多頭飼育崩壊を未然に防ぐ(行190520) | けいせつ基金 〜空の下でハミング♫〜

けいせつ基金 〜空の下でハミング♫〜

茨城県を犬殺処分ワーストから脱却させるために立ち上げた基金です

昨日の昼過ぎ
「近所に猫を殖やしてしまっている人がいる」
との、相談の電話がありました。

ある動物病院さんに相談したところ、けいせつ基金を紹介してくださったそうです。(最近、このようなケースが本当に増えています)

行方市。
飼い主(男性)は、相談者さん(女性)のご近所。

飼い主は賃貸住宅に住んでいて、相談者さんは大家さんから、その賃貸住宅の管理を任されているそう。

ご近所からの苦情も出始めており、その管理責任も感じて、けいせつ基金に相談してくださったようです。

しかし、そうなると別に飼い主がいますので、飼い主の同意がなければ手術できません。

おそらく費用の問題もあり、なかなか話がしにくいこともあるのでしょう。

「それでは僕が話しましょうか?ちょうど今なら、そちらに伺うことができます。飼い主さんはおられますか?」

…というわけで行ってきました。


多頭飼育崩壊か?…と心配しましたが、行ってみると、1匹の母猫と4匹の子猫。合計5匹。

聞いてたのと違うな…

あ、
スクーターのシートに子猫が…




この子猫2匹以外の、母猫と他の2匹の子猫は、この時は留守してました。

飼い主さん、
今、多頭飼育崩壊が大変な問題になっています。テレビでも目にすることが多くなりましたね。

こちらは幸い、崩壊に至る前に相談してくださったので、なんとか事なきを得ましたが、崩壊に至るのに時間はかかりません。

(ここで、多頭飼育崩壊の写真を見てもらう)

今回、1匹の母猫から4匹生まれ、5匹になりました。
5匹の次は10匹ではありませんよ。
5匹の次は25匹、その次は125匹…というように殖えていくんです。

ここまで話したところで、無口な飼い主さんが口を開きました。

「うちも十何匹にもなったことがある。どうすることもできなくなって………」

あとに続いた言葉は、田舎に昔から続いてきたような話でした。

ここが、1匹の母猫と4匹の子猫で済んでいたのは、そのためだったのです。

ちょっと脱線しますが

多頭飼育崩壊に至ってしまう飼い主とは、このようなことができない飼い主なんですね。

多頭飼育崩壊は、(言うまでもありませんが)全く褒められたものではありません。

しかし、こうも言えます。
生まれるたびに「自己流処分」をしてしまう飼い主なら、多頭飼育崩壊は起こり得ないんです。

多頭飼育崩壊を起こしてしまう飼い主は、そういう残酷なことができない飼い主です。

これは考えさせられる問題です。

どちらがマシか?…という話ではありません。
どちらも良くありませんよ、もちろん。

ただ一つ言えることは

相談できる窓口が必要だ
ということです。

近所からはよく思われてない
市役所に言ったら叱責される
そもそもお金もない…

言いにくいことだから
人目につかないところで
多頭飼育崩壊は確実に
そして急激に成長します。

人目につかないように成長するので、僕らも気づくことが難しくなっています。

室内飼育が進んだことも、皮肉なことに、ある意味では発見が遅れる一因にもなっています。(室内飼育であるべきで、室内飼育が悪いと言っているのではありません)

問題が表面化した時には、もう手のつけられない状態になっています。

けいせつ基金には
何でも話してください

けいせつ基金は、話してくれた飼い主さんに、怒ったり罵声を浴びせたりしません。

もちろん飼い主さんには、自ら引き起こした多頭飼育崩壊というものがどういうことかを、しっかりと知ってもらう必要があります。

そして、たくさんの人のお世話にならなければ、決して解決することはなかったということを、忘れないようにしてもらわないといけません。

費用については相談に乗りますので、安心して話してほしいのですが、飼い主の責任として、できる限りの負担もしていただきます。

しかし、相談してくれさえすれば、必ず悲劇の歯車の動きを止め、これまでとは逆方向に歯車が回り出すようにはできます。

1日も早く相談してください。
一緒に解決策を考えましょう。

この黒い猫は、オス猫のようです。

手術を勧めましたが、飼い主がいるかどうか断定できないとのこと。

今回は、母猫と、6月13日になれば生後3ヶ月を超える4匹の子猫、合計5匹の手術をする話になりました。

費用については、大家さんも負担してくれるそうで、あとは相談者さんと飼い主さんとで話し合うようです。

けいせつ基金からの助成金は、無しですみそうな話になってます。

「いながき動物病院鹿嶋分院で手術させてもらえるだけでも、感謝です」
と相談者さんは言ってくださいました。

いながき動物病院鹿嶋分院は
「飼い主がいない野良猫」を対象としていますが

「崩壊した」もしくは「崩壊の恐れのある多頭飼育」の場合は、「飼い猫」も例外的に手術の対象にしています。



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けいせつ基金は、多頭崩壊を未然に防ぐため、不妊手術を推進しています。
ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

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振込金額は3,000円でお願いいたします。

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