■初級 7.SETENVとGETENV | AutoCADマクロ屋本舗
初めに・・・
"SETENV" [環境変数設定]コマンドについて・・・

ヘルプには、あまり詳しいことが記載されていませんが
簡単に言うと・・・
「新規変数名と、その値を記録するコマンド」

です。

※ちなみに・・・
この"setenv/getenv"は、AutoCAD LT専用のコマンドです。
レギュラー版には、通常有りませんので、注意して下さい。
尚、レギュラー版の方は、こちら をお読み下さい。


■SETENVコマンド使用例
コマンド: setenv
変数名を入力: 長さ ←新しい変数名を記入
値: ←その値を指定



ちなみに、"SETVAR"
既存のシステム変数設定コマンドです。

コマンド: setvar
変数名を入力 または [一覧(?)] <****>: ←システム変数を記入



それでは、"SETENV"の使い方を・・・

以前「座標を指定」して四角形を作図しましたね。
今回は、四角形の"横と縦の長さ"の数値を記入し
四角形を作図させるマクロを作ってみましょう。


まずは、四角形の"横の長さ"を、数値で指定させる為に
1)"SETENV"コマンド実行し、変数名を"横"とします。
^C^C_setenv;横;\

次に、四角形の"縦の長さ"を、数値で指定させる為に
2)"SETENV"コマンド実行し、変数名を"縦"とします。
^C^C_setenv;横;\_setenv;縦;\

次に、四角形の開始の位置を指定させる為に
3)"ID"[位置表示]コマンドを実行
^C^C_setenv;横;\_setenv;縦;\_id;\

4)"RECTANG"[四角形作図]コマンドを実行
^C^C_setenv;横;\_setenv;縦;\_id;\_rectang;

5)四角形の最初の1点目を"non;@;"で指定
^C^C_setenv;横;\_setenv;縦;\_id;\_rectang;non;@;



この後は、座標値を指定させて、四角形を作図させるのですが
ここで、"GETENV"[環境変数表示]コマンドを使用します。

"GETENV"は、SETENVコマンドで作成された
新しい変数の数値を表示します。

表示させる書き方は
$(getenv,"新規変数名")
この様になります。

ちなみに"GETVAR"は、既存のシステム変数の値を表示します。
$(getvar,"既存システム変数名")

使用例)$(getvar,dimscal)


この様な文字列を、"DIESEL 文字列関数"と言います。

ただし、いきなりこれを書いても、正しく動作しません。
この"DIESEL 文字列関数"を、表示させたり計算させたりするには
決まり事があります。

それは、文字列関数の計算開始部分に $M= を使います。

書き方は
$M=$(getenv,"新規変数名")
この様になります。


では、"横と縦の数値"から座標を指定しましょう。

5)座標を指定
^C^C_setenv;横;\_setenv;縦;\_id;\_rectang;non;@;non;$M=$(getenv,横),$(getenv,縦);


この様に、"SETENV"と"GETENV"を使用すると
自由に数値を変更できるマクロが作成出来ます。


non;$M=@$(getenv,横),$(getenv,縦);

とすれば
直前の指定点からの座標指定となります。


最初は分かり辛いかも知れませんが
この"SETENVとGETENV"の使い方は覚えておきましょう。


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