恵子 そうなんですよ、味噌汁を東海醸造の味噌で作った時は次の日の朝トイレで、びっくりするくらいのものが飛び出し、びっくらこきましたよ。振り返ると奴がいるみたいな立派なものが、のたっていて二度見しましたよ。
諭吉 そうかそうか。それは何よりだなあ。腸内細菌が活性化されて今まで眠っていた菌も起き出した何よりの証拠だ。目には見えないけれど大事なものはそこにあるという何よりの証拠かもなあ。
恵子 蔵人の本地猛氏から伺ったんですが、味噌は春に仕込むんだそうです。理由はこれから温度が上がってきて菌が熟成されていくから。一般に売られている味噌は温度を均一にして早く発酵を促すんですが東海醸造の味噌は室温で管理されるため、冬は寒く夏は暑い日本の四季に沿った作り方をしているんですって。
諭吉 それは本物だよ。人工的な手が一切加えられていなくて年月だけが熟成のキーワードだということは日本的で「稽古照今」だよ。それに杉樽というところがかなりポイントが高いんだよ。お酒造り作りもそうだが、杉は何といっても隠された日本の秘宝という別名もある日本の宝なのだから今後ますます注目されること間違いないよ。
恵子 ふふふ。発酵食品は最近注目されていますよね。《くるる》にある有機栽培のお野菜がとても合うんですよね。素朴な野菜たちと本物味噌の味噌汁のハーモニーが絶妙です。
諭吉 《くるる》さん、君が喜んで行っている店だなあ。せっかくだから宣伝したまえ。
恵子 ありがとうございます。宣伝したからって私の時給八百円が上がるわけではないんですがねえ(笑。《くるる》さんはトラック業者さんの物流業者さんが母体となっていて農家さん一軒づつ回って少量多品種の野菜を取り扱うお店なんです。市場には出回りにくいレアな商品がたくさんで、地域の若い農家さんを育てたいという思いと、その野菜を町の人に届けて健康で幸せになってほしいと思っていて、くるるんくるるんと繋がりを持っていきたいという思いで毎日経営しているお店なんです。