こんにちは、看護師のあべです
私が飼っているMダックスのシドは、今年の7月で18歳になります。
ホルモンの病気で後ろ足が立たず、去年の6月から車イスで生活をしていました。
普段はサークルの中を車イスで歩き、眠くなったらベッドで眠る様な生活です。
しかし、寝るときにずっと同じ側(右下)でしか寝ていなかった(左下だと落ち着かない)ので、右の肩に床ずれができてしまいました
今日は、床ずれの治療や対策についてお話したいと思います
床ずれとは?
褥瘡(じょくそう)ともいいます。
同じ姿勢のまま何時間もそのままでいると、部分的に圧迫されて血流が悪くなり、皮膚や筋肉の細胞が死んでしまうことで、床ずれはおこります。
細胞が死んでしまうと、皮膚が次第にうすくなり、いずれやぶれてしまいます。
床ずれしている部分が細菌感染してしまうと、膿が出てくる場合もあります。
放っておくと、どんどん症状が進行してしまうので、早期発見治療が大切です。
(少し上のできものはイボです。)
なりやすい部位は?
肩や腰、かかと、頬骨など骨がでていて、体重のかかる部位になりやすいです。
特に痩せているワンちゃん、体重の重い大型犬・中型犬がなりやすいです。
シドは肩にできてしまいました
処置・治療
まず始めは、床ずれができている部分の毛を刈ります。
そしてお家では消毒し(動物病院で処方されたものをお使いください)、塗り薬を塗り、ガーゼを貼ってテープで止めます。
②お薬を塗ります(白い塗り薬だったので、わかりずらくてすみません)
③ガーゼを貼ってテープで止めます。
はがれてしまうようなら、ネットを着けたり、工夫が必要です。
この流れを一日2回行います。
他に、感染しないように飲み薬を飲みます。
更に治りをよくするには、近赤外線治療があります。
治療器のある病院でしか行えませんが、なるべく毎日行えると、治りも早くなります。
近赤外線治療とは、あたたかい赤い光を患部にあててあげると、血行がよくなり、症状を緩和する(鎮痛・消炎)効果があります。
レーザーは温かいので、シドは気持ち良かったのか寝ていました
近赤外線は、床ずれの他に椎間板ヘルニアや口内炎など炎症にも効果的です。
対策・予防
普段寝ているベッドを、低反発もしくは高反発マットにしてあげると、床ずれ予防になります。
その子の好みや状態にもよるので、どちらの方がいいかはわかり兼ねますが、寝たきりの子は排泄物で汚れてしまうので、なるべく防水のものが良いと思います
尿や便は床ずれの原因にもなりますので、していたらすぐに片づけます。
オムツもむれたり、すれたりしてしまうので、なるべくならつけない方がいいですが、長時間見てあげられない時はつけた方が、体が汚れないのでいいと思います。
他には、
マッサージをして血流をよくしてあげる
寝たきりで動けない子は、2~3時間に一回、ひっくり返してあげる
今回、私の飼っているシドは車イスに普段乗って歩いていて、寝たきりじゃないので床ずれはできないだろうと油断していたら、できてしまいました
床ずれは見ていて痛々しいですし、触れると痛がるのでやはり床ずれができない様に予防がとても大切です。
もしできてしまったら、早いうちに治療をしてあげて、できる可能性のある子はベッドを別のものに変えたり等、早めの対策をお願いします

シドは低反発のマットレスに変えたら、とっても気持ちよさそうに眠ってくれるようになりました
数週間後・・・
イボと同じくらいあった床ずれが、現在はかさぶたが、すこーしついているくらいになりました
よかったです
後は、他の部位も床ずれができないようによく観察し、皮膚が赤くなっていたりしたらお薬を塗るなど、早めの処置をしてあげようと思います


よかったよかった
