クライアントに本当に必要な答えを届けるために

SNSを開けば、

「糖質は太る」

「タンパク質を摂ろう」

「酵素ドリンクが効果的」

そんな情報が毎日のように流れてきます。

 

実際、クライアントの方からも、

「オートミールって食べた方がいいですか?」

「やっぱりごはんは抜いた方がいいですか?」

などの質問を受ける機会が以前より増えたように感じます。

 

トレーナーとして、そのような質問に何を根拠に答えるべきなのでしょうか。

 

私自身、以前に藤田先生の三大栄養素セミナーを受講して以来、指導の中で大きく変わったことがあります。

 

それは、食べる事を「何を摂るか」ではなく、「身体の中で何が起きているか」という視点で考えるようになったことです。

 

Andその考え方は栄養学だけでなく、運動指導や学びそのものに対する姿勢にも大きな影響を与えてくれました。



栄養学は手段、生理学はメカニズム

セミナーの中で特に印象に残っている言葉があります。

それは、


「栄養学は手段、生理学はメカニズム」

という考え方です。

 

世の中には様々なダイエット法や健康法があります。

ファスティング、MCTオイル、発酵食品、スーパーフード。

どれも一度は耳にしたことがある言葉ではないでしょうか。

 

しかし、その多くは「何をするか」という手段の話です。
もちろん手段そのものが悪いわけではありません。

問題は、その背景にある身体の仕組みを理解しないまま取り入れてしまうことです。

 

・なぜその方法が効果的なのか。
・どのような人に向いているのか。
・どのような状態の人には向いていないのか。

 

その判断をするためには、生理学的な視点が欠かせません。

 

セミナーを通して、結果や方法論だけを見るのではなく、その背景にある身体の仕組みを理解する重要性を学びました。そしてそれは、その後の私の学び全般に影響を与えました。



現場で変わったこと① 〜糖質を恐れていたアスリート〜

実際に現場でも、その学びが役立った場面が何度もあります。

例えば、あるアスリートは糖質を摂ることに強い抵抗感を持っていました。

 

「糖質は太るから食べないようにしている」

 

そうおっしゃっていました。
聞いてみると、以前に別の方からそのような指導を受けていたとのことでした。

 

もちろん、その考えをすぐに変えることは簡単ではありませんでした。
何度かセッションの中でお話をしても、なかなか考え方は変わりません。

 

しかし、競技特性やエネルギー代謝の仕組み、運動中に身体の中で何が起きているのかを説明していくうちに、少しずつ糖質に対する見方が変わっていきました。

 

糖質が良いか悪いか。
食べるべきか食べないべきか。
そういった二択ではなく、

 

「その人の身体の中でどのように利用されるのか」

 

という視点で考えることの大切さを改めて感じた出来事でした。



少し恥ずかしい話

ここで少し恥ずかしい話をすると、私自身も昔は手段ばかりを追いかけていました。

若い頃の私は、

「筋肥大のためにはタンパク質!」

と本気で信じていました…

 

朝食では卵白を5個食べ、余った黄身は捨てていました。
今思うと卵に申し訳ない話です。

脂質は単なるエネルギー源ではなく、ホルモン合成や様々な代謝反応にも関与しています。

 

しかし当時の私は、「タンパク質を摂る」という手段ばかりを見ていて、

 

・なぜ必要なのか。
・身体の中でどのような反応が起きているのか。

 

という視点が抜けていました。
これは今振り返ると、自分自身も情報に振り回されていた一人だったということだと思います。お恥ずかしい。



現場で変わったこと② 〜EAAより先に見るべきもの〜

別のクライアントから、

「朝にEAAを飲んだ方がいいですか?」

という相談を受けたことがあります。

 

SNSで見た情報が気になったそうです。
以前の私であれば、「良いと思います」で終わる話だったかもしれません。

 

しかし、

  • その方の目標は何か
  • 現在の食事内容はどうか
  • 生活習慣はどうか
  • 何に悩んでいるのか

を確認していくと、その方に本当に必要な答えは別にあることが分かりました。

 

後日、その方から

「やはりプロに聞くものですね。本当に自分にあったアドバイスがもらえた」

と言っていただいたことがあります。

 

生理学を学ぶことが単なる知識の習得ではなく、クライアント理解や信頼関係の構築につながることを実感した出来事でした。



方法論の前に学ぶべきこと

運動指導も栄養指導も、「これをやれば必ずうまくいく」という万能な方法はありません。

なぜなら、目の前のクライアントは一人ひとり違うからです。

 

年齢も違う。
生活習慣も違う。
ストレス状況も違う。
競技レベルも違う。

 

当然、必要なアプローチも変わります。
しかし、身体の仕組みそのものは変わりません。

 

だからこそトレーナーとして、流行の方法論を追いかけるだけではなく、その背景にある生理学を学び続ける必要があるのだと思います。

 

私自身、三大栄養素セミナーを通して、「何をするか」だけでなく、「なぜそうなるのか」を考える視点を得ることができました。

その視点は、クライアントへの説明、指導の組み立て、そして信頼関係の構築において、今でも大きな財産になったと感じています。

 

今回のダイエットセミナーも、単なるダイエット手法を学ぶ場ではないと思います。
身体の中で何が起きているのかを理解し、目の前のクライアントに合わせて判断できる力を磨く機会になるはずです。

 

私自身も非常に楽しみにしています。

 

執筆者経歴

森理沙

森 理沙(もり りさ)

NSCA(全米ナショナルストレングス&コンディショニング協会) 認定パーソナルトレーナー
健康運動指導士
日本コアコンディショニング協会 ベーシックトレーナー
中・高 教諭一種免許状(保健体育)
ダンススポーツ トレーナー
日本体育大学卒業、都内を中心に活動

 
セミナー案内
 

 

  編集後記

 

森先生のコラムにもあったように、
私たちはつい

 

「何を食べるべきか」
「何を飲むべきか」
「どの方法が正しいのか」

 

という手段に目を向けてしまいます。

 

しかし、身体の中で起きている現象を理解していなければ、その判断はいつまでも他人任せになってしまいます。

 

藤田先生の『三大栄養素の基本のき』が評価され続けている理由は、単なる栄養学の知識ではなく、

 

「身体の中で何が起きているのか」

 

を理解するための土台を学べるからです。
Andその土台があるからこそ、


糖質制限 / ファスティング
ケトジェニック / EAA / プロテイン

といった様々な情報を、自分自身で判断できるようになります。

今回の録画配信は2023年開催時にも非常に好評だった内容です。

 

「方法論を追いかける学び」から
「身体を理解する学び」へ。

 

興味のある方は、7月5日のWebセミナーにぜひご参加ください。



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