《ロールアップ不要論と必要論の根拠》

 

ピラティスなどで行われる「ロールアップ、ダウン」

これは「出来た方が良い」という先生と「別に出来なくても良い」という先生がいますね。

 

Zenplaceのホームページには「ロールアップの効果」として「体幹筋を強化して姿勢を整えてくれる」とあります。

 

参考ページ ピラティスのロールアップにはどうな効果があるの?https://www.zenplace.co.jp/column/pilates/2452.html

 

私は某大御所のピラティス指導者のワークショップで「ロールアップは別に出来なくても良い」と言われました。

その大御所先生の仰る理由は「生まれつき脊柱の可動域の狭い人は出来ないから」と言う事です。

 

これはしごく全うな意見でして、特に腰椎部分が可動性が低い人はロールアップ、ダウンが出来ない事が多いですが、腰椎は最近は「スタビリティジョイント」と言って安定性が重要と言われる関節です。

 

腰椎の健康においてはモビリティ(可動性)がつき過ぎる「ハイパーモビリティ」がむしろ問題になる事が多いので、私もロールアップ、ダウンの出来る、出来ないにあまりこだわらない方が良いと思っています。

 

 

 《そもそもロールアップの動きは日常動作に必要なのか?》

 

というか、そんな話以前に私は思うのですがそもそも「ロールアップ」のような動きは、私たちは日常で使う事があるのでしょうか?

ロールアップは背骨の動きの意識作りになどと説明される事もありますが、他にも脊柱の動き作りのエクササイズはあると思います。

 

あえて、ロールアップを行う意味はあるのでしょうか?

それを考える前に人間にとってロールアップのような動きがどういう意味を持つか?考えてみましょう。

 

実はロールアップのような背中を床に押し付けて上体を持ち上げる動きは幼児期の頃には良く行われる動きなのですが

少年でほぼ消失して成人ではほとんどみられる事はありません。

少年期以降では反動を付けて身体を一気に縮まるようにして起き上がります。

これは何故なのでしょうか?

「幼児はインナーマッスルが主体で運動が行われるからでは?」と思ってる方が結構いらっしゃると思います。

 

実は私もそうではないか?と思っていた時期もありましたが、よくよく調べるとちょっと違うのですね。

半分正解という感じだと思います。

 

実際のところは「インナー、アウター」のような機能解剖学的な話の要素よりも、どうやら「運動学習システム」「姿勢制御戦略」の要素が大きいようです。

 

実は運動学習の際に学習する動作が稚拙な頃は○○○運動の動きが中心ですが、上達する過程で半○○○○○○○の動きになり、最終的には○○○○○○○になる。

 

また、運動制御も運動が稚拙な頃は○○○○○○○○制御が中心になるのです。

言い換えると私たち成人の運動の多くは○○○○○○○で○○○○○○○○制御された運動になっていくのです。

 

ちなみに〇で隠しているのはワザとです。

 

 

 《〇に入る言葉を知る価値は結構あります!》

 

実はこの〇に入る内容は今週末に開催する1月12日のセミナー【コアスタビリティと運動連鎖から観る!3軸重心移動の評価と改善】で詳しく説明するのですが…

 

 

 

私は思うのですが、何かのエクササイズが必要、不必要か?というのを考える際に

冒頭の「腰椎の可動性」のような個人差を考慮する事は当然大切ですが、それ以前に「そんな動きを日常行ってるのか?」が気になります。

 

例えば…一時期「あっという間に180度開脚出来る」という本や動画がブームになりましたが…そんなに可動域いりますか?

開脚に関しても「性別や骨格で股関節の可動域が生まれつき決まってる」とか「いやいや、誰でも頑張れば出来るようになる!」とか、議論はキリが無くないですか?

 

しかしそもそもそういう議論は、人間の日常の運動として「どういう意味を持つか?」を考えれば必要か?どうか?判断出来ると思っています。

 

そういうメタ的な視点で見ると180度開脚が必要な人は限られていると思いますけどね。

 

ロールアップに関しても、ぶっちゃけると人間の運動として成人では余り使わないと思います。

先程説明しましたように、あのような動きは運動学習において稚拙な動作を習得する際の初期に良く用いられます。

 

そんな理屈を知らなくとも一日を振り返って頂ければ

 

「今日一日を振り返って…ロールアップみたいな動きして無いな」

 

と分かると思います。

 

ここで早合点しないでくださいね!

ここで早合点する人は奥川さんは「大人は必要無いと言いたいのね!」と怒るかもですが…そんな事は言ってませんので最後まで読んでください。((;^_^A

 

私はロールアップのような動きを幼児期に行う理由にこそ、大人がロールアップをする必要があるか?を解くカギだと思っています。

 

では、ロールアップのような動きを幼児が練習する意味とは何でしょうか?

 

 

 《ロールアップのような動きには意味があるが知らない人が多い》

 

幼児がなぜ?そのような動きを行うか?

私は幼児のロールアップ様の動きには機能解剖学的な理由とバイオメカニクス的な理由がある事を知っています。

 

私自身はそれをロールアップ必要論、不要論の答えに持っています。

 

それを考慮して、必要だと思うクライアントには実施して、必要無いと思うクライアントには実施しません。

 

「その運動が何筋に効くか?」「その運動にはどんな効果があるか?」

 

が皆さん気になると思いますが、私は余り興味ありません。

私は「その動きが人間の運動においてどのような意味を持つか?」が一番気になります。

 

そういう「メタ思考」が出来ると色んな場面で結構「楽ちん」だと思いますが…そう考える人は少ないようですね。

みんなメソッドとしてしかエクササイズの動きを見ないのではないでしょうか?

 

私も色々とセミナー講師をしてきましたが、トレーナー・施術家に限らずそういう人が多いと感じます。

それは勿体ない気がしますね。

 

メソッドに拘ってしまうと判断出来ない問題が結構出てきます。

または自分の判断というよりも、メソッドのコンテンツを考えた人…または自分が教わったトレーナーであったり、有名指導者の判断に頼りがちです。

 

それは私にしてみると結構窮屈に感じますね。

 

それはともかく、冒頭お話した大御所ピラティス指導者が言ってたのは

 

「ロールアップ、ダウンが出来ない人にいつまでも出来るまで指導するトレーナーがいるが、それよりは出来るエクササイズを実施させた方が良い」

 

それは本当に賛同しますね!

 

「メソッドにあるから出来るはず、出来ないといけない」では…

 

そうなるとクライアントだけでなく、トレーナーも苦しくなってきます。

 

メソッドとしてしっかり学び習得するのは学びの第一段階で

「守破離」でいうなら「守」ですね。

 

私が推奨するのはある程度のキャリアのあるトレーナーは「守」は卒業して「破」や「離」に進むべきに思います。

「破」に移動するにはメソッドだけでなく、そもそもの「人間の運動」の仕組みを知っておくことが必要だと思います。

 

メソッドを深く理解する為にも一見遠回りのように感じますが、私はそちらの方が実は近道だと思っています。

 

私自身も過去に「日本コアコンディショニング協会」でコアコンディショニングのメソッドをトレーナーに指導する、協会公認のセミナー講師の仕事をしていましたが、講師をしていた時よりも今の方がメソッドの理解が深まっていると感じています。

 

コアコンディショニング協会のメソッドを考えた理学療法士の某有名トレーナーさんも

 

「どんなメソッドも結局は人間の身体の原理・原則に名前を付けただけのもの」

 

とよく言ってましたが、私もその通りだと思います。

 

結局はメソッドを理解するには、コンテンツ開発者の説明を聞くだけでなく、最終的には人間の原理・原則を学ぶ事になるはずです。

 

そうするならば、コンテンツ開発者以上にもしかするとそのコンテンツの理解が可能となるかも知れませんよ?

 

つまり、コンテンツ開発者自身も気付いて無い事実に気付く可能性もあると思っています。

しかし、メソッドに縛られる限りは絶対にコンテンツ開発者を越える事は出来ないと思っています。

 

それは当たり前ですよね?

 

矢沢永吉のものまね芸人が矢沢永吉より上手に

矢沢永吉のものまねは出来ませんからね。

 

「そう言われると確かにそうかも」と思った方は、以下にお知らせする1月12日のセミナーに是非参加してください!

 

そもそも論である「人間の運動」の話をてんこ盛りで実施いたします!

もちろん、座学だけでなく「姿勢評価、動作分析」「3軸重心移動の改善ワーク」という実技が中心のセミナーとなっています!

皆さんのご参加を心よりお待ち申し上げております。

 

令和7年 1月12日 新宿

【コアスタビリティと運動連鎖から観る!3軸重心移動の評価と改善】

詳細・お申込み https://www.okugawaseitai.com/tc-r6-3jiku

 

動画では「姿勢評価・動作分析」を繰り返す事で…と表現していますが、実際のセミナーでは「動作改善ワーク」を実施した後に「姿勢評価・動作分析」を繰り返します。

 

つまり…

 

①姿勢評価、動作分析を実施する

②①を元に動作改善のワークを実施する

③姿勢評価と動作分析を再度行う

④①~③を繰り返す事で「動作改善が姿勢にどのような影響を与えるか?」のデータが脳に蓄積されていく

 

この過程を何度もペアを変えて、繰り返し繰り返し実施すると…

「パッと姿勢を見ただけでその人の出来る動き、出来ない動きが分かる」状態になっていきます。

 

もちろん!動作分析で「どこを見るか?」「どのように評価するか?」が大切なのですが

その部分だけは少し座学を入れますが、基本的には「ほぼ実技」のセミナーです!

ひたすら実技を実施する事で「無意識下の手続き記憶」として、パッと見ただけで正しい判断が出来る能力の獲得を目指すセミナーです!

 

締め切り間近!なので、お申込みはお早めにお願い致します!

https://www.okugawaseitai.com/tc-r6-3jiku