こんばんは。

 

昨日は下がり続けた気圧の底の日でもありましたが、昨日は仕事で若干の山登りや、交通事故の実況見分の立ち合いをしたりした上で、23時帰りだったため、今日は久々のしっかりした発熱。

 

上司が週末から発熱しているにもかかわらず昨日強引に出勤し、一緒に車移動をしたこと(今日はまた休んでいます。)も若干頭に過らなくはないですが、明らかなオーバーワークの黄色信号なので、今日はジムのリハビリも休み、ベッドの上で仕事をし、定時にそれも切り上げ、お休みモードです。

 

ジャパンカップが終わりもう3日が経ちますが、出走馬の次走、進退等の話題が競馬界は相変わらず中心ですね。

 

一部メディアで進退を騒がれていたイクイノックスは現在保留状態。

現役続行を匂わせる報道も見受けられたりもしていますから、もし出走してくるのであれば、父も成し得なかった秋3冠への期待もグッと高まるだけでなく、近年稀に見る好メンバーでの有馬記念になりそうです。

 

リバティ、スターズの牝馬2頭は年内休養も、ドウデュース、タイトルホルダーは続戦決定。

秋天、JC凡走馬の有馬好走は定石ですから、出走して来れば当然馬券検討の軸となり得る馬たちだけに、良い意味で悩ましくなりました。

 

そして、繋靭帯炎を経て、ドバイ以来の競馬となったパンサラッサはここで引退。

怪我が怪我でしたから、出て来れただけでという状態だったと思いますが、ラスト1Fまで彼らしい見せ場十分の競馬でした。

 

 

1,000m通過57.6秒はレース史上最速、コーナーでスムーズに加速することが難しいコーナー部分でも減速しない彼らしい逃げ、2F目から6F目まで11秒台前半から中盤のLAPを刻むことで、なし崩しに後続に脚を使わせるのが彼の真骨頂。

 

 

本格化した2021年秋以降の戦績を抜粋しても、見事なまでにLAP推移では「1」の数字が並ぶ、近現代競馬に於いては本当に珍しいタイプの逃げ馬でした。

 

個人的な彼の印象を一言で表すと「令和のツインターボ」。

呟き系でコメントすると、即炎上案件ですね(笑)

 

事前に引退が発表されていたら観客数が10万人を超えていただとか、G2しか勝っていないツインターボと国際G1馬を比べるまでも無いと言った様な呟き等が散見されますが、この手の文字数が限られた世界で表現されるとなると、どうしても自己顕示と短絡的な批判に終始する形になりますし、相手への敬意を欠くことが前提のマウントの取り合いみたいな表現ばかりで、個人的に目にしたら即ミュートorブロックな感じですが、彼のブレイク時におそらく名付けられたこの二つ名は、やはり個人的にはしっくり来るというのが正直なところです。

 

 

彼のベストパフォーマンスにしして、彼らしさが最も出ているのは、おそらくこの中山記念。

JC以上のハイラップで、テンの2F目から5F目まで11秒台前半で飛ばし、そこからも加減することなくハイラップを刻み続け、最後は、「11.6-12.2-13.5」の減速ラップながら、カラテ以下を楽々完封。

 

返す刀で、ドバイターフを逃げ切る訳ですが、相手がベストパフォーマンスではなかったロードノースとヴァンドギャルドということを考えると、勝ったレースのタイトルより、実質的に3コーナー辺りで勝負を決めてしまった中山記念の方が十分勝ちが有ったと思っています。

 

彼の真骨頂は、逃げて3コーナーから4コーナーで勝負を決めてしまう逃げ。

その証拠に、上記のとおり、ラスト3Fの最速が35.9秒と現代競馬では有り得ない程掛かっており、札幌記念以外は、ラスト1F目と2F目で、1秒以上(オクトーバーSのみ0.9秒)のみ減速しています。

 

いずれのレースも余裕を持って抑えたというよりは、振り絞った印象が強いだけに、スローの逃げやタイトルホルダーの様に、番手から早目先頭でも大丈夫な逃げ馬が全盛の近代においては、やはり数奇な存在。

 

比較に出されるサイレンススズカは、平均的に速いラップを刻み、最後までラップを極端に落とさない逃げが真骨頂で、最後抑えた毎日王冠でもラスト1F目は12.1秒、あの宝塚記念でさえ12.3秒でしたから、スパート分の余力を残したという点と、やはりサンデーの逃げ馬という点でも、パンサラッサとはやはり違いますね。

 

秋天の57.4秒のテンの入りについても、その先にバテるイメージがどうしても持てない、更なる加速でゴールを駆け抜けるシーンを想像してしまうのも、こういうタイプの逃げ馬だったからでしょう。

 

最近見かけた中でセンスが有ると思いましたし、私も何度も考えたのがタップダンスシチーでしたが、この馬は番手でもしっかり競馬が出来、番手どころか、スイープの勝った宝塚記念の様に中団からでも競馬が出来、京都大賞典では、ラスト1F11秒台でまとめることが出来る、どんな条件でも、マイペースを守って、淡々と平均ラップを刻む馬でしたから、有馬記念の距離でも通用したのだとと思います、勿論、リボーの血全開の血統背景もありましたが。

 

そんな前振りで、改めて、伝説のツインターボの勝ったオールカマーを見ると、

 

 

同馬も見事なまでの2F目からの加速型。

4コーナーまでで勝負をつけ、ラスト2Fは減速ラップでも、稀代のステイヤーだったライスやホワイトストーン相手をよせつけないのですから、本当に凄い競馬です。

 

ハイペースの競馬が当たり前の時代でしたから、G1競走となると分の悪さが出ましたが、彼が現代競馬にいたなら、パンサラッサの様な活躍を出来た可能性は個人的には十分あると思います。

それ位、「追走力」という能力が現代競馬では不足しており、その盲点を突いた同型のパンサラッサの逃げは、人を虜にするものだったと思います。

 

彼の功績としては、ドバイターフもそうですが、サウジカップも同じ競馬で勝ったことで、ダートカテゴリにおいて日本競馬の積年の課題だった、先行力で、日本馬が通用することを示したことでしょう。

ドバイWCの快挙はそれとは一線を画す競馬でしたが、BCクラシックでのデルマの2着辺りは、脚質こそ違いますが、ケンタッキーダービーへの挑戦の数々、そして、彼の逃げがデルマの背中を押した部分もあったでしょう。

 

アーモンドアイの直後にイクイノックスが出た様に、イクイノックスの後継馬は、割とすぐに出るかもしれませんが、日高から出た稀代の逃げ馬は、ツインターボ以来四半世紀以上振りと考えると、もう生きている間に見られないかもしれません。

 

そう言う意味で、私は彼を平成では該当馬が遂に出なかった「令和のツインターボ」と語り継ぎたいですね。

 

配合としては、社台グループ産とは違い決して大きな魅力がある訳ではありませんが、スペシャルの近親継続クロスに活路は見出せる可能性は有りますし、日高だからこそ、配合面で工夫出来る点は多くあると思いますので、一口やPOGでは縁が少ないと思いますが、タップダンスの時の様に、陰ながらその活躍を見守りたいと思います。

 

それでは、本題。

 

特に大きな動きが無かった火曜日、水曜日の更新ですが、悪いことが無いことが良い報せという時期でもありますので、その中から、サーマルウインドを。

 

再来週のターコイズSへの出走を目指し、無事に帰厩を果たしました。

 

23/11/21  奥村武厩舎
21日に美浦トレセンへ帰厩しました。「先週、北村ジョッキーに乗ってもらった後も馬は順調で、元気にしていました。そして、奥村調教師と相談のうえ、このタイミングでトレセンへ送り出すことになりましたよ。次もいい走りをしてもらえたらと思っています」(天栄担当者)「この中間、天栄に見に行ってきました。体は少しスッキリしているかな、もう少し余裕があってもいいかなとは思いましたけれども、この馬の一番のポイントである歩様が安定しているのは良かったですね。歩様がいいうちに次の目標を定めたいとも思いましたし、予定通りターコイズSを目指していくことにし、本日入厩させていただきました」(奥村武師)

23/11/29  奥村武厩舎
29日は美浦Wコースで追い切りました(68秒0-52秒7-38秒0-11秒6)。「競馬までまだ少し時間があるので、今朝は単走で70-40をイメージして追い切りました。馬場が軽くて時計が出やすかった分、少し速くはなりましたが、決して無理はしていないですし、問題なく終えられたと思います。今後の状態を見ながらになりますが、来週はジョッキー騎乗である程度やって、当該週は整える内容にしようかと現状では考えています」(奥村武師)12月16日の中山競馬(ターコイズS・牝馬限定・芝1600m)に北村宏騎手で出走を予定しています。

 

この馬にとっては、何もないだけで100点満点。

しかも、歩様が悪くない状態で帰ってこられただけで、120点です。

 

同馬なりにコンスタントに使えていますから、来週しっかり1本追えれば、十分に仕上がるでしょう。

 

それこそレース当日まで油断が出来ない馬ですし、一気に寒くなってきましたから、無事に当日まで辿り着いて欲しいと思います。

 

先日触れた、F先生のソーダズリングに加え、コナコースト、ミスニューヨーク、そして、いつぞやのリベンジマッチとなるサウンドビバーチェ、ヒップホップソウル等、かなりメンバーが揃いそうなだけに、当初予測していた楽観視は出来なくなってきましたが、エクレール含め、やることが決まっている馬達だけに、まずは馬自身のコンディションが整うことを祈りたいと思います。

 

それでは。