こんばんは。

 

いよいよ、明日は今年初のG1フェブラリーS。

 

当然、朝一から参戦予定では有るのですが、昨日の疲れがドッと出たのか、今日は目覚まし無しで寝たら昼起床、競馬を見終わった後も2時間以上しっかり昼寝をしてしまったので、明日の準備はこれから、これを書き終えたらになりますので、今日はフェブラリーS、ルゼルの記事1本に絞ります。

 

まずは総論、フェブラリーSについて。

 

サウジカップとの兼ね合いで、メンバーの空洞化が特に指摘されている今年。

 

クラウンプライド、デルマソトガケ、レモンポップ、メイショウハリオ、ウシュバテソーロと、日本のダートトップを走る馬達が出走予定ということで、確かに字面的に彼等がいたら…と思いたくなるのは仕方のないところですが、実際、出走した場合、勝ち負け必至なのは、去年の勝ち馬レモンポップのみでしょう。

 

他は距離が短いか、ウシュバ辺りは芝スタートの時点でアウトでしょうから、サウジを引き合いに出しての出走馬レベル云々は、正直あまり的を射た指摘ではないと個人的には思っています。


そして、レースレーティングから、G2降格危機と煽られていますが、過去3年レーティング114.67は、チャンピオンズカップと比べても1ポンド未満ですし、これより芝スプリントG1の方がレーティングがかなり低いので、こちらの方が深刻だと個人的には思っています。

 

しかも、フェブラリーS自体のレーティングはここ数年、年々上がっていますし、サウジ、ドバイ、米国での日本馬の活躍により、これから数年で一気に国内のダートレーティングが上がりそうなので、この心配も杞憂でしょう。

 

それでも、メンバーが手薄にならざるを得ないのは、中央ダート重賞、そしてG1が少ないことで、新陳代謝がなかなか進まないこと、これ1点でしょう。


今年ダート3冠が始まりますが、G1出走が中央馬にとってどれだけ門戸が狭いかというのは、羽田盃に向けた路線で痛い程周知されていると思いますし、そこへ向けての過程で、どれだけ高いレベルのパフォーマンスを魅せても、賞金加算、優先出走枠を得られるのはほんのひと握りの馬。門戸の狭い中、厳しいローテで厳しい競馬を続ければ、馬は消耗品ですから、先々の伸びシロを欠いてしまったり、故障したりしてしまうのは自明の理…日本ダービー出走にダート賞金を加算しないのであれば、若い頃にしっかり多くの馬が賞金加算出来るシステムを構築して欲しいものです。

 

話が逸れましたが、そんな中、明け4歳の対象格であるオメガギネスが18番目ギリギリで出走枠に入ったことで、一気に人気の様相が変わった今年のフェブラリーS。

 

明け4歳馬の同レース出走は、2011年以降で32頭おり、その内、馬券圏内は7頭で、その内訳は、以下のとおりです。

 

1着

モーニン(根岸S勝ち、武蔵野S3着)

カフェファラオ(ヒヤシンスS・ユニコーンS勝ち)

コパノリッキー(兵庫CT・伏流S勝ち、ヒヤシンスS3着)

ゴールドドリーム(ヒヤシンスS・ユニコーンS勝ち、武蔵野S2着)

 

2着

ノンコノユメ(JDD・青竜S・武蔵野S勝ち、チャンピオンズC2着)

 

3着

バーディバーディ(ヒヤシンスS・ユニコーンS勝ち)

ソダシ(ダート2戦目、桜花賞等芝マイルG1・2勝)

 

重馬場施行だった年の3着馬ソダシを除き、見事なまでに、3歳の春の時点で、府中のマイルコースで実績を挙げているか、武蔵野S、根岸Sで馬券圏内に入っている馬が揃います。

 

そうでもしないと、賞金加算が出来ないという事情が有りますが、去年、OP勝ちの実績が有ったドライスタウトが上位とは離れた4着に敗れたことを筆頭に、武蔵野S、根岸Sで勝ち負けをしていたとしても、ベストウォーリア、コパノキッキング、サンライズノヴァが4歳では通用していない程、このレースにおける4歳馬の活躍は厳しいものとなっています。

 

今年期せずして1番人気を背負うこととなったオメガギネスが、ルメール騎手人気という側面も有ると思いますが、OPでの勝ち鞍は不良馬場のグリーンチャンネルCのみ。

重賞は、レパードS、東海Sともに2着と、過去チャレンジしたメンバーに比べても大きく劣ります。

 

馬自身のここまでのパフォーマンス的にも、G1級の馬との対戦性成績も皆無、血統的にも芝の要素が濃く、グリーンチャンネルCの様な超高速馬場でこそ合う印象。

 

揉まれたらダメなカフェファラオを内枠から上手く御したルメール騎手だけに、怖い面は確かに有りますが、常識的にはここで負けて更なる成長を…というタイプだと思っています。

 

レース傾向ですが、ここ3年は好位抜け出し組が勝っていますが、良馬場施行の場合、最後方から一気を決めたノンコノユメを筆頭に、差し、追い込み馬も台頭しています。

 

特に、テンの2F目が10秒台の年は例外なく、差し、追い込み馬が台頭をしており、逆にここを11秒台で入った年は、コパノリッキー、インティ、2022年の4角順決着と、前が圧倒的に有利な展開となります。

 

今年はどうしても逃げたいスプリンターのドンフランキーが8枠に入り、芝スタートに不安を抱えつつ揉まれたくない先行馬がインにズラリと並ぶ枠順、テンで相当出して行き、その勢いでこの区間に入ることが必至なだけに、テンの3Fではそこから遅くなる可能性が有りますが、この区間の無理が後々に影響を及ぼすだけに、今年も、差し、追い込み馬の台頭は十分有り得ると思います。

 

最後に初ダート馬については、色々なところで言及されているので詳細説明は不要でしょう。

G1昇格以来、馬券圏内は、次走ドバイWCで2着の快挙を果たしたトゥザヴィクトリーの3着のみ。今年こそは…と、特に思いたくなる今年のメンバーですが、常識的には一切無視大丈夫です。

 

それを踏まえて、今年の印は、以下のとおりです。

 

★第41回フェブラリーS

◎レッドルゼル

○ウィルソンテソーロ

▲タガノビューティー

△ドゥラエレーデ

×キングズソード

 

4歳馬が、東京重賞実績の有無がこのレースのパフォーマンスに大きく影響するという内容を書きましたが、これは、フェブラリーS自体の傾向でもあり、2021年がそうであった様に、G1常連馬不在の年は、素直に、東京重賞を重視します。

 

16頭の内、東京重賞勝ち鞍が有るのは、昨年2着のレッドルゼルのみ。

 

主要ステップレースである、根岸Sと武蔵野Sは、前者は今年異例の超スローペースで参考外。

逆に武蔵野Sは、勝ち時計の1:35.2も馬場差を考えればかなり良く、勝ったドライスタウトが出走叶えば、文句なしで本命馬と推せたものの、故障で戦線離脱となれば、その2,3着馬をまず軸に据えるのが自然な流れでしょう。

 

根岸S不発はノーカウントのタガノビューティーは、ようやく今年賞金加算が出来て出走が叶い、馬券的に絶好の狙いどころではあるものの、過去の根岸S3,4着と勝ち切るまでには至っておらず、ここも勝ち切るまではどうかという判断で3番手まで。

 

昨年、メイショウハリオがOPでのマイル実績が無かった中でも、東京大賞典3着から3着に好走した様に、東京重賞実績馬不在なら、大井2000m実績重視ということで、東京大賞典組のウィルソンテソーロ、ドゥラエレーデ、キングズソードをそれぞれ抑えに。

 

メイショウハリオ自身、3勝クラスで東京マイル勝ち実績があったことから、1,2勝クラスで連勝しているウィルソンテソーロを対抗評価にします。

 

個人的には5頭立て、何とかこの順番で入線をして欲しいと思っています。

 

そして、ここからは、本命レッドルゼルの話。

まずは、クラブコメントは、以下のとおりです。

 

 

 

2024.02.14
栗東:安田隆行厩舎
本日はEダートコースで調整しました。
安田隆行調教師「先週以降の調整も順調で、明日(木)坂路で最終追い切りをおこなう予定です。昨日(火)あたりから気温が上がってきてはいるものの、ルゼル自身はかなり元気でやる気満々。走りたい気持ちが強過ぎるくらいで、これ以上エキサイトさせたくないため、周りに馬が少ない環境を求めて明日(木)時計を出すことにしました。太め感はなく、馬はできているので息を整える程度、4ハロン56~57秒台にとどめることになるでしょう」
※2月18日(日)東京11R・フェブラリーS(G1・ダ1600m)を北村友一騎手で予定。想定から除外はありません。

2024.02.15
栗東:安田隆行厩舎
本日は坂路で追い切りました。
坂路 55.2-40.1-25.9-12.8 馬なり

安田隆行調教師「調教をやり過ぎて競馬に行って制御不能にならないよう、最終追い切りは調整程度にとどめました。走りたい気持ちが強く、テンからもっと走りたそうにしていたものの、騎乗した助手がうまく抑え込んでくれたので、必要な負荷は掛けつつオーバーワークにもならずに済みました。予定通りの内容で追い切りを終えられたことは良かったです。助手も肩の荷が下りたのではないでしょうか。その助手は追い切り後に『最後も止まらないのではないかと思うほどの行きっぷりだったのですが、どうにか我慢することができました。動きに関しても気持ちの面についても言うことなしで、あとは力を必要とする良馬場で勝負させてもらえれば』と話していました。上がりの歩様に違和感はなかったですし、心配された脚元についても今のところ持ち堪えてくれていて、あとは無事にレースに送り出せれば…といったところです。ルゼル自身、フェブラリーステークスには4回目のチャレンジになります。まずは馬に最大限の感謝をするとともに、私自身もG1レースに挑戦するのはラストとなるため、最後の最後まで悔いのない状態を追い求めてレースに臨むつもり。応援のほどよろしくお願いします。馬体重は500キロです」
※2月18日(日)東京11R・フェブラリーS(G1・ダ1600m)に北村友一騎手で出走します。

 

育成が順調で、2歳年明け早々に山元トレセンに移動してから早6年。

 

大きな怪我や頓挫もなく、本当に順調にここまで来てくれましたが、今回は初めて、昨夏から秋にかけての重篤な夏負け、そして、山元トレセンでの脚部不安と、ここに至る過程において、そのキャリアの幕を閉じる可能性の大きいトラブルが有りました。

 

今回、4回目の同レースへの出走になりますし、G1自体も9回目の出走となりますが、周知のとおり、管理する安田隆行先生のラストG1ということ、ルゼル自身も、いつもはここを使ってドバイという青写真が有りましたが、この後の予定について一切の言及がないことからも、一世一代の仕上げが施されている今回、正直、今でも、無事にゲートイン出来るかどうかを心配している程です。

 

最終追い切りは、木曜追いでの異例の馬なり調整。

 

不安を抱える脚元を考慮してのものかとも思いましたが、実際の映像を見て、唸り続けるルゼルを景一郎助手が必至に宥める姿を見て、これなら大丈夫だと確信しました。

 

土曜日のダートは前が残りまくるもの、最終レースも前半のペースが厳しかったにもかかわらず前が残ったので、不安がないと言えば嘘になりますが、今年は全馬チャンス有りとそれぞれの陣営が入れ込んでいる中ですから、自ずとペースが速くなるでしょうし、そうなれば、前述の傾向どおり、昨年同様かそれ以上に、展開利が同馬にあると思っています。

 

今回、主戦の川田騎手がカタール遠征で不在となりますが、そもそも、乗れた前回も乗らなかった訳で、ここを北村友一騎手で行くというのも、規定路線だったのでしょう。

 

所属騎手では有りませんが、前述の助手との付き合いから、所属厩舎と言って良い程の関係性を彼は築いており、ダノンザキッドで惜しくも果たせませんでしたが、安田隆先生の馬でG1を勝つのが夢とまで言い切る騎手ですから、最後の舞台を彼の背中で…というのは、思うところがない訳ではないものの、心から応援をしたいと思います。

 

ルゼルが差し馬になったのは、彼を背に偶然出遅れた門松S。

 

3番枠で出遅れ、今までの競馬を考えればそれは致命的なものでしたが、インをするする捌き、逃げたジャスティンを僅かにクビ差捕らえ切れなかったものの、2着に好走したこと、その後も、最後のコンビとなった4年弱前の天保山Sでも差して競馬をしていますから、下手な色気を持たずに直線までしっかり脚を溜め、スムーズに外に出せれば、後は弾けてくれると思います。

 

異例の早期移動による本州移動から6年。

6年間、大きな期待と共に走り続けた人馬に最大限の感謝を込めて、明日は現地で、場所的に声を殺しながらになると思いますが、精一杯応援してきたいと思います。

 

応援、何卒、よろしくお願いいたします。