タイトル:宝島

著者:ロバート・L・スティーヴンソン

訳者:鈴木恵

発行:新潮文庫

発行日:2016年(平成28年)8月1日

 

 

 

 

今回紹介する『宝島』は、1883年にロバート・L・スティーヴンソンが書き上げた小説だ。

長年愛され、幾人もの訳者が携わり、『海賊』や『冒険』物語の土台を築き上げた作品と言っても過言ではないだろう。

まさに『王道』。不朽の冒険譚である。

 

 

 

 

 

買うのを迷っているきみたちへ

 

船乗りの歌う船乗りの物語や

 嵐に冒険、暑さに寒さ

スクーナー、島々、置き去りの刑

 海賊たちの埋めた財宝

そういう古い冒険譚を

 まさしく昔のように語った本を

いまの利発な少年たちが

 かつての私と同じように楽しんでくれるのならば

 

 

 

 

 

主人公ジム・ホーキンズは、死んだ海賊から『宝島』の地図を手に入れる。

かつて、海賊たちからも怖れられた大海賊フリントの、財宝を書き示した宝の地図。

 

少年ジムは、医者のリヴジー先生や地元郷士(騎士の志願者)のトリローニさんの力を借り、

大海原へと漕ぎ出した。

(というか、一番お宝を手に入れたがっていたのは大人たちに見えたから、ジムは体裁の為に地図の発見者として一応連れていくか・・・みたいに感じたが)

 


 

 

 

「十と五人が 死人の箱に―――

 よお、ほの、ほ でラム一本!

残りは酒と 悪魔にやられ――― 

 よお、ほの、ほ でラム一本!」

 

 

頬に刀傷のある海賊、盲目の海賊、一本足の海賊

裏切り、闘い、心理戦、勇敢で、時に無謀な行動。

そして、意味深な謎めく船乗りの―――否、海賊の歌。

冒険に必要な要素をふんだんに盛り込んでいる。

 

 

P251

そこで不意に、私は事態を悟った。

考えている時間はほとんどなかった―――行動を起こしておのれを救う時間は。(省略)

私はすっと立ちあがり、コラクルを海中へ踏みこんで跳びあがった。

 

 

 

 

本当に不朽の名作だと思う。

最初にこの物語と出会ったのは、こども世界名作童話を読み漁っていた頃だから、まだ小学2年生くらいだったかな。

私が小学3年か4年の時に書いた一番最初の自作小説は、完全に本作に影響を受けていた。

タイトルをそのまま『宝島』としていたからね・・・

もうデータはないが、今読み返すと、さぞや拙く恥ずかしい物語だろう・・・

 

 

是非、今の少年少女たちにも読んでほしいし、

夢や憧れ、そういうものを忘れがちな大人たちにも、読み返してほしい。

 

補足にはなるのだが、本書を「読むぞ!!」と心に決めた人は、下記のサイトなどで船の主だった部位の名称を確認してから臨んでほしい。

物語を十分に楽しむには、前準備というか、知識は必要である。

【船の各部名称】船体 - あれ?誰だっけ? - atwiki(アットウィキ)

 

 

 

心躍る冒険を感じさせてくれる写真は下記からお借りしました!

悪天候に座礁した帆船 - No: 3944375|写真素材なら「写真AC」無料(フリー)ダウンロードOK (photo-ac.com)

海賊船とか豪華客船とか、存在そのものにロマンがあるよね!!

いつか豪華客船で世界一周旅行とかやってみたいわ~~