足関節④筋の解剖と機能

足関節と足部の筋群の主要な機能は、静的安定性、動的推進力、そして衝撃吸収能を下肢遠位に与えることである。これらの機能は外在筋と内在筋の両者によって行われる。
すべての外在筋は多くの関節を越える為にそれらは複合的作用を有する。

前脛骨筋・長指伸筋・長母指伸筋・第３腓骨筋は距腿関節回転軸の前方を通る為、背屈筋群となる。
これらの筋群は立脚相初期に最も活動し、再び遊脚相の間中活動する。立脚相初期で、筋は底屈速度を制御する為に遠心性活動を行う。この制御された底屈は足部の柔らかな着地の為に不可欠である。また、前脛骨筋は後足部の回内を含めて内側縦アーチの低下を減速させる為に遠心性活動を行う。

長腓骨筋・短腓骨筋時は足部の関節の主要な外がえし筋である。長腓骨筋の外がえし力は、多くの内がえしを伴う底屈筋群の力強い内側への牽引力への拮抗作用によって足部を安定させる。これは爪先立ちで踵を持ち上げる場合に特に明らかになる。
両筋は距腿関節を底屈させる。
長・短腓骨筋は立脚相の中期から終期にかけて最も活動する。腓骨筋の活動は、距骨下関節での回外の速さと程度を減じる。
長腓骨筋と後脛骨筋が横アーチと内側縦アーチを支持する機能的な『スリング（吊り索）』を形成するので、強く活動した長腓骨筋と後脛骨筋は互いに中和し合う。