こんにちは。
こころの翻訳デザイナーの菱田知子です。

 

「こころのブレーキ」シリーズ、最終回です。

ここまで5つのブレーキを、一緒に見てきました。

 

迷惑かけちゃいけないブレーキ。
断れないブレーキ。
完璧じゃないと動けないブレーキ。
受け取れないブレーキ。
わがままだと思われたくないブレーキ。

 

どれかひとつでも、
「あ、これ私かも」
と感じるものはありましたか?

もし少しでも心に引っかかるものがあったなら、
それはもう、あなたが自分の心の動きに
気づき始めている証拠かもしれません。

ブレーキは「外す」より「ゆるめる」

このシリーズを通じて、
私はずっと「外していこう」ではなく、
「ゆるめていこう」という言葉を使ってきました。

それには理由があります。

ブレーキは、あなたを苦しめるために
生まれたものではないからです。

誰かを傷つけたくなかった。
迷惑をかけたくなかった。
嫌われたくなかった。
ちゃんとしなきゃと思っていた。
誰かの期待に応えたかった。

やさしくて、まじめで、
人を大切にしてきたあなたの中で、
そのブレーキは少しずつ育ってきたのだと思います。

だから、いきなり外そうとしなくていい。

「もうこんな自分はダメだ」
「早く変わらなきゃ」
と責めなくていい。

まずは、そっとゆるめることから始めていいんです。

でも、ゆるめる前に大切なことがある

ブレーキをゆるめるために、
まず必要なことがあります。

それは、「気づく」こと。

どれだけ「変わりたい」と思っていても、
自分がブレーキを踏んでいることに気づかなければ、
ゆるめることはできません。

では、どうやって気づくのか。

答えは、とてもシンプルです。

モヤモヤした瞬間に、
「あ、ブレーキかも」
と立ち止まること。

それだけで、少しずつ変わっていきます。

「モヤモヤ」は、気づきのサイン

このシリーズの最初に、
こんなお話をしました。

日常の中でふと感じるモヤモヤ。

それは、あなたの中の何かが
「気づいて」
と言っているサインかもしれない、と。

 

断れなくて、モヤモヤした。
受け取れなくて、モヤモヤした。
動けなくて、モヤモヤした。
本当は嫌なのに笑ってしまって、モヤモヤした。
わがままだと思われるのが怖くて、モヤモヤした。

 

そのモヤモヤの奥に、
こころのブレーキが隠れていることがあります。

だから、次にモヤモヤを感じたとき、
こう思ってみてください。

「あ、今ブレーキを踏んでいるかもしれない」

それだけでいい。

責めなくていい。
すぐに変えようとしなくていい。
正解を出そうとしなくていい。

ただ、気づくだけでいいんです。

 

気づくことは、
自分を変えるための第一歩ではなく、
自分を責めるのをやめるための第一歩です。

気づいたら、3つのステップで

ブレーキに気づいたら、
この3つを順番に試してみてください。

 

ステップ1|どのブレーキか、名前をつける

 

まずは、今のモヤモヤに名前をつけてみます。

「今、断れないブレーキを踏んでいる」
「今、完璧じゃないと動けないブレーキかもしれない」
「今、わがままだと思われたくないブレーキが出ている」

名前がわかると、
モヤモヤの正体が少し見えてきます。

正体がわかると、
心は少し落ち着きます。

「私が弱いから」
「私がダメだから」
ではなく、
「ブレーキが働いていたんだ」
と思えるようになるからです。

ステップ2|ブレーキの奥にある気持ちを聞く

次に、ブレーキの奥にある気持ちを
そっと聞いてみます。

「なぜ、このブレーキを踏んでいるんだろう?」

嫌われたくなかったから。
迷惑をかけたくなかったから。
傷つきたくなかったから。
ちゃんとしている人だと思われたかったから。
期待に応えられない自分が怖かったから。

その奥にある気持ちを、
否定しなくていい。

「そんなふうに思っちゃダメ」
と押し込めなくていい。

まずは、
「そう思っていたんだね」
と受け取ってあげる。

それだけでも、
こころのブレーキは少しゆるみます。

ステップ3|「今の私に、何が必要?」と聞く

最後に、今の自分に問いかけてみます。

「今の私は、本当はどうしたい?」
「少しでも自分を大切にできることは何?」
「今の私に、何が必要?」

大きな答えじゃなくていいです。

すぐに行動できなくてもいい。
誰かに伝えられなくてもいい。
現実をすぐに変えられなくてもいい。

まずは、自分の中にある小さな声を
言葉にしてみる。

その小さな声を見つけることが、
あなたの中にある「こころの翻訳」です。

ブレーキに気づくたびに、あなたは自分に近づいていく

ブレーキに気づいたとき、
どうか自分を責めないでください。

ブレーキを踏んでいた自分は、
ずっとがんばってきた自分です。

人を大切にしようとしてきた自分。
ちゃんとやろうとしてきた自分。
傷つかないように、自分を守ってきた自分。

その自分を、
責めなくていいんです。

気づけたということは、
「変わりたい」という本音が、
ちゃんと聞こえてきた証拠です。

いきなり全部変わらなくていい。
完璧にゆるめなくていい。
また同じブレーキを踏んでしまってもいい。

そのたびに、
「あ、また出てきたね」
と気づけばいい。

ひとつ気づくたびに、
あなたは少しずつ、自分に近づいています。

最後に

このシリーズを読んでくださったあなたへ。

モヤモヤを感じながらも、
自分の心と向き合おうとしているあなたは、
すでに「気づく」という一歩を踏み出しています。

その一歩は、
決して小さなものではありません。

自分を責めるのではなく、
自分の心の声を聞いてみること。

「私は本当は、どうしたかった?」
「今の私に、何が必要?」
「今日は何を選びたい?」

そうやって、
心の奥にある声を少しずつ言葉にしていくこと。

それが、こころの声を翻訳する
最初の扉です。

これからも、
あなたのペースで、やさしく、ゆっくりと。

完璧じゃなくていい。
すぐに変われなくていい。
またブレーキを踏んでもいい。

そのたびに、
少しずつ気づいて、
少しずつゆるめていけばいい。

今日も、自分で選んでいい。

そのことを、
どうか忘れないでいてください🌿