■中級 1.面積と長さ | AutoCADマクロ屋本舗
"LINE"コマンドや"ARC"[円弧]コマンドで作成されたオブジェクトは
オブジェクトの情報として、"長さ(円周)"があります。

また、ポリラインで描かれたオブジェクトには
"長さ(円周)"に加え、"面積"があります。


これらの情報は、"LIST"[オブジェクト情報]コマンド
を実行することで、閲覧可能です。


マクロを作成していくと
このオブジェクトの"長さ(円周)"や"面積"を使用する事も
少なく有りません。


今回は、この"長さ(円周)"や"面積"を計測するコマンドを紹介します。



■DIST[距離計算]コマンド

"DIST"コマンドを使用すると
コマンド: DIST 1 点目を指定: 2 点目を指定:
長さ = 18.028, XY平面の角度 = 34, XY平面からの角度 = 0
デルタ X = 15.000, デルタ Y = 10.000, デルタ Z = 0.000

この様にコマンドラインに表示されます。

"DIST"コマンドは
2点を指定して、その2点間の"長さ"を計測します。
また、1点目からの2点目の"座標値"を表示します。

計測された長さの値は、システム変数"DISTANCE"に格納されます。

●DIESEL関数での呼出し方
$(getvar,distance)

また、このコマンドは
'DISTとすることで、"割り込みコマンド"として使用可能です。

"割り込みコマンド"とは
別のコマンドの途中に、割り込んで実行する事が出来ます。

マクロ例)
^C^C_line;\'dist;\\

全てのコマンドに適用は出来ませんが
いくつかのコマンドの中には、"割り込みコマンド"として扱えるコマンドが有ります。

例)
'ZOOM
'DRID
'SETENV
 等



■AREA[面積計算]コマンド

この"AREA"コマンドは、ポリラインで描かれたオブジェクトの
面積と長さを計測します。(※選択時ポリライン以外は不可)

計測された面積値は、システム変数"AREA"に格納され
長さの値は、システム変数"PERIMETER"に格納されます。

●DIESEL関数での呼出し方
$(getvar,area)
$(getvar,perimeter)


"AREA"と"PERIMETER"は、マクロ作成において
大変使用頻度の高いコマンドとシステム変数ですので
必ず覚えておきましょう。


"AREA"コマンドを使用すると
コマンド: area
コーナーの 1 点目を指定 または [オブジェクト(O)/加算モード(A)/減算モード(S)]:

この様にコマンドラインに表示されます。

使い方は・・・
点を複数指定してエンターを押すと、総面積および長さを計測します。
あるいは、オプションの
[オブジェクト(O)/加算モード(A)/減算モード(S)]
を使用するコトも出来ます。


AREAコマンドのオプション[オブジェクト(O)]を使う場合
必ず、"点またはLast"で、指定しなければなりません。

●使い方
^C^C_area;o;\
^C^C_pline;\\;area;o;l;
^C^C_id;\_area;o;non;@;




■LENGTHEN[長さ変更]コマンド

"LENGTHEN"コマンドを使用すると
コマンド: LENGTHEN

オブジェクトを選択 または [増減(DE)/比率(P)/全体(T)/ダイナミック(DY)]:

この様にコマンドラインに表示されます。

オプションの[増減(DE)/比率(P)/全体(T)/ダイナミック(DY)]を使用するコトで
オブジェクトの長さを変更するコマンドです。

オプションを使用せず、オブジェクトを選択することで
オブジェクトの"長さ"を計測することが出来ます。

計測された長さの値は、システム変数"PERIMETER"に格納されます。

●DIESEL関数での呼出し方
$(getvar,perimeter)



以上、簡単に説明しましたが
これらのコマンド及びシステム変数は、自分の作成したマクロにも
大変多く使用されています。

マクロ作成で大変便利ですので、使い方は必ず覚えておきましょう。



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