大腿筋膜張筋は
【起始】 上前腸骨棘
【停止】 大臀筋と共に腸脛靭帯に移行し脛骨外側顆
【作用】
股関節の屈曲・内旋・外転 膝関節の外旋
大腿筋膜張筋の緊張・短縮は骨盤の前方回旋、緊張・短縮側に傾く
また、膝が屈曲・内旋位にへと変位。
骨盤から下肢へのキネマティックチェーンにより、足部は回内位へと変位。
大腿筋膜張筋は小臀筋、梨状筋とともに股関節外転の協働筋として中臀筋の働きを助けている。
中臀筋は片足立脚の際、大腿骨上で骨盤を保持する働きがある。(股関節外転)
その為、中臀筋の機能が低下し股関節の外転ができないと、大腿筋膜張筋が外転運動を助け、腰方形筋が骨盤を引き上げる。
なお、私見だが
以前、大腿骨頚の捻転角度を測定することができる整形外科的徒手検査法テストであるクレイグテストに関しての記事を載せたが
こちらを参照:
整形外科的検査法の紹介 『クレイグテスト』
⇒ http://amba.to/1Sw083Aについての記事
後捻が亢進している方で、膝が外を向いている事を誰かに注意されたり、靴の外側が減るなど
意識的、無意識的に限らず、何らかの理由で股関節を内旋させ、膝を本来の生理的な角度より無理をして正面に向けることで、自覚なく大腿筋膜張筋が緊張・短縮している事が臨床では良く見られる。
過剰な大腿筋膜張筋の緊張、短縮がある場合は、股関節の前捻角を評価する事をお勧めしたい。
