こんばんは。

いよいよ有馬記念の週末。

 

今年も劇的な枠順抽選会でした…オジュウチョウサン@武豊騎手が、絶好枠の1枠1番を引いた瞬間がハイライトでしょうか。

圧倒的な1番人気が予想されるレイデオロ@C.ルメール騎手は6枠12番。

 

ルメール騎手にとって、この番号は3年振り。

 

ダートデビューから始まり、芝転向2戦目で神戸新聞杯優勝、菊花賞1番人気3着を経て、僅か芝4戦目で頂点を掴みに行った「彼」は、3番人気に推されながら、レース中の故障により、全ての夢が霧散。

 

デビューから夢の様な1年から一転、復活への苦悩に満ちた3年間を過ごし、遂にその夢を果たせず、先日引退したリアファルが、その「彼」です。

 

 

18/12/1  引退
「お伝えしていた右前脚の状態は異変を感じてから2日してもまだスッキリしてこないので、改めて詳細な検査を行いました。当初は球節周囲の疲れという見立てだったのですが、時間が経って炎症が広がってきたようで、繋部分の屈腱炎という診断が出てしまいました。帰厩翌日の普通キャンターでは脚元はすっきりしていましたし、馬体も太め感はなかったのでいいイメージで進めていけると喜んでいたところだったのですが…。母から続くゆかりある血統で、3歳夏に芝へ路線変更しての重賞勝利など本当に思い出深い馬。脚元を傷めてからもダートで力のあるところを見せていましたし、なんとかもうひと花咲かせたいと思っていましたが、このようなことになってしまい申し訳ありません」(音無師)脚元についてはNFしがらきでも慎重にケアをしながら進めてきたところでしたし、帰厩後も15-15から立ち上げたところでしたが、残念ながら繋に負担がかかったようで屈腱炎の診断が出てしまいました。常に動く箇所でもありますし、今回15-15で傷んだことを考えると、仮に1年ほどかけて治療をしても復帰後再発の可能性も否定できません。ダートで将来を嘱望された3歳春から、芝に矛先を変えて神戸新聞杯を勝ち1番人気で菊花賞に臨んだ3歳秋。その後は怪我に泣かされながらも、常に上位を賑わしてくれました。今回も休養を挟んで復帰の道も探りましたが、このままではいたずらに会員様のご負担ばかりかかってしまうことになりかねず、上記の内容を鑑みて音無秀孝調教師と協議を行った結果、ここで現役続行を断念し、競走馬登録を抹消することとなりました。会員の皆様にはまことに残念なことと存じますが、何卒ご理解賜りたくお願い申し上げます。なお、本馬に出資されている会員の方へは追って書面を持ちましてご案内いたします。

 

発表を彼が育ったNF空港牧場見学後の札幌のホテル、気持ちの整理がつかないまま、翌日社台SSで、同期の2冠馬ドゥラメンテ、神戸新聞杯、菊花賞で痛み分けをしたリアルスティールとの久々の再会、そして、キタサンブラックと和解。

 

翌週は、リアファルの神戸新聞杯当日にデビューし、菊花賞当日に未勝利を勝利したシュペルミエールが、菊花賞でキタサンが初めてのG1制覇をした際の鞍上北村宏司騎手を背に、感動的な勝利。

 

何が繋がっていて、何が影響し合っているかは分かりませんが、「あの時」で止まっている時間は、しっかりと進んでいるんだなと、馬たちに教えられています。

 

半兄はダート重賞馬で、3歳春の時点でダート2勝馬が、その年に騎手免許を取得した1人の外国人騎手に出会い、僅か5か月の間に、準OP、G2を勝ち、菊花賞1番人気3着、有馬記念僅差の3番人気なんて想像だにしなかった夢にもう1度出会えるとは、未だに思えません。

 

ただ、夢のような5か月の後の3年間、復活を目指す姿に寄り添った時間も、失った可能性とは比べられませんが、非常に尊いものでした。

陣営の苦悩、応援するファンの方々の真摯な姿に心打たれ、気持ちを重ねることで、なかなか受け入れ難い現実と向き合うことが出来ました。
 
AJCCの2度目の惨敗、再度の故障は本当に堪えましたし、そこからの彼もその周囲も本当に辛かったと思いますが、本当によく頑張ってくれたと思います。
 
何かに急かされるように、急遽遠征し、現地観戦した新潟のBSN賞が結果的にラストランになりましたが、復活の予兆を感じさせる出来を観れたことが、今は本当に良かったと思っています。
 
写真はその時に撮ったものですが、個人的には、彼のべストショットです。

 

引退発表後、新聞報道等ではノーザンファームで乗馬と発表になりましたが、今は千葉の富里トレーニングファームで繋養されています。

そう遠くない距離にいるので、時間が出来たら、その労を労いに、そして、新たな活躍の場に向かって準備をしている彼に会いに行けたらと思います。

 

本当にお疲れ様でした。

そして、かけがえのない時間をありがとうございました。