃れようとしていました。この方も、山口県SL運転の事業へ再び機関士として戻って
来られたのです。SLが好きだからとしか考えられません。そして、若い機関士も
育成しなければなりません。そうして、今日まで山口線のSL貴婦人を運転されて来たの
だと思います。”涙が出そうなる!” の言葉はそういう感慨なのでしょう。
でも、好きなSLと運転して、大勢のファンに囲まれて機関士としての最後を迎えるのは
幸せなことです。山口線SLやまぐち号は、こんな人情味溢れた路線なのですね。
”どうも 長い間 お疲れさまでした!”

動態保存機
現在、西日本旅客鉄道(JR西日本)に所属する1号機と、東日本旅客鉄道(JR東日本)に所属する180号機の2両が動態保存されている。いずれも本線運転用に整備され、車籍を有している。因みに、1号機は車籍を一度も抹消されていないが、180号機は1969年(昭和44年)に廃車後、1999年(平成11年)に車籍の再登録を受けた。
1号機は、日本国有鉄道→JRにおける蒸気機関車の恒常的保存運転の嚆矢として知られ、2006年(平成18年)に、「梅小路の蒸気機関車群と関連施設」として、準鉄道記念物に指定された。
また、台湾では同型の機関車CT273が2014年6月9日よりイベント列車として動態保存機としての運転を開始した。同機は1984年に退役後は彰化県花壇郷の台湾民俗村に静態保存されていたが2010年2月2日に彰化扇形庫へ移送され、動態復元に向けた整備が約3年掛けて実施された。

津和野へ来る時、最後部の展望車付きの1号車

客車(前後にある)のトレインマーク

1号車展望付き客車 オハフ12 701

客車側面にこんなプレートも

これもいゝですねぇ~

客車の「形式」
2号車(欧風):オハ12 701
3号車(昭和風):オハ12 702
4号車(明治風):スハフ12 702
5号車(大正風):オハ12 703


内部の照明器具など

3号車は昭和風客車

オハ12-703は、5号車で大正風客車

今度は、5号車が最後尾車になります。
