大つごもり | フィギュアスケート妄想・疾走者

フィギュアスケート妄想・疾走者

どこかの民族では、数の概念は「1、2、たくさん」しかなかったとかいう話を聞いたことがある。

一人でも、二人でも、大勢と組んでも、高橋大輔はかっこいい。

明日から、2019-20シーズンである。明るく「あけおめ」をするつもりである。
髙橋大輔選手のファンになって、「あけおめ」を言ったのは二度ある。しかし最初の2014年はどうなるか分からないという状況で、結局その秋に引退を発表した。
そして昨年は、予想外に、いきなりシーズンが始まったのだ。

つまり選手のファンとして、明るくそのシーズンの活躍を期待しながら7月1日を迎えるというのは初めてなのだ。
そりゃ、明るい気分で書きたいというものである。





しかし。
今日は、感傷に浸っていたい。

今日は、デニス・テン選手が現役選手だったシーズンの最後の一日なのだ。
選手としての活動はほとんど出来なかったけれど、それでも彼は今季の選手だったのだ。

明日になれば、彼はあらゆる意味で現役選手ではなくなるのである。

そんな感傷、何の意味もないのだけれどね。天にいるテン様にとって。
ただ、現在とのつながりが、また一つ消えていくんだな、と、こっちが勝手に寂しがっているだけなのだ。



「大つごもり」という言葉は、意味は大みそかと同じである。
ただ、「つごもり」は元々「つきこもり」、つまり、月の光が見えなくなるという意味。月が欠けていって見えなくなる頃は太陰暦だと月末になるから、月末のことをつごもりと呼ぶようになったとか。

まあ、月も見えないような夜なら、少しは暗い物思いにふけっててもいいよね、と思ったのである。