カワセミ無常 | 周南市 東郭の世界

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方丈記(鴨長明 1212年作)に見る世の無常は、中世以来日本人が長い間培ってきた美意識の特徴とされて
います。平家物語や徒然草も書きだしから、無常を表わしています。
蓮如上人の御文章に、「・・・朝には紅顔ありて、夕には白骨となれる身なり・・・」なども名文として御座います。
私的には、これらは特に結論を求めないのがいいですよね。というより無常が宇宙の真理とすれば、結論等
斟酌することもないのかもしれません。どうも哀しいイメージになりがちですが、ただ川が淡々と流れている
ところに身を置いているだけと解釈しています。今日は、カワセミと川の流れの無常を方丈記に託しますので、
ご覧戴きたいと思います。


ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。
・・・・
朝に死に、夕べに生まるるならひ、ただ水の泡にぞ似たりける。
知らず、生まれ死ぬる人、いづ方より来たりて、いづ方へか去る。
また知らず、仮の宿り、たがためにか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。
その、あるじとすみかと、無常を争ふさま、いはば朝顔の露に異ならず。
あるいは露落ちて花残れり。残るといへども朝日に枯れぬ。
あるいは花しぼみて露なほ消えず。消えずといへども夕べを待つことなし。


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