宮城県丸森町にある火縄銃に特化した私設博物館『金山城伊達・相馬鉄砲館』は，動く博物館として火縄銃の鉄砲隊を作ろうと活動中である。しかも作ろうとしているのは，女性だけの鉄砲隊だ。それをゼロから作ろうとしているのだから，かなり難しい。だが難しいからこそ挑戦のし甲斐がある。
一昨日，副隊長の○○さんから9人目の女性隊員を発掘したとの連絡が飛び込んできた。
丸森鉄砲隊，副隊長の○○さん
副隊長は，およそ一週間のうちに二人の隊員を発掘したのだから大手柄である。私は，それを聞いて，「やった！」と心の中で万歳をした。その入隊者希望者はどんな人かと訊ねたら，副隊長は，「元女性自衛官の方だ。」と答えた。元女性自衛官なら実銃の射撃経験もあるはずだ。当方にとっては，願ってもない人材である。
ただしだ。私の頭の中を小さな不安がよぎった。元女性自衛官でお笑い芸人のやす子さんの顔を思い浮かべてしまったからだ。もしその方がやす子さんのような人なら，砲術修行中に笑ってばかりになりかねない。鉄砲や火薬という危険物を扱う緊張感が途切れてしまうことが，私は怖かったのである。
元女性自衛官でお笑い芸人のやす子さん
翌日，副隊長の○○さんから元女性自衛官で新規入隊者の方の写真がメールされてきた。それを見て私は腰を抜かしてしまった。なんとその方は，お笑い芸人のやすこさんよりも百万倍も美しい人だったのだ。どうも私と丸森鉄砲隊は，神に護られているようである。
元女性自衛官で丸森鉄砲隊の入隊者の○○さん
