こんばんは。

 

我が家のクリパが無事終わり、まだこの後仕事が有るので、今日はショートバージョンで。

 

今日の予想とか、予想番組とかを観ていたら仮眠程度しか取れない時間になったものの、それでも気持ち良く目覚ましぴったりで起きた本日。

 

馬主のTさんに有難いお誘いをいただき、有馬記念を観戦しに、中山競馬場へ行って来ました。

有馬記念は、数えて今回で現地観戦は13回目。

 

コロナ禍真っ最中だった2020年を除けば、常に混雑している印象しか有りませんでしたが、9時前に船橋法典駅に着いた段階から、今日は何人入るのだろうと、数字的な高揚感に包まれる感じでした。

 

最終的には、前年比134・7%の5万3453人の入場者数。

スマートシートの関係で(せいで)、導線が完全に分断されている状況では、これが凡そ限界値でしょう。

 

4Rをパドック後に観ようと思いましたが、ゴール前の出入り口から本馬場に出るのは不可能でしたから、狭い中山競馬場では、本当にめい一杯入った感じでした。

ちなみに有馬記念の売り上げは、前年比104・6%の545億7963万4000円。

売り上げが540億円を超えたのは、テイエムオペラオーが制した2000年の583億8460万900円)以来、実に23年振りとのこと。

 

人気も割れに割れ、JCの様に賭けやすい対象では無かった中でのこの快挙は、昨日の記事で危惧した様なことを払拭するには、十分過ぎる結果でしたね。

 

10Rが終わってから、パドックに降りましたが、十重二十重の人混み、それでも、13回目にして初めて、いや、2020年は観ましたから2回目の有馬記念のパドック。

 

暮れの大一番の仕上げはどの馬も素晴らしく、いつも「記号」としてしかこのコンテンツを見ていませんが、生身のそれを観ると、特にこのレベルになると、全く別の競技を観ている様な印象を受けました。

 

特に目立ったのは、3歳2頭。

 

ソールオリエンスは毛艶の良さと気合乗りが素晴らしく、キタサン産駒らしく、脚の長い格好良い馬でした。

 

そして、18㎏増のタスティエーラは決して太目感のない瑞々しい馬体。

堀先生とクリスマス休暇を返上して参戦したムーア騎手が長い時間打ち合わせをし、内馬場でそれを迎えるのが吉田勝己会長以下錚々たる面々でしたから、これはと思わざるを得ませんでした。

 

結局、2頭とも惨敗しますが、この日4Rでアエロリットの仔をどうしても生で観たくてパドックに行かせていただきましたが、カタログのそれとは大違いの馬体を見て、馬と言うのは本当に難しいと感じましたが、良い意味で「枯れる」ことの大事さを、言葉だけでなく、実感しましたね。

 

結果はご存じのとおり。

 

平常心を失わず、自分の競馬に徹することが出来た3頭の競馬、特に、

 

 

 

この人馬が、人智を超えた素晴らしい競馬を魅せてくれました。

 

その前に、3年目にして初めて自分の競馬が出来たタイトルホルダーと横山和生騎手。

誰もが臨んだ形を体現した人馬に拍手を、それしかないですね。

 

そして、思わず声が出たのが、スターズオンアース@ルメール騎手。

大外枠を引いて、選択肢は2択だったとは思いますが、JC以上のスタートで、アイアンバローズを制しての番手というのは、分かっていましたし、それを期待しての対抗評価でしたが、度肝抜かれましたね。

 

2周目3コーナーで派手に内埒沿いにぶつかったアクシデントがなければ勝っていたと思いますし、それも含めて、内にもたれていたのは、久々の右回りの影響も有ったでしょうか。

 

それでも、3角の時点で、それこそスタートの時点で、彼女の勝ちを確信していたので、直線は、3着争いしか見ていなかっただけに、ジャスティンパレスがタイトルホルダーを交わせなかったのを確認した時点でも、スターズが完勝と思っていましたから、その後のターフビジョンを見て、本当に驚きましたね。

 

馬場が例年以上に良く、インバイアスが強い状態で取るべき選択肢は2つ。

逃げるかその番手につけるか、それとも、後方から自分の競馬に徹するか。

 

前者はタイトルと、特に枠順のディスアドバンテージを早々に払拭したスターズがでしたが、もう1頭完璧に、いや、完璧以上に具現化したのが、ドウデュース@武豊騎手でした。

 

スタートは彼のペースで後方2番手、2周目の2コーナーから徐々に進出し、4コーナーにかkて大捲りは、確かに理想的では有りますし、特に3コーナー以降の所作は、オグリキャップで、スペシャルウィークで、ディープインパクトで散々見て来た後継でしたが、今は馬群も馬場もタイトな令和の時代、こんなに完璧に捲れる人馬がいるとは…

 

しかも、パドックでも、ドウデュースのそれは母系の影響が強く出てきて、明らかにマイラーのそれでしたし、元々間隔を詰めて使うタイプではない中での秋G1・3戦目。

 

2戦することすら精一杯の時代に、G1のみの叩き3戦目で有馬記念を制する馬が出るとは…にわかに、信じられません。

 

それもその筈、秋天、JCをいずれも4着以下で負けた馬の有馬記念制覇は、1989年イナリワン、1990年オグリキャップの連覇以来、実に33年振りの快挙。

 

昭和、平成初期に置き忘れた、最早ガラパゴス化したと言っても良いストーリーの結末が眼前で行われていること、しかも、その2頭に深く関わった騎手が、2つの時代を飛び越えて、それを実現させるとは…理屈を超越し過ぎて切るだけに、言葉は有りません。

 

細かいラップを見ている訳ではないですが、ドウデュースのラスト5Fは57秒台で走っているでしょう。

時計こそ出ますが、コーナーの荒れ馬場で出せる時計は限られるだけに、今回のペースを考えると、その末脚は、ディープ、オルフェを超える、歴代最強のものだったのではないかと思いますが、それを繰り出せるエビデンスは、正直私自身、回顧段階に於いても全く見出せません。

 

ただただ、「武豊」という存在がそうさせた、それに尽きますね。

 

馬券はスターズが連絡みしてくれたお陰で、大損は回避出来ましたが、そんなことは関係ない程、おそらく、何日、何か月、何年経ってから、このレースを現地で観たという事実が、過去の名勝負と同様に、自分の中で宝物になってくるでしょう。

 

 

AKB-Tの4人の本命をBOXにした馬券は惜しくも外れ、これも悔いなしですね。

 

 

入場時に貰ったマフラータオルと、Tさんから、優駿のサンプル(B5サイズです)と社台グループのカレンダーを頂き、想い出の品となりました。ありがとうございました。

 

まだホープフルSを残していますが、これ以上今年の中央競馬のことを語るのは野暮でしょう。

 

前回の遠征時にも賛否両論有りましたが、検量室前で「もう1回行こう、フランスへ行こう」という言葉に、もう誰が口を挟めましょうか。

 

その夢が叶うことを祈りながら、2024年の競馬を楽しみにしたいと思います。

本当に素晴らしい有馬記念でした。本当にありがとうございました。

 

P.S.

 

優勝騎手インタビューを見届けて、急いで自宅へ戻る最中、地下馬道は混むので、おけら街道を歩いて船橋法典駅へ向かったのですが、誰かに接触した記憶は無い物の、来ていたダウンの袖の一部が切れ、それに駅前で気付いたものの後の祭り、ホームで、車内で、ダウンダックをまき散らしてしまいました。

 

馬券も外れましたし、勝手に「翼の折れたエンジェル」を気取っていたものの、周囲にご迷惑をおかけしたことを申し訳なく思うとともに、傷口が経年劣化で避ける場所ではなく、引っかけた跡も無かったことから、凄く後味の悪い帰路となりました。

 

幸い、こういうことも有ろうかと、リペアに優れたパタゴニア製を着ていたので、明日ちょうど渋谷の後遺症外来に受診なので、早速リペアに出せることが不幸中の幸いですが、もし何かの腹癒せで…ということであるなら(確証がないので何もしませんが)、本当に勘弁して欲しいものです。

 

個人的には、牧場見学時に次々に私物が壊れ、そして今回ということで、本当に気忙しい感じではあるものの、身体だけは無事なのが不幸中の幸いというか、身代わりになってくれていると思い、良い風には捉えていますが。

 

公私ともに、決して味方だけではない人生を過ごしてるだけに、色々と思うことも有りますが、何とかあと1週間無事に過ごし、新年を迎えられたらと思います。