四国霊場遍路の旅を紹介しています。
今回は、四国霊場第81番札所白峯寺(しらみねじ)で御座居ます。
御詠歌は、「霜寒く露白妙の寺のうち御名を称ふる法の声々」です。
白峯というのは、五色台が高松から坂出まで続く連峰の白峯山のこと、弘法大師が五行説に
因んで名づけられたと言われています。
白峯山もその霊峰で仏法流布の声々が響いています。
《2014.12.12 周南市 東郭》

第81番札所 白峯寺は、香川県坂出市青海町2635にございます。



山号の「綾松山」扁額が掲げられています。

山門

弘法大師と大師の妹の子と言われる智証大師が創建されました。弘仁6年、白峯山の山頂に、
如意宝珠を埋め井戸を掘り、衆生済度を祈願に堂宇を建立しました。後に智証大師は、山頂で
きらめく光を見つけて登頂。山の神である白峯大権現の神託を受け、霊木で千手観音像を彫造
し、これを本尊にしたと伝えられます。
白峯という、まろやかな響きを持つこの寺には、有名な物語が二つあります。
「啼けばきく きけば都の恋しきに この里過ぎよ山ほととぎす」これは保元の乱で破れ讃岐
へ流された崇徳上皇の句です。都へ帰りたいという思いが叶わぬまま寂しくこの地で亡くなら
れました。三年後、上皇と親しかった西行法師が詣でた話は上田秋成作「雨月物語」の伝説で
有名です。その後も都では異変が相次いだため、後小松帝は上皇の霊を祀る法華堂に「頓証寺
殿」の勅額を奉納。また、悲話を伝える玉章木(たまずさのき)も佇んでいます。
また白峯山には心優しい相模坊という天狗が住んでいると伝えられています。ある夕方、小僧
さんが木綿豆腐を買いに出かけたところ、突然、何者かに背中を押され、空を飛ぶような感覚
になりました。そして次の瞬間、田舎では見ることない上等の絹豆腐を受け取り元の場所に立
っていました。これは、夕方買い物に走る小僧さんを気の毒に思い相模坊天狗が助けてあげた
と語り継がれています。《四国霊場会HP》

鐘楼

本堂

本堂向拝
綾松山 洞林院 白峯寺(りょうしょうざん どうりんいん しろみねじ)
宗派 真言宗御室派
本尊 千手観音
創建 (伝)弘仁6年(815年)
開基 (伝)空海、円珍
住所 香川県坂出市青海町2635
本尊真言 ”おん ばさら たらま きりく”

納経帳


大師堂

大師堂

大師堂




行者堂



☆本日もお立ち寄り戴きまして有難うございます。
四国霊場88ヶ所の遍路もこれで81ヶ寺目が終わりました。
(途中アクシデントの為10ヶ寺見送りとなっています)
ともあれ、残り9ヶ寺となりました。今年中には終ります。
どうぞ、最終回までお付き合い戴きますよう・・・