沖縄県西表島の仲間川でのマングローブ樹林のクルーズも今回で終わります。
西表島は、台湾の台北よりも南に位置します。
日本の最南端・最西端の八重山諸島の自然は雄大であり、生物も独特な特徴があります。
イリオモテヤマネコが発見されたのは1965年ですが、天然記念物として自然保護活動が叫ばれる
ようになったのは、1970年代後半でしょう。サキシマスオウノキの発見が1982年ですから、この事
からも、ここの自然が見直されはじめて、30数年しか経過していない比較的新しい地域であります。
残したい自然とその自然を観光することの両立は、なかなか難しい問題です。
私たちも自然観光のマナーには、充分気をつけて何時伺っても自然が保たれているといいですね。
周南市 東郭


仲間川マングローブ遊覧の船は、この「サキシマスオウノキ」があると処で折り返します。
船長は、船を降りてから “30秒” とか仰っていましたが、船着き場からすぐの所に
巨大な樹木が生えています。最大の特徴は板根で、その高さは3mあります。
熱帯地方では、表土が浅いため樹木本体を支える為に、進化したようです。
この板根は、船の舵として使用されていたといいます。

【サキシマスオウノキ】 先島蘇芳木 アオイ目 アオイ科 サキシマスオウノキ属 Heritiera littoralis



向こうの砂浜にヤエヤマヒルギの幼木が見えます。鞘のような種が落ちて地面に刺さって
発芽するのをテレビで見た事があり、そうではないかと期待したのですが、これは自然保護活動
のボランティア(学生)が来て植えたそうです。

マングローブとは?“熱帯や亜熱帯地域の河口など、満潮になると海水が満ちてくる浅瀬(汽水域)に
自生している植物の総称です。日本では、オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ニッパヤシなどの
マングローブを見ることができます。”
写真は、そのなかのオヒルギですが、気根が奥に無数に見えています。


思わぬアクシデント発生?乗客が違う船に乗り移っています。エンジントラブルでしょうか?
何年後か、仲間川観光の話が出た時は、楽しい思い出になっていることでしょう。


河口付近215号線に架かる仲間橋に、イリオモテヤマネコがいます。
現在百頭前後であり、半夜行性となれば実物を見る事は困難です。
西表野生生物保護センターでは、怪我をした西表ヤマネコを救護しており、
その様子を見られるそうです。興味のなる方は下記をリンクして下さい。
環境省インターネット自然研究所リンク http://www.sizenken.biodic.go.jp/ 、

