この当日、この時間に、僕もこの情報をアルマ代表から得ていましたが
残念ながらこの日、僕は現場に行くことが叶わず、代表が電話で発見者(相談者)との対応にあたってくださいました。
ありがとうございました。
この件で、改めて痛感するのは
「子犬が産まれて困ったら
けいせつ基金にまず相談」
を、急いで浸透させないといけないということです。
箱に入っていたということは、人が関与しています。
野良犬が産んだ子を、わざわざ箱に入れたという可能性もゼロとは言えないものの
状況的には、飼い犬が産んだ子を捨てたと考えるのが自然でしょう。
子犬が産まれて困った時点で、けいせつ基金に連絡をくれていれば
こんな乳飲み状態で母親から引き剥がしません。
しかるべき期間は母親の元で、子犬にとって必要な健康と教育と愛情を受け
歯が生えてきて、母犬が子犬にお乳を吸われるのを嫌がり始める頃に、子犬を保護する。
(だから授乳のお世話が不要であり、保護する側にとっても、この点は好都合なのです。またこの時期であれば、捕獲にも難しさがありません。)
母犬は、けいせつ基金が責任を持って、不妊手術までをフォローする。
これができれば、今回を最後に、少なくともここの蛇口は確実に閉まるはずでした。
今回の事件は
・母犬の手術ができていないから、また繰り返す恐れがある。
・子犬の命も楽観できなかった。
・運良く生き延びた場合は、鉾田の新しい野良犬となる可能性が高かった。
…と、全くいいことがありません。
かつてのような
保健所やセンターに依頼すれば、原則、引き取ってくれる
…という時代ではなくなっていることを、ここ数年で市民の多くも学んでしまっていますから
今は逆に、センターに引き取りを依頼して断られる人なんて、むしろ少なくなっているんじゃないですか?
依頼する前に、そんなことしてもムダだと知っていますから。
こうなると、4つのコースしかありません。
① 殺す
この田舎でもさすがに少なくなりましたが、土に埋めたり、川に流したり、ということが本当にあります。
② 捨てる
もう「殺す」と同じ意味ですが、その後に待ち受ける、あらゆる不幸を思えば、①よりも罪深いとすら思います。
③譲渡する
引き取りを断る際に、行政の窓口でも
「里親さんを探してください」
と指導することと思いますが
これは、一見正しいようで、実は僕
これがあまり良くないのではないか?と疑っているんです。
一般の人たちが「誰かもらってください」的な方法で貰い手を探すと、ほぼ高確率で不妊手術が施されず、ほぼ高確率で外飼いです。
不妊化されてない犬が、外で飼われる。
もしその地域に、一頭でも野良犬か、放し飼いの犬がいたとしたら…
せっかく飼い主がいる、係留された飼い犬だとしても
結果的には、野良犬が一匹増えたのと同じような繁殖リスクが発生します。
つまり雑な譲渡は、むしろ、リスクを拡散させてしまっている恐れがあると思うのです。
① 捨てる
② 殺す
③ 譲渡する
①も②もできるほど悪魔になれない
でも③も上手くいかずに失敗した
となれば、最後の4つ目は
④ 多頭飼育崩壊
のスタートラインに立つことになります。
(③は上手くいったらいったで、雑な譲渡をすると、また別の問題が発生します)
僕は、確信しました。
今やらなければないのはこれです。
子犬が産まれて困っている人の情報を
必死で集める必要があります。
そうしなければ
「さあ、①②③④のどれを選びますか?」
ということになります。
どれを選んでも不幸しかないのは明白です。
なのに今の現実の状況は、まさに
「どのタイプの不幸を選びますか?」
になってしまっているのです。