6:07起床。
“ あ~きょうも暑そうだ ”とか言いながら、外へ出る。
西側のフェンスのそばに座って、まず一服。
ここは、川風が吹いてきて、気持ちがいい。
ボヤ―として、川面をみていると、下の農道を犬を散歩させて来た人が、挨拶をしてくる。
“朝は、涼しくて気持ちがいいですね”とその適度に歳とっている人が言う。
ちゃんと私の様子を視ている。
私も、彼の明るい笑顔と足の短い犬に向かって “お早うございます、気持ちがいいですね”とこたえる。
きょうはじめての会話である。
そして川をみるといつの間にか「カワセミ」が朝食を獲りにきている。
わたしは、そっと立ち上がって、大急ぎで裏口からカメラをとりに戻る。
食事の支度をしている家人がなにが起こったかと聞いてくるが、返事どころではない。
“カメラ、カメラ”と叫びながら2階まで取りに行って、急いで元の場所に戻る。
何処?何処?とさっき居たところを確認するが、何処にもいない。
“あ~逃げられた!”残念至極。
がっかりして、ふてくされながら缶コーヒーを持ってきて、又一服。あきらかに中毒状態。
蝉が相変わらず騒がしい。
頭のうえから、洪水のごとぐジンジンせめてくる。
蝉の声も団体だと、波のように強弱がはっきりわかる。
あのホタルの群れが一斉に光ったり消えたりするサイクルに似ている。
川には、セキレイや鷺や野鳩が、やってきていて元気に活動している。
セキレイの捕食活動が終わって去って行ったので、帰ろうかと思っていると、又、
突然「カワセミ」がやって来た。
「カワセミ」は、素早い、神出鬼没だ。
私は、夢中でシャッターを押す。同じ所に30秒もいない。
わたしは、まさに “下手な鉄砲、数撃ちゃ当たる” 方式で健闘した。
それから意気揚々と台所の家人にデジカメに映っている「カワセミ」のような物体を見せた。
家人はそれでも「カワセミ」ということは判ったらしい。
さすが「カワセミ」愛好家である。
でも、数撃てば当たるものでは、ない。
このデジカメは、旅行などの記録用として買ったもので、高級品ではなく、しかも数年前の代物なのだ。
正直、10枚に一枚カワセミが判別出来れば、いい方だった。
そして、わたしはこのところ、写真家の写真みたいなのをとってみたいと思い始めたのだ。
なので、しつこいほど家内に、これらの映像をみせた。
家人も朝食の支度で忙しいのか、ろくでもない映像を見せつけられて、とうとう言ってくれた。
“もうすこし、いいカメラ、買ったら!?”








