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今年の梅雨は,ちょっとひどい。7月に入ってお日様が照り付けた日は全くない。ずうっと雨模様の空ばかりだ。家の中は湿っぽく机やドアノブに触れるとペタペタと指にはりつく感じがする。テレビを見れば九州の豪雨被害のニュースで心が痛む。また武漢ウイルスの感染者増加に不安が募り,強い閉塞感を感じる。昨日,ネットを見ていたらひまわりの花が目に入った。それを見たら急に心が躍った。夏休みを心待ちにする少年時代を思い出したからだ。
写真提供 某ブログ
私が小学生だったのは,昭和40年代で貧しくはなかったが,どこの家庭もいまのように豊かではなかった。例えば冷蔵庫に何本かのサイダーは入っていたが,母親の厳重な管理下にあり,子供が飲めることは滅多になかった。サイダーは,炎天下にやってくるお客様専用だったからである。
昭和40年代の小学生は,毎年今頃になると夏休みの計画で心が躍っものである。そんな心に拍車をかけたのは,少年サンデーや少年マガジンなどの夏休み特別企画の妄想記事だった。
小学生に,こんな上等なものが作れるはずもなかった。だが,どの子も本気で作ろうとして,家からミカン箱やら板切れを持ち出したり,空き地に積まれた廃材置き場から手ごろなものを拾い集めたりして力を合わせた。出来上がった秘密基地は,本にあるようなものとは大違いのロクでもないものだった。しかし,昭和妄想少年の心は満足感でいっぱいだった。
そんな昭和妄想少年は,歳を取っても,秘密基地の妄想から卒業できないでいる。今朝もダイソウのマジックハンドで遊んでいる始末だ。
梅雨や悲しいニュースで心の湿っぱなしの昭和妄想少年たちよ。秘密基地作りをしたあの夏の日を思い出して元気を取り戻そう。元気回復剤としてわんぱくマーチを送る。歳を取っても腕白小僧でいいじゃないか!