骨盤から下肢のキネマティックチェーンにより、骨盤の回旋と、それに伴う股関節の内旋・外旋によって、足部にも機能的な内反・外反が起こる。

【例えば】
股関節の内旋
  ↓
大腿骨の内旋
  ↓
脛骨の内旋
  ↓
足部の回内




骨盤が前傾すると、両側股関節が内旋位に置かれる為、両側大腿骨・脛骨が内旋し、足部が回内する。
このような状態を後方から、足部を観察すると、アキレス健はハの字(良好なアライメントではアキレス腱は地面に対してまっすぐである)を呈し、両側縦アーチは減少(もしくは消失)している。

また、骨盤が回旋すると、回旋と同方向の足は内反位となる。反対側の足は外反位となる。


自動もしくは他動運動で、骨盤をニュートラルな位置に戻し、再度確認すると、下肢全体の内旋と足部の回内が減少し、縦アーチが持ち上がるのを確認できる。
骨盤をニュートラルにしても足部に変化が見られない場合は、構造的な回内足を疑うと良い。


正しい歩行には股関節の回旋が不可欠である。
大腿骨は、立脚中期から外旋を始め、遊脚初期で、反転し内旋を開始する。距骨下関節に制限があると、脛骨ー大腿骨のキネマティックチェーンに変化が起こり、股関節の外旋制限が起こる。
脛骨と大腿骨の可動域制限により、腸骨もしくは骨盤が前屈し、腰椎の前弯が亢進する。





参考文献:医道の日本社 図解 姿勢検査法