資金繰りに失敗したことがあります。

15年以上前の話です。

資金ショートを起こしました。


私はコンサルタントで起業して、約20年、110億円売りました。本は4冊出しています。今、5冊目を執筆しています。

そんな私ですが、

起業して間もない頃に資金ショートを起こしました。


ただ、資金ショートは通常、急には起こりません。

なぜなら、何の心当たりもない支出はあり得ませんし、全く予想出来ない収入減もないからです。


私の場合も、そうでした。

資金ショートは、数カ月前に察知して、資金繰り表を作って、そのままの調子だと、●月にはキャッシュがなくなってしまうことは、事前に判明しました。


資金ショートの原因は、単純で、

支出のペースが収入のペースを上回ったことです。

売上げは減ることがあります。クライアントが契約を打ち切ると、そうなります。

今なら、運転資金を潤沢にしておいたり、いつ、何社も顧問コンサルの契約が突然打ち切られても大丈夫なように、常時、集客活動をしていて、有り難いことにコンサルの開始を待ってもらっている企業もあるほどですが、当時は違いました。資金防衛をやっていませんでした。


一旦、資金ショートを起こしたら、元に戻すのは短期間ではほぼ無理です。

一時的には、借り入れをして、当月をしのぎます。

まとまった借入金が出来なかったので、翌月以降も毎月、資金ショートの状態は続きます。

翌月も借り入れをして、しのぐという自転車操業は、長くは続けられません。お金を貸してもらうのにも限界がくるからです。


そして、

・毎月の不足金額

・毎月の返済金額

に困ります。


打開策は、収入を増やし続けること。

理想的には、

借入金を一回で返済出来て、なおかつ一年間くらいの運営資金が残るくらいの売上げを一挙に得ることですが、さすがにそれは無理です。


先ず、目指したのは

毎月の返済+毎月のショート分の合計金額以上の売上げを、毎月得ることでした。



必死に、営業しました。広告も出しました。

そして、毎月の売上げを加算して、収入を増やしました。


事務所家賃や保険料、住民税などの支払いは、毎月遅れて払っていました。


借金をして、借金を返すのは、

本当に切ない体験でした。


資金ショートを起こした時にから、一年間でキャッシュフローを元に戻しました。


キャッシュフローは大切です。売上げが支出よりも少ない経営者に、理念やコンセプトなど声高に掲げていても、それは無力でしょう。