完全伸展位での膝関節のロッキングには、約10°の外旋が必要である。
膝関節の最終伸展30°の範囲で見られるねじれ運動に基づいて、この回旋ロッキング作用は終末伸展回旋(“screw-home”rotaition)と呼ばれている。このタイプの回旋は、屈伸運動と機械的に連動しており、独立して行えない。



膝関節の終末伸展回旋を観察する為に、相手に膝関節約90°で端座位をとらせ、脛骨粗面と膝蓋骨尖との間の皮膚上に線を引く。大腿骨上で脛骨が完全伸展した後、再び同じように線を描くと、外旋した脛骨の位置変化に気づくだろう。
類似した終末伸展回旋が脛骨上での大腿骨伸展中にも生ずる。例えば、しゃがんだ位置から立ち上がる時、大腿骨は固定された脛骨に対して相対的に内旋するにつれ、膝関節は伸展方向へとロックされる。

終末伸展回旋は、少なくとも3つの力学的因子で生じる。すなわち大腿骨内側顆の形状、前十字靭帯の緊張、大腿四頭筋の外側への牽引の3つである。
最も重要な因子は、大腿骨内側顆の形状である。大腿骨内側顆の関節面は顆間溝に接近するにつれ外側へ約30°曲がる。大腿骨内側顆の関節面は外側顆よりさらに前方へ伸びるので、大腿骨上での脛骨完全伸展の際、この外側に曲がった経路に従って脛骨は動く。
脛骨上の大腿骨伸展中、大腿骨は脛骨上を内側に曲がった経路に従う。いずれの場合も、結果は膝関節完全伸展時、外旋が生じることになる。