辞書のページをめくりながら…たしかに「ぬめり感」(私はシットリ感と表現したい)
を感じる辞書があったと、思わず家中の辞書を集め感触を確かめてしまいました^^
「本屋大賞2012」1位:『舟を編む』三浦しをん(光文社)を読みました。
とってもおもしろかった~。
3位:『ピエタ』大島真寿美(ポプラ社)を先に買って読み始めていたけど、
なかなか捗らず途中で投げ出したままだったので、気分を変えて『舟を編む』を読み始め
こちらはノンストップで読みました。1位にふさわしい!
読み始めると同時に、不思議な魅力に引き込まれていきました。
一風変わったマジメさんがいい!
新しい辞書『大渡海』を編纂するベテラン編集者荒木さんの
「辞書は言葉の海を渡る舟だ」
「ひとは辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かび上がる小さな光を集める。
もっとふさわしい言葉で、正確に思いをだれかに届けるために。
もし辞書がなかったら俺たちは茫漠とした大海原をまえにたたずむほかないだろう。」
の言葉が印象的。
そして日本語研究に人生を捧げる老学者松本先生の「海を渡るにふさわしい舟を編む」
そして日本語研究に人生を捧げる老学者松本先生の「海を渡るにふさわしい舟を編む」
の言葉に、辞書編纂を通して、無数の言葉への愛の深さを感じたのでした。
後半でマジメさんの配偶者であり、板前さんである香具矢の台詞で
「…馬締が言うには、記憶とは言葉なのだそうです。
香りや味や音をきっかけに、古い記憶が呼び起こされることがありますが、
それはすなわち、曖昧なまま眠っていたものを言語化するということです。」とありますが、
これは料理に限らず、すべての思いに通じる言葉ですね。
十五年にも及ぶ辞書『大渡海』の編纂に携わった人々の
言葉への愛情がひとへの愛にも繋がり、個性豊かな人々の人生も繋がっていく。
ニヤニヤと口角が上がったようなカンジで読みすすめていたのに、
最後にはウルウルしてしまう優しさ溢れる小説でした。
オススメです!
