こんばんは。

 

ダービウィークもいよいよクライマックス。

明日はとうとう東京優駿、日本ダービー当日です。

 

ここのところの東京は陽射しは強く、気温こそ夏日になりますが、風が実に涼しく、明日は絶好の観戦日和になりそうです。

 

競馬場も既にクールビズ期間に入っていますが、明日だけは、ネクタイ、ジャケット着用必須。

天気は曇り時々晴れくらいでなので、日が出ると暑さを感じそうですが、今日同様、南風は強くなりそうで、日陰は寧ろ肌寒さを感じる程かもしれません。

 

私が初めてダービーをリアルタイムで観たのが1997年、サニーブライアンが勝った年でした。

 

そして、現地観戦を初めてしたのは2000年、エアシャカールをアグネスフライトが勝った年で、当時は馬単がまだ無かったので、私はフライトとエアの馬連と、フライトの単勝を握りしめていました。

ダービーで初めて単勝を買い、その馬があの勝ち方をした瞬間、あの栗毛の虜になりましたね。

 

 

引退後は、今はもう有りませんが、三石の日高SSまで、何度も何度も足を運んだことが、今ではとても懐かしいです。

 

今年のクラシック路線は、2020年代に入り、初めてコロナ禍の影響を受けなかった1年でした。

 

あの閉鎖的な中でも、世界で唯一と言って良い程、日本競馬はノンストップに走り続け、種牡馬では、シスキンやナダル等、平時なら輸入出来なかったレベルの馬達が来日し、競走馬でも、ジャンタルマンタルや後述するシンエンペラーなど、レベルの高い外国産馬がこの路線を賑わしました。

 

残念ながらメイショウタバルが出走回避し、17頭立てで行われる今年のダービー。

 

その世代のレベルを推し量る上で最も大事になると断言して良いのは、ノーザンファーム産の産駒の出来、しかも、牧場に返すことが主目的の一口クラブの馬達の活躍ですが、その点では、牝馬はおそらく史上最強クラスのタレントが揃った世代だったものの、牡馬は昨年の6月から今に至るまで、ほぼ壊滅状態。

 

その中でも、キャロのシックスペンスとシルクのアーバンシックはよくここまで辿り着いたと思いますが、サンデーも牡馬は出走は有りませんし、牝馬のレガレイラ、G1のゴンバデカーブースを加えても、出走確定の18頭中、一口クラブの馬は僅か4頭(コスモは敢えて除きます)と、近代競馬では類を見ない低迷となりました。

 

その主要因としては、個人馬主の台頭、特に庭先取引の再活性化と、何より、セレクトセールの高額馬が額面通りに走るようになったことが大きいでしょう。

出走確定の18頭中、実に、1/3の6頭がセレクトセール出身で、5億円ホースのダノンエアズロックも、紆余曲折有りながら、ここまで無事辿り着くことが出来ました。

 

そして、個人的に最も大きいと感じているのは、種牡馬の戦国時代突入したこと。

ディープ、キンカメの巨星が不在となり、種牡馬としての活力が落ちたラストクロップのハーツ産駒が不在の中、牧場側の各クラブへの配分のジャッジが相当難しかったことも大きく影響したのではないでしょうか。

 

その中で、あまり期待されていなかった新種牡馬のスワーヴリチャードが2頭出し、フィリーサイアーと揶揄されていたキズナ産駒が5頭も大挙出走となったことが、クラブ馬がその中にはいるものの、難しさを助長させた要因にもなったのではないでしょうか。

 

ダート3冠路線配備、ケンタッキーダービーで日本馬2頭が掲示板、サウジダービー、UAEダービー制覇と、交流重賞以来のダートの大きな節目となった年と、後年は記憶されることとなると思いますが、やはり日本競馬の頂点は日本ダービー、その想いで、1週間悩みに悩んだ結果の印は以下のとおりです。

 

★第91回東京優駿

◎レガレイラ

○ジャスティンミラノ

▲シンエンペラー

△アーバンシック

×コスモキュランダ、ダノンエアズロック、シックスペンス、ビザンチンドリーム

 

皐月賞を終わった段階で、この世代はジャスティンミラノで仕方なしという結論を出し、今週に入るまでその想いは続いていましたが、理由は後述するとして、土壇場の土壇場、それも今日、本命を差し替えました。

 

本命は2007年のウオッカ以来、17年振りの戴冠を狙うレガレイラにしました。

 

私が結婚した年でこの年は現地観戦をしていましたが、圧倒的1番人気のフサイチホウオーが伸びあぐねる中、皐月賞馬ヴィクトリーを弾き飛ばすように飛んできた彼女の姿は今でも目に焼き付いていますし、当時はまだ競馬歴10年程でしたが、競馬の常識が覆る瞬間という点では、1番の衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。

 

あの時以来、記事でも書きましたが、レッドリヴェール、サトノレイナスとチャレンジが有りましたがいずれも勝利には至りませんでしたが、今年はその匂いを、昨年暮れから鮮明に感じることが出来た背景は、2007年と今年は様な1年だったかもしれません。

 

あの世代は、牝馬については、ウオッカ、ダイワスカーレットという日本競馬史上に残る最強クラスの牝馬がいた一方、牡馬については、後に愛馬となるヴェラブランカ、アヴェンチュラの半兄のフサイチホウオーが連勝街道を突き進み、そのライバルとしてアドマイヤオーラも頑張っていましたが、弥生賞馬のアドマイヤはダイワと1勝1敗、この2頭は皐月賞でも、逃げた伏兵のヴィクトリーとサンツェッペリンを捕まえきれず。

 

2歳王者のドリームジャーニーも年明けから不振と、牡馬のレベルに相当な疑問符がつく年でもありました。

 

丁度この世代は、日本競馬史上最高の種牡馬であるサンデーサイレンスがいない初めての世代で、新種牡馬であるタニノギムレット産駒が3頭も出走する快挙を成し遂げていました。

 

もうここまで書けば十分だと思いますが、今年は決して牡馬のレベルが低いとは思わないものの、ノーザンクラブ馬の低迷によるオッズ以上の混戦模様、何処か何とも言えない不安の残る共同通信杯勝ち馬が抜けた1番人気、牝馬が強い世代、トップサイアー不在の混迷期、そして新種牡馬の産駒での牝馬挑戦!!

 

多分に結論有りきの誘導記事で恐縮ですが、週の後半にレガレイラの記事を書いた時に、先週のチェルヴィニアからの流れを含め、1番しっくり来たのがこのレガレイラでした。

 

補足をしますと、ウオッカを管理した角居調教師は、これがダービー初制覇。

彼自身は既に、ハットトリック、カネヒキリ、デルタブルース、シーザリオ等で国内外を含め数々のタイトルを奪取していましたが、縁が無かったのがこのダービーでした。

 

レガレイラを管理する木村調教師も、史上最強馬の1頭であるイクイノックスを管理し、その同馬をしても手の届かなかったのがこのダービー、昨年はスキルヴィングの悲しい事故も有りました。

所属騎手とのトラブルも有りましたが、先週、表彰式後に、丁寧にスタンドに向かって手を振って声援に応えていた彼の姿を見て、関東のトップトレーナーとして、そろそろ順番が来ても良いだろうという気持ちにもなりましたね。

 

大分予想の本筋から離れ、感傷的な気持ちになってしまったので、ここからはしっかりと予想を。

 

メイショウ不在で一気に展開予想が難しくなりましたが、G1で最もそれぞれが勝ちに行くG1だけに、例えどんなにペースが遅くとも、基本的には、前より後ろが有利な競馬になるのがこのダービー。

 

その中で、如何に道中ロスなく脚を溜めることが出来るかという点では、1枠2番という絶好枠を引きました。

 

レガレイラ自身は東京での勝ち鞍はないものの、3着に敗れたアイビーSでは、レース上がり33.1秒という極限の末脚比べの中で32.7秒を使っていますし、中山でのホープフルS、皐月賞も含め、デビュー以来上がり3Fで最速の脚を使い続けています。

 

高速決着の皐月賞は、アルアインの年を筆頭に、ダービーとの成績の関連性は低く、その年は、皐月賞で差し損ね、5,6着に敗れたレイデオロとスワーヴリチャードがワンツーフィニッシュしました。

 

その年の皐月賞1番人気が牝馬のファンディーナだったこともこれまた数奇な点ではありますが、今年の皐月賞も、前に行かなければ話にならない高速馬場での前残り決着だっただけに、東京の2400mでの巻き返しは必至でしょう。

 

血統面では、最近、欧州色の濃い馬の好走が目立っていますが、その要素として、種牡馬の米血色が濃くなった点の影響は見逃せず、スワーヴリチャードについても、母ピラミマのアンブライドルズソングの血が良く出ている印象が有るだけに、ハービンジャー(デインヒル)×ダンスインザダーク×ウインドインハーヘアの重厚さが、正に現代のダービーにはハマる印象です。

 

5年連続馬券に絡んでいるハーツクライの血に、ウインドインハーヘアの血が絡み、先週オークスを勝ったハービンジャーの血が入ること、そのいずれの血にも縁が有る、先週から騎乗機会の連対記録が続いているクリストフの手に戻るという点を加味し、盤石の本命だと思っています。

 

対抗はジャスティンミラノ。

 

この世代で最もレースレベルが高かったのは共同通信杯で、そこでNHKマイルC楽勝のジャンタルマンタルを完封という点からも、大きく嫌う理由は皆無の同馬ですので、馬券の軸の1頭には勿論入れますが、先週のステレンボッシュ同様、皐月賞からの上積みという点でこの印にしました。

 

戸崎騎手には勝って欲しいものの、個人的にはこのオーナーにだけは勝たせたくないという想いも強く、ダノンキングリーに似ていると共同通信杯後に思った印象からは、感覚的に2400mでは馬としても少し足りない面

が否めなく、対抗に留めました。

 

単穴は、実質2頭ではありますが、印の便宜上、皐月賞本命のシンエンペラーに。

ロジャーバローズ、ザッツザプレンティ、アサクサキングス、アスクビクターモアと、ロジャーは残念ながら故障してしまいましたが、前で波乱を演出する穴馬の多くが、その後菊花賞を制するのがこのダービー。

 

今年のメンバーでそのイメージにピッタリなのがマル外のシンエンペラーです。

心身共にかなり幼く、このダービーの時期でも、2歳馬ではないかと思う程、稽古の中身もまだまだという感じの同馬ですが、その状況でこの戦績ですから、凱旋門賞馬ソットサスの半弟という点を除いても、立派です。

 

皐月賞は4角で絶好の手応えも伸びきれませんでしたが、個人的にこの馬の本質は、ラスト「11.1-11.0」の加速ラップで東京芝1800m戦を勝ち切った新馬戦に有ると思います。

 

超スローのダービーを制したエイシンフラッシュもそうでしたが、一瞬の末脚という点では、今や日本のサンデー系より欧州血統の方が優位に働くことも多く、上手く立ち回ることが出来る分、ここまで小回り中心のローテになっていますが、レガレイラ同様、真骨頂はこの条件でこその馬だと思っています。

 

G1での坂井瑠星騎手の戦績は、前に行った方が断然よく、この組み合わせであれば、4角先頭くらいの気持ちで持ってくる筈。ウオッカが勝った年の2着は皐月賞惨敗のアサクサキングスでしたし、個人的には同馬のイメージ。

 

瑠星騎手も昨年は落馬で非常に悔しい思いもしましたし、マル外初のダービー制覇ということであれば、矢作厩舎が1番似合いますから、この人気であれば、嫌う理由は寧ろ何もありません。

 

印の便宜上4番手になっていますが、レガレイラと同配合のアーバンシックも嫌う理由は何もなし。

武史騎手の悲願も有りますし、百日草特別の末脚は、レガレイラのそれを凌ぐものではありましたが、同配合、同脚質と言えど、鞍上の現段階での差、それに伴うレースで取り得る選択肢の狭さに鑑み、この順番に留めました。

 

個人的にはこの4強だと思っていますが、展開的を読むのが相当微妙なので、3番手は印馬以外にもかなり手広く抑える予定です。

 

その中でも、戦績的には東京では厳しいものの、シンエンペラー同様、早目の競馬が出来る、ミルコの捲りがはまる可能性のあるコスモキュランダはこちらもこの人気であれば当然抑えに。

 

東京3戦3勝、同じモーリス産駒のノッキングポイントが昨年5着に入っていること、そして何よりモレイラ騎手が選んだという点でも、東京の4F勝負への適性を踏まえ、ダノンエアズロックは有力馬の1頭であることは間違いありません。

 

中山しか経験は無いものの、母系の軽すぎる点は気になりますが、3F勝負になれば必ず台頭してくるであろうシックスペンスも、当初は切る予定でしたが、メイショウ取消で印を付しました。

 

最後は、今週末、ウマ娘の映画公開ということで、主役のジャングルポケットの血を持つビザンチンドリームを抑えに。イン差しが条件になりますが、きさらぎ賞分だけ走れば、3着なら十分あり得ると思います。

 

印も打ち終わったところで、これから他のレースの予想をし、明日は早起きして、ネクタイとスーツで、競馬場に向かいたいと思います。

 

それでは、良いダービーを!!