裸足?厚底?その前に、靴を勉強したことはありますか?

 

皆さんこんにちは。

突然ですが質問です。

 

皆さんはクライアントから、

 

「先生、この靴ってどうなんですか?」

 

と聞かれた時、自信を持って答えられるでしょうか?

 

最近では、

 

・素足感覚シューズ
・ゼロドロップシューズ
・厚底シューズ
・カーボンプレートシューズ
・スリッポンタイプ

 

など、様々な靴が話題になっています。

SNSを見れば、

 

「厚底は身体に悪い」

 

という発信もあれば、

 

「人間本来の機能を取り戻すには素足感覚シューズだ」

 

という発信もあります。

 

And so on...

そして残念ながら、こうした情報を十分に検証しないままクライアントへ勧めてしまう専門家も少なくありません。

 

しかし私は以前から違和感を感じていました。

それは、

 

「そもそも靴の基本構造や役割を理解している専門家がどれだけいるのだろう?」

 

という疑問です。

 

実際、歩行分析や姿勢評価、運動指導を行っている専門家であっても、

 

・ヒールカウンターの役割
・シャンクの役割
・ミッドソールの役割
・靴紐による固定機能

 

などを体系的に学んだ経験のある方は決して多くありません。

 

にもかかわらず、

「この靴は良い」

「この靴は悪い」

という結論だけが独り歩きしている。

 

私はこれは非常に危険な状態だと思っています。

 

正常を知らなければ異常は分からない

 

私の徒手療法の師匠である著名な整体師の先生は、

 

「正常を知らないと異常は分からない」

とよく話されていました。

これは歩行や靴にもそのまま当てはまります。

 

例えば、

・猫背は悪い
・反り腰は悪い
・O脚は悪い

という情報は世の中に溢れています。

 

しかし、

 

「猫背の基準とは?正常な姿勢とは?」

「反り腰の基準とは?正常な腰椎の角度とは?」

「O脚の評価基準とは?正しい脚のアライメントとは?」

 

まで説明されている情報は意外なほど少ないのです。

 

基準を知らなければ評価はできません。

And so on...そして評価できなければ、当然ながら適切な指導もできません。

 

エビデンスは地図である

 

私はよく、

「エビデンスは地図」

という話をします。

 

地図だけでは目的地には着きません。

しかし地図がなければ、どこへ向かえば良いかも分かりません。

 

歩行も靴も同じです。

個人差があるから基準は不要なのではなく、

個人差があるからこそ、まず基準を知る必要がある。

 

その上で目の前のクライアントに合わせて調整していく。

それが本来の専門職の姿だと思っています。

 

学びたくても学べない人は少なくない

 

正直に言えば、私は時々、

「もう少し勉強した方が良いのではないか?」

と思ってしまうことがあります。

 

歩行や靴についてほとんど知識がないにもかかわらず、SNSで見かけた情報をそのままクライアントへ伝えてしまう。

 

そうした場面を見ると、専門職としての責任感や探究心について考えさせられることもあります。

 

しかし一方で、最近は別の見方もするようになりました。

 

それは、多くの治療家やトレーナーが、

・時間
・お金
・住んでいる地域
・家庭環境
・勤務先の制約

など、様々な制限の中で仕事をしているということです。

 

私自身は幸運でした。

もちろん、自分で決断し、自分で選択してきた結果でもあります。

 

しかし同時に、

セミナーを主催する機会に恵まれ、

多くの優れた講師の先生方と出会い、

収益を上げながら学び続けることができたのも事実です。

 

もし私が同じ環境を持てなかったら、今ほど歩行や足部、運動学習やバイオメカニクスについて学べていたかどうかは分かりません。

 

だからこそ私は、

「勉強していない専門家を批判すること」

 

よりも、

「学べる環境を増やすこと」

の方が大切ではないかと思うようになりました。

 

TC研究会ライブラリーを低価格で提供している理由も、実はそこにあります。

 

TC研究会ライブラリーの詳細ページ https://www.okugawaseitai.com/tc-library-info

 

これは最近思いついた話ではなく、サービスを立ち上げた当初から一貫している考え方です。

私自身が多くの先生方から学ばせていただいた。

その感謝の気持ちと恩返しとして、

時間や場所、費用の制約がある方でも学べる環境を残したい。

 

そんな思いで続けています。

 

今回の動画について

 

そこで今回は、

フットケア専門サロンLaPorte https://la-porte.me/

代表、井出淳子先生にご協力いただき靴の構造、機能の基礎知識を学べる動画を撮影しました。

 

動画イメージ

 

井出先生は長年にわたり足部ケア、フットケア、インソール作製に携わり、多くの足部トラブルや歩行問題と向き合ってこられた先生です。

 

私自身もインソール作製を依頼する際には井出先生のお力をお借りしています。

 

動画のテーマは、

 

「どの靴が正しいか」

 

ではありません。

 

「自分で考えるための基準を知ること」

 

です。

 

動画では、

・靴は何のために存在するのか
・ヒールカウンターとは何か
・ソールの役割とは何か
・靴紐はなぜ必要なのか
・ゼロドロップや厚底はどう考えるべきか

といった内容を、流行や好みではなく、構造と機能の観点から解説していただいています。

 

第1部・第2部は無料公開

 

今回の動画は全3部構成です。

第1部・第2部は無料公開。

And so on...そして第3部では、

より実践的な内容として、

 

「子供と大人の靴の違いと共通点」
「流行りの靴についての考察」

 

について掘り下げていきます。

 

なお、TC研究会動画ライブラリー会員の皆様は第3部も追加料金なしでご視聴いただけます。

 

情報に振り回される専門家になるか、基準を持つ専門家になるか

 

SNS時代は便利になりました。

一方で、

「誰が言ったか」

だけが注目され、

「何を言っているか」

が軽視される時代にもなりました。

 

しかし専門家である以上、

流行を追うだけではなく、

 

評価し、

検証し、

クライアントにとって本当に必要かどうかを判断する責任があります。

 

そのためにはまず、

靴についての基準を知ること。

 

今回の動画が、その第一歩になれば幸いです。

動画は現在編集中ですが、編集完了、公開次第に改めてご連絡させて頂きます。

 

セミナー風景1 セミナー風景2

 

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皆さま
こんにちは。
トータルコンディショニング研究会代表の奥川です。

今回は、NSCA資格更新にも関わる
「NSCA CEU対象セミナー」のご案内です。

講師は、東京大学大学院で代謝に関する研究をされ、現在はパーソナルトレーナーとしてはもちろん、企業向けの健康経営支援を目的として設立された法人「合同会社PROTEIOS」代表としても幅広く活動されている藤田英継先生です。

今回ご案内する2つのセミナー

① 3大栄養素の基本のきセミナー

3大栄養素の基本のきセミナー

2023年にトータルコンディショニング研究会主催で実施された、同タイトルセミナーの記録動画を視聴する録画配信Webセミナーです。

糖質・脂質・たんぱく質について、トレーナーや運動指導者が押さえておくべき栄養学・生理学の基礎を、科学的根拠に基づいて整理する内容となっています。

NSCA CEU:0.6(カテゴリーA)

3大栄養素セミナーの詳細・申込み

② 痩せない原因はクライアントではない

〜トレーナーが見落とす代謝と栄養の盲点〜

痩せない原因はクライアントではない

ダイエット指導で結果が出ない理由を、代謝・栄養・筋生理学の観点から整理し、再現性のある指導につなげるライブWebセミナーです。

NSCA CEU:0.2(カテゴリーA)

代謝・ダイエット指導セミナーの詳細・申込み

TC研究会会員特典・受講料割引

無料メルマガ会員の方は、各セミナー参加費が500円OFFとなります。

また、以下に該当する方は1,000円OFFとなります。

  • 2023年開催「3大栄養素の基本のき」セミナー受講生
  • TC研究会 有料動画ライブラリー会員

さらに、7月5日・7月12日の両セミナーを同時にお申込みいただく場合も、合計金額より1,000円OFFとなります。

お申込み締め切り

各セミナーともに、以下のいずれかで受付終了となります。

  • 定員20名に達した時点
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NSCA資格更新年ということもあり、CEU取得を検討されている方には特におすすめの内容です。

栄養の基礎を整理した上で、代謝とダイエット指導への応用まで学ぶことで、単なる知識ではなく、「現場で使える理解」につながる内容になると思います。

ご興味のある方は、ぜひ詳細ページをご確認ください。

3大栄養素の基本のきセミナー

痩せない原因はクライアントではない


今回のお知らせは以上です。

トータルコンディショニング研究会は

教える・教わるではなく、育て合う学びをもう一度。
売られる学びではなく、交わす学びを。

をキーコンセプトに活動していきます。

引き続き、ご支援ご協力の程をよろしくお願いいたします。

トータルコンディショニング研究会

私の徒手療法の先生は、よくこんなことを言っていました。

「施術家は、限界を感じると神仏にすがる」

これは、かなり本質を突いた言葉だと思っています。

そして最近は、

神仏だけでなく疑似科学にすがる人も増えました。

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■ 仏教用語は「便利な飾り」になっていないか

徒手療法の世界では、

般若心経や阿頼耶識といった仏教用語を持ち出す人は少なくありません。

ただ、ここは一度、冷静に整理しておきたいところです。

実は

般若心経や阿頼耶識は、釈迦本人が説いた教えではありません。

これらは大乗仏教で後世に体系化された思想であり、

仏教学の世界では常識とされています。

参考

般若心経(Prajnaparamita)の成立

https://en.wikipedia.org/wiki/Prajnaparamita

阿頼耶識(唯識思想)

https://en.wikipedia.org/wiki/%C4%80laya-vij%C3%B1%C4%81na

仏教アカデミアの人間で

「般若心経や阿頼耶識を釈迦の直説だ」と考える人は、まずいません。

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■ 「色即是空」の解釈にもズレがある

有名な

「色即是空 空即是色」

このフレーズも、

釈迦の時代の文脈そのままではありません。

釈迦の時代、パーリ語での「色」は

**物質(フォーム)**を指します。

その文脈で直訳すると

「物質は空であり、空は物質である」

となり、かなり無理が出ます。

後世の大乗仏教は、

これを「現象一般」と拡大解釈しました。

哲学としては面白いですが、

それをそのまま身体論や施術理論に持ち込むには注意が必要です。

参考

五蘊(色・受・想・行・識)

https://en.wikipedia.org/wiki/Skandha

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■ 今度は量子力学が持ち出されるようになった

最近では、

量子力学を徒手療法に結びつける人も増えました。

素粒子の

「重ね合わせ」

「観測で状態が変わる」

といった話を、

・エネルギー療法

・遠隔操作

・意識が身体を変える根拠

として語るケースも見られます。

ですが、ここにも大きな飛躍があります。

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■ 重ね合わせは現実世界ではすぐ壊れる

量子の重ね合わせ状態は、極めて不安定です。

熱、振動、電磁ノイズなどがあると、

量子的な状態はすぐに崩壊します。

これを

デコヒーレンス(量子干渉の消失)

と呼びます。

参考

量子デコヒーレンス

https://en.wikipedia.org/wiki/Quantum_decoherence

だからこそ、

量子コンピューターは

・ほぼ絶対零度まで冷却

・外部環境を徹底的に遮断

という、非日常的な環境を作って

ようやく量子状態を扱っています。

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■ それを「人間の意識」で操れるなら

もし本当に、

人間の意識やエネルギーで

量子の重ね合わせを意図的にコントロールできるなら──

それは徒手療法に使うより先に、

物理学者と一緒に研究した方がいい。

ノーベル賞どころではない、

科学史を書き換える大発見だからです。

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■ 阿頼耶識と量子力学をくっつける危うさ

興味深いのは、

阿頼耶識と量子力学を無理に結びつけて語る施術家が

少なくないことです。

自分では検証できない

理解も十分ではない分野を、

専門家でもない人が語り、

それを信じてしまう人がいる。

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■ 人は「超越した力」を欲してしまう

理由は色々あるでしょう。

ただ、人は誰しも

「自分は特別かもしれない」

「何か超えた力に触れているかもしれない」

そう思いたくなる弱さを持っています。

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■ 私たちは一般の人の模範でもある

でも、私たちは

一般の人たちの健康づくりの

模範になる立場でもあります。

正しい・正しくないの前に、

「それが社会に広まったら、どうなるのか?」

一度、立ち止まって考えてみてもいいのではないでしょうか。

私は、そう思っています。