球児の夏 | すねーくおるふぇのくの あくまでおっさんの独り言

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80年代をこよなく愛するオッサンの独り言。新しい話題にはついていけません。

 

夏という季節は

高校球児たちのためにある季節

他の部の3年生たちが

夏本番を迎える前に引退をしていく中

野球部は7~8月が本番

進学校の3年生であっても

ここを目指して汗を流す

悔いを残さぬよう

青春の1頁を美しく彩るために

 

 

と、詩人を気取って書くと気持ち悪いのだが、

でも、こんなおっさんも虜にしてしまうのが高校野球。

 

 

本日我が母校 盛岡三高が二戦目を迎えた。

勝てばベスト8。

 

相手は

 

一関学院

 

 

 

昨年の春の大会、

この一関学院に準決勝でタイブレークの末惜しくも敗れた因縁の相手。

 

 

その春の大会から実質エースとしてチームを引っ張っていたF君。

当時まだ2年生。

少し前まで1年生だったということを考えると凄い大抜擢。

3年生中心のチームの中で、

また対戦校も当然3年生中心であるが、

全く気後れすることなく立ち向かい、

東北大会でも堂々のベスト4。

 

そんなF君に心底惚れこんでしまい、

休日に当たった試合は必ず球場まで足を運んできた。

 

そして昨年のチームは、

打撃でも守備・走塁でも、

見ていてワクワクするチームだった。

 

 

夏には更に成長し決勝へ進出。

相手は花巻東。

言うまでもない、

菊池雄星、大谷翔平、佐々木麟太郎を生み落とした強豪。

 

 

どんなにピンチに陥っても、

落ち着いた投球で大量点を与えず、

味方の攻撃を待ち、耐え忍んできていたF君。

 

しかし、この決勝戦は少し違った。

母校の34年ぶりの、公立校として29年ぶりの甲子園が掛かった試合。

流石に彼も緊張したらしい。

 

0-10

 

悔しい結果となってしまった。

 

 

しかし当時2年生のF君。

次の年、つまりこの2024年が集大成であった。

 

 

 

少し昨年と違うのは、

飛ばないバットになったということ。

そして、チームのバッティングも昨年ほどの迫力はなかった。

昨年は確か8番辺りを打っていたF君が、

今年は4番。

正に投打でチームを引っ張る、

二刀流としてチームの顔になっていた。

 

迫力が無いのは打撃だけでなく守備・走塁も。

春の大会も観戦した時に感じていた。

昨年のチームとどうしても比較してしまうから。

物足りなさは感じていた。

 

 

 

ただ、高校野球というのは、

ちょっとしたことで流れが大きく変わる事がある。

日々成長期の彼らは、

いつどこで覚醒するか分からない。

だから面白いのだ。

 

 

 

 

前置きが凄く長くなってしまいました。

本日の会場は「花巻球場」。

というのは、

そう、花巻東のすぐそばにある球場なのです。

 

球場前の駐車場は既に満車の為、

少し離れた駐車場に停めるのですが、

これが近い様で結構遠いのです。

20分は歩いたと思う。

そしてその途中にあるのが花巻東。

野球部が練習するグラウンドもあるのですが、

そのそばにこんなものがあります。

 

 

 

 

 

菊池雄星、大谷翔平のモニュメント。

2021年 2人共オールスターに選出された時にサインしたユニフォーム。

2023年 2人共シーズン2桁勝利を挙げた記念のプレート。

 

 

にっくき仇のチームのものですが、

広く岩手県の宝ということで、

写真に収めずにはいられませんでした。

 

 

 

 

そして試合開始ですが、

なんとF君は先発ではありません。

一関学院というと、

ここ近年の甲子園出場校で見ると、

花巻東、盛岡大付属に続く名門です。

当然第一の試練となる訳ですから、

始めから先発でいくものと思っていたので意外でした。

 

ただし、彼も昨年から投げているので、

相手チームにかなり研究されているという話もあり、

また、彼が通用しなければ他に抑えられるピッチャーはいないので、

最初は温存して、目先を変えて・・・

というような作戦だったのでしょうか?

 

 

先発はもう1人のF君でした。

1番打者を三振に切ってとります。

 

しかし2、3番にヒットを許し、

さらに三塁打を打たれ、

いきなり2失点してしまいます。

 

ここで結局エースのF君に交代。

いきなりの交代で暴投もありさらに1点を献上。

 

2回はなんとか0に抑えますが、

3回には連打もありさらに3点を与えてしまいました。

 

その後雨が降りだします。

そのせいかこちらのバッターがデッドボールを受け、

その選手がかなり痛がっており治療へ。

治療の為試合中断でしたが、

その間にさらに雨も激しくなりしばらくの中断。

 

 

こういう時って、いいインターバルになって流れが変わる事もあるんですよね。

それを期待して再開を待ちます。

 

 

ノーアウト1塁で試合再開。

ところが、

ここで走塁ミスがありランナーを進められず。

 

 

 

今日は雨のせいもあっただろうけど、

なかなか思う様なプレーが出来ていなかったのだろう。

満塁の好機も活かせず、

スコアボードに0が並ぶ。

 

相手はその後もさらに3点を追加し0-9に。

 

7回裏

ここもあっさりと抑えられ、

 

無念の7回コールド負け。

 

 

 

 

 

もう親の心境である。

勝手に彼らの、特にF君の親の気持ちになって、

目頭が熱くなるのを必死で堪えた。

 

 

でも彼らは最後まで声を出して、

決して暗くならず、

F君も7回表の最後の2人を見事三振に仕留め、

高校生活最後の夏を終えた。

 

 

 

昨年の最後とは違う、

とても悔しい気持ちで、

せめて、最後、コンディションの良いグラウンドで試合をさせたかった。

 

でも、これも青春なんだろう。

きっと彼らが大人になってから、

何かしらの糧になることだろう。

悔しい気持ちがあれば人間は成長できるから。

 

 

 

 

 

 

帰り道、

こんな素敵な・・・

 

 

 

 

 

 

 

こんなに大きくて、

切れ目が無くて、

はっきりとした虹を見るのはいつ以来だろう。

何か暗示している様な。

あの虹の向こうに君たちの未来が待っているよって、

くさいかな?

ガラじゃないよね。

でも本当に美しい虹でした。

 

 

 

 

 

君たちに贈りたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「虹」ゆず

 

 

こういう曲めったにね貼らないんだけど、

今日はなんだかこんな気分。

 

 

 

 

若い後輩たち、

 

お疲れ様。

 

そして、

 

ありがとう。