被告の目の前でのやりとり

「ノンキャリアの同僚が非難されることを避けたかった」

意味がよくわからない。


検察側、「凛の会」元会長の再尋問請求 郵便不正公判第15回公判

03/24 21:03更新  SANKEI

 障害者団体向け割引郵便制度をめぐり偽の証明書を発行したとして、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)の第15回公判が24日、大阪地裁(横田信之裁判長)で開かれた。前回に続き取調官の尋問が行われ、大阪地検特捜部の林谷浩二検事(34)と國井弘樹検事(35)が出廷した。
 検察側は2月に証人尋問した障害者団体「凛の会」元会長、倉沢邦夫被告(74)を再度尋問するよう請求。弁護側は、石井一参院議員(75)が倉沢被告と面会したとされた当日に訪れていた千葉県のゴルフ場に、地裁が伝票などの資料を提出させたことを明らかにした。主なやりとりは次の通り。
 《林谷検事に対する尋問の続きで弁護側は、まず廃棄された取り調べメモについて聞き出した》
 弁護人「廃棄はだれかの指示を受けたからか」
 林谷検事「ない」
 弁護人「証拠隠滅に当たるとは」
 林谷検事「考えなかった。調書を作るのに必要なことを記載し、いらなくなったから捨てただけだ」
 《弁護人は調書を容疑者に確認させる方法を再現するよう求めた》
 《小さい机を前に容疑者役の弁護人が座り、右隣に林谷検事が立って調書の行末を指さしていく。この様子を書記官が撮影した》
 《尋問は厚労省元部長の取り調べ状況に移る》
 弁護人「元部長は(石井議員への)交信記録について何度も検事に確認した-と証言しているが」
 林谷検事「事件の当事者に証拠や他人の供述を聞かれても答えないようにしている」
 《検察官が再質問する》
 検察官「元部長が石井議員から電話を受けたと話したとき、どう思ったか」
 林谷検事「代議士本人がかかわっていると聞いて非常にびっくりした」
 検察官「元部長が小泉元首相の秘書官だった飯島さんに相談したことの裏づけはとれているか」
 林谷検事「前回私が出廷した前日に、特捜部の副部長が飯島さんに電話で確認して、裏が取れた」
 《続いて、凛の会メンバー(68)や厚労省元係長の上村勉被告(40)らを取り調べた國井検事が出廷。検察官はまず取り調べメモについて尋ねた》
 検察官「上村被告のメモはどうしたか」
 國井検事「シュレッダーにかけた」
 検察官「後々、公判で取り調べ状況が問題になることが予想されていたのになぜか」
 國井検事「メモはあくまで供述内容の概略のみで、詳細ではない」
 《凛の会メンバーの取り調べ状況に移る》
 検察官「取り調べ時の態度は」
 國井検事「足を組みながら体を斜めにしていた。質問に『分からない』などと答え、真摯(しんし)な態度には見えなかったので、『私も真剣に聞いているのだから、あなたも真剣に答えてください』と怒った」
 検察官「どんなふうに怒ったのか」
 國井検事「大きな声で机を2、3回たたいた」
 検察官「変化は?」
 國井検事「姿勢を正して『人ごとのように感じていた。すみません。真剣に話します』と言って態度が変わった」
 《メンバーはこれをきっかけに、凛の会が石井議員の政治力を使おうと思って設立したことなどを詳細に証言した、と述べた》
 《続いて検察官は上村被告の取り調べ状況について確認していく》
 検察官「脅迫や利益誘導をしたことは」
 國井検事「一度もない。『体調が悪ければ取り調べをやめますよ』と言うと、『房に帰ると寂しいので取り調べてください』と逆に頼まれた」
 検察官「初日の供述は」
 國井検事「独断で証明書に課長印を押し、凛の会関係者に渡した。前任係長からの引き継ぎは受けていない、と供述していた」
 《この後、供述が変遷した経緯が語られた》
 國井検事「上村被告から、前任係長の供述をもう一度聞かせてほしいと頼まれたので朗読すると、『ちくしょう!』と叫び、机に突っ伏して泣き出した」
 検察官「その後は」
 國井検事「あなたは今回の件で懲戒免職になるから組織を守っても仕方がない。話してくれませんかと聞いたら、顔を上げて『分かりました。認めます』と話した。誰に偽造の指示を受けたのかと聞くと、『村木被告です』と答え、石井議員のことを聞くと『前任係長から石井議員もかかわっていると聞きました』と話した」
 検察官「なぜこれまで話さなかったのかと聞いたか」
 國井検事「おそらく村木被告のことをかばっていたと思い、『村木被告をかばっても仕方がない』と言ったら、『かばっているんじゃない。ノンキャリアの同僚が非難されることを避けたかった』と話した」
 検察官「上村被告はその調書に署名したのか」
 國井検事「した。が、『この調書は外に出ませんか』と聞かれたので、法廷に証拠として出される以外は出ないと答えた」
 検察官「調書へのサインは拒まなかったのか」
 國井検事「それはなかったが、私1人でやったということにできないかと複数回言われた。『今までの話が間違っているのか』と聞くと、『やっぱりいいです』と引っ込めた。組織を守りたいという思いが強かったので、1人のせいにして組織の色合いを薄めたいのだろうと感じた」
 検察官「村木被告の逮捕を聞いたとき上村被告はどんな反応だったか」
 國井検事「『私の供述だけで逮捕になったのか、話が大きくなってしまって怖い。村木被告まで逮捕してもらいたいとは思っていませんでした』と号泣した。翌日の取り調べでも私をにらむなど興奮していたので落ち着かせた」
 《終了後、國井検事は村木被告に一礼した。次回も國井検事の尋問が続けられる》