新大学1年生におすすめの参考書(政治学・法律・経済学・英語) | 東大国語で高得点を目指すブログ

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世の中には、たくさんの本や専門書があります。

しかし、大学受験の参考書についてはネット上にかなりの情報があるのに、
大学生(特に大学1年生や2年生)が読むとわかりやすいような、自学自習用の参考書の情報が載ってるサイトって、かなり少ないですよね。






申し遅れました。

今年4月に新たに大学生になられる方は、本当におめでとうございます‼️


特に、もしあなたが通おうとしている大学が旧帝大だったり、早慶だったりする場合、
あなた方を入学後に待ってるのは、
東大入試の現代文の本文よりも遥かに難解な専門書(日・英ともに!!)と、東大入試の地歴よりも遥かに論述字数の多い期末試験やレポート課題です!笑


旧帝大や早慶などで講義をしている教授や助教授の方々は、基本的に手加減というものを知りません。
なので、大学で指定される専門書や配られるレジュメが専門的かつ難解すぎて本文内容の解読すらできないという局面は、この先、当たり前のように多く訪れると思っていてほぼ間違いありません。
これで学問の道を挫折してしまう「元・偏差値70・80以上の受験秀才君」の人も決して少なくないのです。



そこで、本ブログでは、主に「社会科学系」の分野にしぼって、
高校課程の教科書と、大学でやるような専門的な内容の、大きすぎるギャップを埋める“架け橋”となるような、
そんな参考書や本を紹介していきたいと思います。

これで、大学で指定される難しい専門書や基本書もスムーズに読めるようになり、
勉強以外のことに力を入れつつも、期末試験でも良い結果が出せると思います!


ただし、私が多少なりともわかる分野が、
「政治学」「法学」「経済学(と経営学)」ぐらいしかないので、
今回はその3つの学問分野に絞らせてください。
あと、人文科学系や社会科学系のどちらに進むとしても基盤となる「西洋史」についても簡単に触れますね。
(大学入学後も、世界史や倫理政経の知識は意外なほど多くの局面で役立ちます。)

新大学1年生だけでなく、新大学2年生の人々にも役立つ内容になると思います。



それでは、以下に参考書の一覧を挙げて、簡単に紹介させていただきます。
(どんどん独学を進めていってくださいね!)
↓↓


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【政治学分野】

『政治学補訂版』(有斐閣)
まず、法学部や政経学部や文学部歴史学科へ進む予定の人は、この本は絶対に持ってた方がいいです!!
500ページ以上もある大著ですが、高校レベルの政治経済の復習から始まり、大学2年レベルの政治学でやる内容まではひと通り広く浅く網羅されています。

この本が優れている点は3つあって、
まず1つ目は、読みやすさ!その気になれば優秀な高校生でも読める内容です。

2つ目は、「政治学」と日常世界、「政治学」と経済、「政治学」と歴史、「政治学」と法律、「政治学」と哲学、「政治学」とメディア、「政治学」と心理、「政治学」と国際社会…
などという風に、周辺分野との有機的な繋がりが非常に明確に書かれている点。
この本を読めば、高校課程の地歴公民が全部マクロ的に繋がっていることがわかってくると思います。

そして3つ目!「抽象的な理論」と「日常生活に即した具体例」が大体半々ぐらいで書かれていて、「抽象的世界⇄具体的世界」の行き来のトレーニングが非常にしやすい点です。
この3つ目が大事で、人文科学や社会科学というのは、絶対に具体的な日常世界と切っても切り離せない学問です。
具体的世界を想定しない文系の学問内容というものがもし仮にあるとしたら、それは空虚な理論に過ぎず、決してその学問は普及しないでしょう。
しかしこの本は半分ぐらい具体例にページを割いており、日常生活と政治学の関係が非常にわかり、目から鱗が落ちると思います。
(そして、高校の政経の教科書の行間が理解できるので、格段に高校の政経の教科書が読みやすくなります。これは体験談。)

この本は、政治学を学ぶにあたり、まず最初のバイブルとなるはずです。
最近は多くの大学がこの本を教科書として指定教材にするようになってきました。
また、高校生で社会科学を学びたい人が読んでも収穫が得られると思います。意外と日本史の1945〜あたりの具体例が多くこの本で取り上げられています。
ただし読むなら高3の5月まででしょう。それ以降は受験勉強に大いに支障をきたしてしまうので!


『現代政治理論』(有斐閣アルマ)
先に挙げた『政治学』は総花的な入門書になりますが、こちらは政治理論に特化しています。
やや世界史的な内容が多く出てきます。
大学2〜3年生ぐらいの人が読むと効果があると思います。


『行政5科目まるごとパスワードneo』(実務教育出版)
『政治学まるごと講義生中継』(TAC出版)
公務員試験系の本です。上2冊の教科書で出てきた知識をこれらの本で整理するのもアリだと思います。





【経済学分野】

『マンガ+講義でよくわかる経済学超入門』(東洋経済新報社)
マンガだからといって、侮るなかれ。
この本は高校政経レベルの経済分野の復習をしつつ、軽くマクロ経済学やミクロ経済学の根本的な考え方を学べる内容です。
このマンガと、ミクロ経済学の間というサイトを合わせて読めば、最低限の経済学の考え方の基本は身につきます。


『らくらくマクロ経済学入門』(週刊住宅新聞社)
『らくらくミクロ経済学入門』(週刊住宅新聞社)
グラフや計算が色々出てくるドリル的な参考書です。大学1〜2年レベルの内容ですが、数学2Bまでの知識があれば大丈夫です。
もし数学3の内容までをやるなら「極限」「微分法」「積分法」「行列と一次変換(旧数学C)」あたりを白チャートなどで学ぶといいかもしれません。


『現代マーケティング論』(有斐閣アルマ)
経営学は、まずマーケティングの分野から入った方がイメージが掴みやすいかもしれません。
この本も大学1〜2年レベルの内容になりますが、学生のうちに起業してる意識の高い人達がこぞって読んで絶賛してた本です。





【法律分野】

『伊藤真の法学入門』
『伊藤真の憲法入門』
法律とは何か、憲法とは何か、という入門を最初に学ぶためには、この2冊に勝るものはありません。
薄い参考書なのですぐに反復もしやすいです。高校政経〜大学1年レベル。
憲法はこれを読んでから「芦部憲法」(芦部信喜が書いた憲法の教科書の略)に進むとスムーズです。


『民法まるごと講義生中継』
民法は絶対これです!!刑法や行政法もこれと同シリーズのものがおすすめです!!
これを読んでから「内田民法」(内田貴が書いた民法の教科書の略)に取り組めば、大学生活の中で民法で挫折することは一気に少なくなるはずです。
民法はとても難しいですよね。数学みたいに厳密な場合分けで結論までの過程を論述しなきゃいけないし。


『伊藤真実務法律基礎講座 労働法』
労働法は、法学部以外の人も学んでおいて損は無いですよ。



【世界史(西洋史)】

『大学で学ぶ西洋史』(ミネルヴァ書房)
これは、“大学版・詳説世界史”とでも呼ぶべき教科書です。
多くの大学で指定教材にされてます。
文学部歴史学科以外の文系学部なら、これ1冊で大学4年間は困らないです。
世界史に関するレポートを書くときに、高校の世界史の教科書なんかを引用文献にしたら、教授から鼻で笑われること必至なので、
レポートを書くときはこの本から引用しましょう!笑




【その他】
『新版 論文の教室 レポートから卒論まで』(日本放送出版協会)
その題名の通り、レポートや論文の書き方をこれ1冊でまとめてくれている本です。
とても面白かったです!
大学では「パラグラフ・ライティング」という文章の書き方を習うと思いますが、これに関しても詳しく載ってました。
合わせて、『哲学思考トレーニング』(ちくま新書)という本で、「クリティカルシンキング」と呼ばれる方法論を学んでおくと、自説や反対説を整理するのに役立ちます。


・『話題別英単語リンガメタリカ』(Z会出版)
最後に紹介するのは大学受験用の多読教材です笑
しかし、この本に載ってるテーマに類似する内容が、意外と大学教養課程で頻繁に登場するので、その意味では大学生になっても引き続き役立つかもしれません。
レベル的には早慶入試の英語長文と同じぐらいなものの、大学ではこれより遥かに難しい英語で書かれた専門書を多数読まされるのが普通です。。

なお、TOEICを受けるなら『公式問題集』『金のフレーズ』を繰り返し反復し、かつセンター英語を60分で解ける速読力さえ身につければ、割と簡単に800点以上取れますよ。
英会話を鍛えるなら、月1万円以内で練習できるところを探しましょう。英会話スクールは高額な割に、意外とあんまり意味ないです。




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以上、大学生の皆さんに参考になることを祈ります!
来年の春にも、この記事はバージョンUPさせた形でアップしようと思いますので、来春に新たに大学生になる予定の人も是非よろしくお願いしますね!




(※最後に補足ですが、
新大学生の皆さんには、パソコンのWordとExcelとPowerPointを使いこなせるようにしておくことを強く勧めます!
せっかく優秀な頭脳を持ってるのなら、その頭脳で考えた理論をわかりやすく表現できるだけのPCスキルをつけて、人にあなたの考えを理解してもらいやすくしましょう。
自信のない人なら、近所のパソコン教室に数ヶ月通うのもアリかもしれないです!)