コンサルの仕事は「理想像」を現実に導くこと(経営コンサルタント20年 杉本幸雄)


私は20年以上、コンサルタント業という仕事をしてきた。


経営コンサルタントとして。 起業家コンサルタントとして。


数えきれないほど多くの経営者や起業家の指導をしてきました。


この経験の中で、一つ、確信していることがある。


コンサルの仕事は売上を上げることだけではない。


集客を増やすことだけでもない。


SNSのフォロワーを増やすことでもない。


ましてや、クライアントを競争社会の勝ち組にすることだけでもありません。




コンサルの仕事とは、


クライアントの理想像を現実に導くこと。


私はそう考えている。


売上が上がることもある。


出版することもある。


会員が増えることもある。


法人化することもある。


しかし、これらは本質ではない。


本質は、もっと奥にある。


その人が本当に生きたい人生に近づけられるか、どうか。


そこなのである。


理想像とは人生目的に近づくこと


私はコンサルティング指導において、目標設定よりも先に確認することがある。


それは、


「あなたは何のために生きるのですか」


という問いである。


なぜなら人生目的が曖昧なまま目標だけを掲げても、人は、しあわせにはなれないからだ。


年商一億円を達成しても虚しい人がいる。


SNSで有名になっても満たされない人がいる。


独立という夢を叶えても不安に追われ続ける人がいる。




なぜか???


人生目的と目標が一致していないからである。価値観と不一致ということ。



目標は手段だ。


理念は目的だ。これが人生の目的。



ところが世の中では、この順番が逆になっていることが少なくない。


まず売上。


まず知名度。


まずフォロワー。


まず事業拡大。


そうして走り続けた結果、


「私は何のために頑張ってきたのだろう」


と立ち止まる。


だから、私は最初に理念、目的を尋ねる。


人生目的を明確にする。


そして、その理念に近づくための目標を一緒に考える。


理想像とは、


人生目的という理念に近づきながら、目標という手段を実現している状態


なのである。


私は売上よりも理念、つまり人生目的を見ている


お試しコンサルに来る人の多くは、


「売上を上げたい」


と言う。


だが私は、その言葉をそのまま受け取らない。


なぜ売上を上げたいのですか。


その先に何がありますか。


どんな人生を実現したいのですか。


そこを聞く。


なぜなら売上は人生の目的ではないからだ。


子どもや配偶者・恋人との時間を増やしたいのかもしれない。


自分のルールで働きたいのかもしれない。


社会の役に立ちたいのかもしれない。


困っている人を助けたいのかもしれない。


本当に求めているものは、たいてい売上の先にあるもの。


コンサルタントの仕事は、数字を見ることだけではない。


数字の向こう側にある、クライアントの人生を見ることなのである。




内向的起業家ほど理想像を見失いやすい


私は20年以上、起業家を指導してきた。


特に内向的な起業家へのコンサル指導を2万回以上しけてきた。


そこで分かったことがある。


内向的起業家ほど、自分の理想像を見失いやすいのである。


なぜか。


世の中の成功法則の多くが、外向型を前提として作られているからだ。陽キャ社会だから。


交流会へ行きなさい。


人脈を広げなさい。


毎日ライブ配信しなさい。


目立ちなさい。


発信量を増やしなさい。


笑顔で、大きな声で話しなさい。




確かに、これらで成果を出す人もいるでしょう。


しかし、

それが全員に当てはまる訳でも、しあわせにつながるものでもない。




特に内向的な人の場合、


成果は出ても疲弊してしまうことがある。


売上は増えても充実感がないことがある。


なぜなら、


自分の理想像ではなく、他人の理想像を追いかけているからである。


私はこれまで、


無理に交流会へ行かなくても成功した人をたくさん見てきた。


LIVE配信しなくても選ばれている人を見てきた。


派手なブランディングをしなくても感謝されている人を見てきた。




だから私は思う。


成功法則よりも先に、


自分はどんな人生を生きたいのか。


そこを明確にすることが大切なのだと。


私自身がコンサル指導したいのは「飛躍したい、上昇志向が強い、ぼっちな人」




私は昔から疑問に思っていた。


なぜ起業家は大声で叫ばなければ成功できないのだろうか。


なぜ笑顔でなければ価値を届けられないのだろうか。


なぜ人脈が多くなければ生き残れないのだろうか。



実際にはそうではない。




静かな人にも成功する道はある。


大きな声で語らなくても信頼される道はある。


笑顔でなくても選ばれる道はある。


私は自分自身でそうしてきました。


そして、そういう生き方を実現したい人を指導したいと思っている。


だから私のコンサルティングでは、


「どうやって勝つかだけ」


でなくて、


「どう生きたいか」も、


先に考える。


人生目的が決まれば、自分に合った戦略は必ず見つかる。


外向型には外向型の成功法則がある。


内向型には内向型の成功法則がある。


問題は、その人らしい方法を見つけることなのである。


コンサルは地図を渡す仕事ではない


私はコンサルは地図を渡す仕事ではないと思っている。


地図は変わる。


SNSも変わる。


広告も変わる。


マーケティングも変わる。


昨日の成功法則が、明日も通用する保証はない。


諸行無常である。




しかし理念は変わらない。


人生目的は変わらない。


だからコンサルタントが本当に渡すべきものは、


地図ではなく羅針盤である。


人生目的という北極星。


理念という判断基準。


それを持っていれば、時代が変わっても迷わない。


方法は変わっても方向は変わらない。


私はその羅針盤を渡したいと思っている。


理念なき成功は長続きしない


渋沢栄一は『論語と算盤』の中で、


利益と道徳を両立させる重要性を説いた。


私はこの考え方に深く共感している。


目先の利益だけを追えば、一時的に成果は出るかもしれない。


だが長続きしない。


信用を失うからだ。


人は結局、その人の人格を見ている。


その人の生き方を見ている。


だから私は、


正しい道を外してまで利益を追うことを勧めない。


信用を積み上げれば富は後からついてくる。


短期的な損得よりも長期的な人格形成のほうが重要である。


そして、その姿勢こそが結果的に理想像への近道になる。


まとめ


私はコンサルタントの仕事を、


売上を上げる仕事だとは思っていない。


集客を増やす仕事だとも思わない。


まして成功者を量産する仕事でもない。


コンサルの仕事とは、


クライアントが本来進むべき人生へ戻る手伝いをすること。


人生目的という理念を明確にし、


その理念に近づくための目標を実現すること。


その理想像を現実に導くこと。


それがコンサルタントの本来の役割だと思っている。


特に内向的起業家には、


静かに飛躍する権利がある。


大勢に囲まれなくてもいい。


目立たなくてもいい。


無理に外向的にならなくてもいい。


自分らしさを捨てなくてもいい。


人生目的という理念に沿って歩みながら、


自分らしい形で目標を達成していく。


私はそんな生き方を実現したい人たちを指導するために、このビジネスを続けている。


そしてこれからも、


一人ひとりの理想像を現実へ導く先導者であり続けたいと思う。