ランニングで怪我をする人の多くは

フォームが悪いわけでも

根性が足りないわけでもありません。


原因はシンプルで、

走行距離の増やし方を間違えている

それだけです。


トレーニングには

漸進性過負荷の原則

という考え方があります。


体は

少しずつ負荷を上げれば強くなる。

でも

急に負荷を上げると壊れる。


では

どれくらいが「少しずつ」なのか。


スポーツ科学でよく使われる目安が

10%ルールです。


これは

走行距離は前の期間から

10%以内の増加に抑える

という考え方。


月間走行距離で考えると

とても分かりやすくなります。


先月100km走った人なら

今月は110kmまで。


120km、130kmと増やすと

心肺はついてきても

筋肉や腱、骨が追いつきません。


怪我は

このズレが積み重なった結果

起こります。


特に

40代以降や怪我明けの人は

月5〜8%増

くらいが、より安全です。


100km → 105〜108km

これでも体はきちんと適応します。


大切なのは

毎月必ず増やすことではありません。


疲れている月は

維持、もしくは少し落とす。


これも

立派なトレーニングです。


走りすぎる人ほど

この「維持」ができず、

結果的に怪我をします。


月で見て

5〜10%。


この範囲を守るだけで

怪我のリスクは大きく下がります。


焦らなくていい。

比べなくていい。


昨日の自分より

ほんの少し前へ。


それだけで

ランニングは続きます。